どうしようもない僕は報われない恋をする

月夜

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二章 美空ミカエル

家族観

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その猛獣が凪先輩と知った意味では父親は軽蔑対象としてみている。
王族の罪人、というのは魔力の多い人である可能性が高い。
まず、王族事態が魔力の高い人間が生まれやすい血筋だから。
だからとても丈夫に作られている。
簡単に外に出れないようにと、塔の内部には魔力の使用を制限されている。
魔法を使うには呪文を唱える必要があるため、脱出者は中で餓死するか、処刑されるか、転落死するかの未来しかない。
出口は空気口として開けられた窓のみ。
その窓も、今や自殺用の窓、と言われている。
扉は鍵があれば開くけど、開いた瞬間を見たことがないらしい。
そもそも兵士達は不気味がって近づこうとしないから。
だからみんな少し離れたところから不気味がっている。
...、俺もその一人だからそこまで強く言えないけど。
でも、この塔は、王族の血が通っていないと部屋に入った瞬間死ぬんじゃなかったっけ。
それも兵士達が近寄らない理由だったはずだ。
だって、ここは王族専用の処刑塔。
誇りある王族が、平民やら部外者をほいほい中に入れたりしない。
だから罪人が罠を仕掛けた。
そのせいで、王族の髪やら何やらを装備することが絶対条件となっていたはず。
凪先輩は罪人だし、そういうものももらっていないようだ。
あり得る可能性としては、父の兄の子供が事故で死亡したという事。
その子供が死んでいなくて、今目の前にいる凪先輩だとしたら。
(いやいや、あり得ない。そしたら父は身内を、しかも自分の兄の子供って言う一番地位の高い人物を牢屋に入れて猛獣として育てているってことだろう?)
そんな事をしたら、首を跳ねるどころの騒ぎではない。
そもそも、兄王は自分の子供をとても大事にしていた。
それこそ、事故で失ってしまったあとに心神喪失状態になるほどに。
しかし、父と母の王座へのこだわりを小さい頃から見てきた俺としてはその可能性もあるんじゃないかと思った。
それでも否定したかった。
だって、それはいやだから。
この事をみんながわかったら凪先輩と一緒にいられなくなってしまう。
凪先輩は探求心がとても高いから、城での生活もすぐになれて、それどころかきっと満喫するだろう。
この塔よりも遥かに良い暮らしなのは間違いないのだから。
そして、凪先輩は美しいから。
きっと人もたくさん集まるんだろう。
そうしたら、俺と一緒に過ごす時間はどうなる?
今みたいに一緒にいてくれる?
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