どうしようもない僕は報われない恋をする

月夜

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二章 美空ミカエル

僕にとって貴方は救い

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だとすると、本当の僕なんていないんじゃないかと、心がナイフで切り刻まれるように痛くなっていく。
鏡に映る姿も、瞳に映る姿も。
何もかも僕の都合の良い妄想で。
本当はみんなの言う通りバケモノで。
死ぬくらいしか出来ることがない、怪物。
そして最後には泣き出してしまうのだ。
耐え切れなくなってしまって。
涙は心の血液とどこかで聞いたような気がする。
そんな言葉を考えた人は詩人だなと思った。
とにかく、人の瞳が嫌いなのだ。
それでも、先輩に見られるのは嫌いじゃない。
大切にされているのがわかっているから。
だから安心して傍にいられる。
苦痛じゃないし、苦しくもなく、痛くもない。
むしろ好きだ。
傍にいられる時間が一番幸せだ。
瞳から感じる慈愛が心地よくて。
生きていて良いと言われている気がして。
何もかも許されている気がして。
とても生きやすくなるのだ。
学校への移動手段はワープ。
と言ってもこれは少数派だ。
別にみんなワープが使えないから、というわけではない。
一応使えはする。
魔力消費量は少し多く、基本移動手段は馬車を利用していたり、車を使う人が多い。
車、と言っても、個人で持っている人は少ない。
魔力を使用して駆動するそれは、魔力を持っていない一般国民には使えないし、魔力が販売されてはいるけれど、高いし。
維持費はかかるし、使う人なんていないのだ。
せいぜい王族が自慢するために使うくらい。
まぁ、そんな感じで、移動が楽なタクシーを使う人、対応していないので馬車を使う人の二通りに分かれるのだ。
馬車はすべての区域を対応しているから。
ちなみに交通費は学校の方で負担してくれるので、学校指定のタクシーやバス、馬車を利用しているようで。
では、なぜ僕はワープで移動するのか。
まず、ワープのデメリットは魔力の消費量が多いことだけども、それはアテネで相殺出来る。
呪いによって魔力量は増加している為、問題無い。
むしろ余るくらい。
そしてワープを使えば好きな時に一瞬で行けるし、更に人と会わなくて良い。
関わらなくて良い。
つまり僕にとって良いこと尽くめなのだ。
そんな移動手段を使わないなんて選択肢は無いだろう。
そりゃ、必要とか、どうしてもという時は関わらなければいけないけど、それ以外は関わりたくない。
基本的に僕は引きこもっていたいのだ。
出来たら、先輩と二人で塔に閉じこもりたいけど許されないから外出しているだけなのだ。
許されるなら初めから外なんて出ていない。
教室は自由席なので、とにかく隅へ移動し、荷物を置く。
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