どうしようもない僕は報われない恋をする

月夜

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一章 颯太アテネ

第十六話

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僕の家に、新しい兄さんがやってきた。
一応、基本僕と他の奴らはあまり関わらない。
それがルール、みたいにもなっていたから。
唯一の話し相手となる美空は最近引きこもっているから、あまり会話することもない。
ちなみに、美空が引きこもっているのは、学校側から
別に、ルール違反だとか、問題行動を起こしたわけではない。
美空が何かしら異常で、先生だとか、学校のメンツに関わるようなことをしたんだと思う。
とりあえず、新しく出来た兄と言うのは、
「神城 奏多だ。今日からよろしく頼む。まぁ、颯太は俺のこと知っているよな?学校であったわけだし。」
何で来たんだろう。
「奏多くんは、イザベラの遠縁のようだ。最近現れたのだが、魔力も、姿もイザベラにどこか似ているので、家に来ることとなった。」
言われてみれば、先輩にほんの少し似ているような気がする。
食事会が始まる。
夕食の時間。
マナーが問われる地獄の様な時間。
奏多はテーブルマナーが完璧だった。
多分、席についている者の中で一番だったと思う。
「ごちそうさまでした。...じゃあ、俺部屋に戻るから。」
そういうと、音もなく立ち去った。

学校は嫌いだ。
ちやほやしてくる奴はうるさいし、相変わらず上手くできないし。
あれから、時々奏多は僕に稽古をつけてきた。
「いいか、はっきり言うと、魔法は魔力を大量に流せば流すほど無理やりでも発動できる。あくまで、術式や魔法陣は魔力が足らなくとも発動できる様にした、いわゆるサポートアイテムだ。颯太はかなり魔力がある。あとはどう捻り出すかを考えればいいだけだ。」
そう言って、いくつもの魔法を僕に使わせる。
確かに、魔法を使えば使うほど、僕の扱える魔力の量が高まるのを感じるが、あの塔の魔法を破くことができる様になるまで、かなり時間がかかるだろう。
「僕は、早く先輩の元に行きたいんです!このままじゃ、多分.....」
「そうやって焦ってばっかだと、何も見えない。それに、破ったからといって...」
僕は奏多と言い争った。
仕方ないじゃないか。
だって、僕は.....
取られてしまうのが怖い。
そばにいてくれなくなるのが嫌だ。
はっきり言って僕は先輩に依存している。
それが分からないほど僕は馬鹿ではない。
それでも構わないなんて思えてしまう。
夜、部屋に一人。
今日も敵わない。
塔に行って破こうとしても、破れない。
僕じゃ、だめなのかもしれない。
「ねぇ、先輩。どうしたらいいんですか.....」
なんて呟けば、
「凪に求めちゃってんの?まぁ、奏多遅いもんねぇ。特別に僕が教えてやろうか?」
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