どうしようもない僕は報われない恋をする

月夜

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三章 雫ポイズン

魔物

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武器を解いた。
勝てない勝負に挑むほど馬鹿じゃない。
もし襲われたとしても、毒をまいて逃げる事ができるように策をめぐらせながら。

多重に魔法を展開し、わなを敷きつめる。
推測だけれど、こいつは相当レベルの高い魔術師だ。
恐らく、初代と同等レベルの。
昔文献で読んだ事がある。
はるか昔、一人の魔王が突然現れ、暴虐の限りを尽くした後に死んだらしい。
書物には、魔王が愛用していたとされる魔法がいくつか載っていたが、そのどれもが高魔力量ではないと使えないものばかりだった。
一応使おうと練習はしたが、そもそもの威力が高いため、実践を使うと地形すら壊す危険性があった。
なぜこんなものを生み出したのだろう。
そう思い、少し調べてみた時がある。
理由としては、ただの興味本位。
海底には色んなものが流れてくる。
書物もその一つだ。
その書物をまず集めた。
人間の書物には、解析不能の高位魔法とだけ記されていた。
仕方無いなと思い、魔物の書物を探すが、これがなかなか難しい。
まず、魔物は滅多にごみを流さない。
そもそも流さないのが普通だけれど。
水はごみを流すためのものではない。
最終的に、魔物のまちへ直接出向く事にした。
そうでもしないと手に入らないからだ。
そこまで貴重なものだと思っていなかったため、最初まちへ行くのすら一苦労だった。
そもそも魔物に近いから、擬態はできるけど、言語はどのような物を使用しているのか。
そもそもどのような文化を持っているのか。
本等を書く習慣はあるのかなど、未知の部分が多すぎた。
その分を補うためにその分苦労はしたが、得たものは大きかった。
まず、魔物は人間よりも上回る技術力を持ち、はるか上の文明を築き上げている。
例えるなら原始人と現代人くらい、しかし、昔ながらの手法も残していたため、本は存在していた。
人間でも理解できるようにと、翻訳機能もついていた。
「そいつは自動でついちまうんですよ。昔そういう技術を作った姫さんが、決して消えないようにロックまでかけた機能でして。…、そういうのを見ると、昔はこんな争いなんてなかったんじゃないかと思っちまうんですよ」
獣人がそんな事を言った。
今、魔物と人間が争っている。
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