どうしようもない僕は報われない恋をする

月夜

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四章 雪闇ブラッド

月とご対面

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「あ、違くてその...、闇奈、さんの呪いの名前」
凪が頬を掻きながら言う。
分かりずらかったよね。
言葉足らずでごめんなさい。
そういう凪に謝らんでええよ、なんて返して。
僕の呪いの名前。
そんなのわからない。
そもそも呪いに名前があるのか?
生まれた時から一緒にいるけど、そんなの知らない。
そもそも呪いに名前が存在するなんて話自体聞いた事がない。
「闇奈でええよ。...、それより、呪いの名前ってどういう事なん?呪いに名前ってあるん?」
そう言うと、こくん、と頷く。
そして、宙に視線を合わせる。
何も存在しないはずの所に。
何か存在するとでも言いたげに。
笑いながら。
その様子に少しゾクッとするものがあった。
危険なものがこの部屋にいるような。
「月、出てきてよ。闇奈に説明したいからさ」
呼びかける声は酷く優し気に。
まるで内緒話をするように甘く響く。
そう言うと、少し空間が揺らぐ。
紫の電流がバチっと音を立てて流れ、赤と青の炎が舞う。
キラキラと眩しい光。
まるで魔法みたい。
魔法なんて僕も使えるけど。
そういう実用的なものではなく、子供が大好きな華やかな。
まるで花火みたいに幻想的な魔法。
凪がわぁ、と隣で声をあげる。
「ふふ、こんにちは。私が月よ。凪に憑いている呪い。と言った方が分かりやすいかしらね?」
炎の元で現れたのは少女だった。
腰まで伸びた艶やかな黒髪。
爛々と煌めく赤い瞳、透き通るような白い肌。
体を覆う美しい黒のドレスから伸びる細く白い足。
金色に輝く王冠。
その顔は凪にとても似ていて。
そしてイザベラにも似ていた。
いや、イザベラにそっくり、といった方が正しいかもしれない。
どこか、風格を持っている。
まるで女王のような。
ふふん、と笑いながらハイヒールをカツン、と鳴らす。
王冠が輝く。
「あなたは凪を助けてくれたから特別に私の姿を見せてあげる。私の事を知っているのは今の所、理久と貴方だけね」
自信あり気な笑みを浮かべながら、胸に手を当てる。
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