244 / 425
四章 雪闇ブラッド
呪いについての見聞
しおりを挟む
その自信満々な姿に、
「なんか自分が一番偉いって思っとるタイプや...絶対...」
そういうと、
「当然でしょ?私が世界で一番偉いのよ?」
そう言って自信あり気に笑って見せた。
なんだろう、似たようなの見たことある気がする。
「なぁ、もしかして、雑用とかは部下に丸投げするタイプ?」
「そうねぇ、私以外も出来る事を私がどうしてわざわざやらなくちゃいけないの?」
あぁ。
「自分と同じ考えを持つ人にあったらどうするん?」
「そんなの許すわけないじゃない」
あっ、この女理久と全く同じ思想してる。
理久には凪に憑く時に見られたのかな。
絶対自分から望んで見せたわけじゃないんだろうな。
相性悪そうだし。
とても個人的な感想だけど。
月と理久は性格的に合わなそうな気がした。
それもかなり。
鉢合わせしたら喧嘩が止まらないくらい。
それを凪が止めることになるんだろうな。
凪は少し困ったような顔をしながら、
「これが僕の呪いだよ。みんなこんな風なのかと思って...。違ったのかな」
「普通こんなのいるわけないやろ!あ、ごめ...ん。というか...、こんな友好的なの初めて見たわ...。こんなの、いたんやな...」
少しびっくりして叫んでしまったのに対して凪が肩をビクッと鳴らし。
それを見て思わずごめんと言いながら。
呪いを浄化する過程で人型をとる呪いもいるという事は話に聞いていたけれど。
ここまで友好的で、自分の名前まで持つものというのは凪しか憑かれていないのではないだろうか。
これは友好的な魔物でも、呪いを研究している奴はダメだなぁと思った。
実験体にされてしまう。
こんなの滅多に会えない。
というか今後一生現れないだろうから。
すると月が僕の鼻をつん、と突いてきて、文句ありげに腕を組んでいる。
「違う」
僕は何のことなのかわからなくて、
「どうしたん?」
なんて首を傾げる。
するとそれを見た月の頬が余計に膨らむ。
「私はこんなのじゃないんだけど?私の名前は月。月っていう名前があるの!!...、もう、全く」
むぅ、と頬を膨らます動作をしてみせる。
不満ですとでも言いたげに。
全く、これだから人間は。
いや、吸血鬼、かしら。
そう言って文句を言って凪に同意を求める。
その姿はまるで、
「生きてるみたいや...」
人間と全く同じようなそんな動き。
心も、脳も、感情も持ち合わせているとでも言いたげに。
生きている、なんて表現は少しおかしいのかもしれないけれど。
僕の目にはそんな風に映った。
そういうと月は当然よ!!と返す。
「なんか自分が一番偉いって思っとるタイプや...絶対...」
そういうと、
「当然でしょ?私が世界で一番偉いのよ?」
そう言って自信あり気に笑って見せた。
なんだろう、似たようなの見たことある気がする。
「なぁ、もしかして、雑用とかは部下に丸投げするタイプ?」
「そうねぇ、私以外も出来る事を私がどうしてわざわざやらなくちゃいけないの?」
あぁ。
「自分と同じ考えを持つ人にあったらどうするん?」
「そんなの許すわけないじゃない」
あっ、この女理久と全く同じ思想してる。
理久には凪に憑く時に見られたのかな。
絶対自分から望んで見せたわけじゃないんだろうな。
相性悪そうだし。
とても個人的な感想だけど。
月と理久は性格的に合わなそうな気がした。
それもかなり。
鉢合わせしたら喧嘩が止まらないくらい。
それを凪が止めることになるんだろうな。
凪は少し困ったような顔をしながら、
「これが僕の呪いだよ。みんなこんな風なのかと思って...。違ったのかな」
「普通こんなのいるわけないやろ!あ、ごめ...ん。というか...、こんな友好的なの初めて見たわ...。こんなの、いたんやな...」
少しびっくりして叫んでしまったのに対して凪が肩をビクッと鳴らし。
それを見て思わずごめんと言いながら。
呪いを浄化する過程で人型をとる呪いもいるという事は話に聞いていたけれど。
ここまで友好的で、自分の名前まで持つものというのは凪しか憑かれていないのではないだろうか。
これは友好的な魔物でも、呪いを研究している奴はダメだなぁと思った。
実験体にされてしまう。
こんなの滅多に会えない。
というか今後一生現れないだろうから。
すると月が僕の鼻をつん、と突いてきて、文句ありげに腕を組んでいる。
「違う」
僕は何のことなのかわからなくて、
「どうしたん?」
なんて首を傾げる。
するとそれを見た月の頬が余計に膨らむ。
「私はこんなのじゃないんだけど?私の名前は月。月っていう名前があるの!!...、もう、全く」
むぅ、と頬を膨らます動作をしてみせる。
不満ですとでも言いたげに。
全く、これだから人間は。
いや、吸血鬼、かしら。
そう言って文句を言って凪に同意を求める。
その姿はまるで、
「生きてるみたいや...」
人間と全く同じようなそんな動き。
心も、脳も、感情も持ち合わせているとでも言いたげに。
生きている、なんて表現は少しおかしいのかもしれないけれど。
僕の目にはそんな風に映った。
そういうと月は当然よ!!と返す。
0
あなたにおすすめの小説
【運命】に捨てられ捨てたΩ
あまやどり
BL
「拓海さん、ごめんなさい」
秀也は白磁の肌を青く染め、瞼に陰影をつけている。
「お前が決めたことだろう、こっちはそれに従うさ」
秀也の安堵する声を聞きたくなく、逃げるように拓海は音を立ててカップを置いた。
【運命】に翻弄された両親を持ち、【運命】なんて言葉を信じなくなった医大生の拓海。大学で入学式が行われた日、「一目惚れしました」と眉目秀麗、頭脳明晰なインテリ眼鏡風な新入生、秀也に突然告白された。
なんと、彼は有名な大病院の院長の一人息子でαだった。
右往左往ありながらも番を前提に恋人となった二人。卒業後、二人の前に、秀也の幼馴染で元婚約者であるαの女が突然現れて……。
前から拓海を狙っていた先輩は傷ついた拓海を慰め、ここぞとばかりに自分と同居することを提案する。
※オメガバース独自解釈です。合わない人は危険です。
縦読みを推奨します。
僕の幸せは
春夏
BL
【完結しました】
【エールいただきました。ありがとうございます】
【たくさんの“いいね”ありがとうございます】
【たくさんの方々に読んでいただけて本当に嬉しいです。ありがとうございます!】
恋人に捨てられた悠の心情。
話は別れから始まります。全編が悠の視点です。
《一時完結》僕の彼氏は僕のことを好きじゃないⅠ
MITARASI_
BL
彼氏に愛されているはずなのに、どうしてこんなに苦しいんだろう。
「好き」と言ってほしくて、でも返ってくるのは沈黙ばかり。
揺れる心を支えてくれたのは、ずっと隣にいた幼なじみだった――。
不器用な彼氏とのすれ違い、そして幼なじみの静かな想い。
すべてを失ったときに初めて気づく、本当に欲しかった温もりとは。
切なくて、やさしくて、最後には救いに包まれる救済BLストーリー。
続編執筆中
手切れ金
のらねことすていぬ
BL
貧乏貴族の息子、ジゼルはある日恋人であるアルバートに振られてしまう。手切れ金を渡されて完全に捨てられたと思っていたが、なぜかアルバートは彼のもとを再び訪れてきて……。
貴族×貧乏貴族
【完結】義兄に十年片想いしているけれど、もう諦めます
夏ノ宮萄玄
BL
オレには、親の再婚によってできた義兄がいる。彼に対しオレが長年抱き続けてきた想いとは。
――どうしてオレは、この不毛な恋心を捨て去ることができないのだろう。
懊悩する義弟の桧理(かいり)に訪れた終わり。
義兄×義弟。美形で穏やかな社会人義兄と、つい先日まで高校生だった少しマイナス思考の義弟の話。短編小説です。
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
水仙の鳥籠
下井理佐
BL
とある遊郭に売られた少年・翡翠と盗人の一郎の物語。
翡翠は今日も夜な夜な男達に抱かれながら、故郷の兄が迎えに来るのを格子の中で待っている。
ある日遊郭が火に見舞われる。
生を諦めた翡翠の元に一人の男が現れ……。
【完結済】どんな姿でも、あなたを愛している。
キノア9g
BL
かつて世界を救った英雄は、なぜその輝きを失ったのか。そして、ただ一人、彼を探し続けた王子の、ひたむきな愛が、その閉ざされた心に光を灯す。
声は届かず、触れることもできない。意識だけが深い闇に囚われ、絶望に沈む英雄の前に現れたのは、かつて彼が命を救った幼い王子だった。成長した王子は、すべてを捨て、十五年もの歳月をかけて英雄を探し続けていたのだ。
「あなたを死なせないことしか、できなかった……非力な私を……許してください……」
ひたすらに寄り添い続ける王子の深い愛情が、英雄の心を少しずつ、しかし確かに温めていく。それは、常識では測れない、静かで確かな繋がりだった。
失われた時間、そして失われた光。これは、英雄が再びこの世界で、愛する人と共に未来を紡ぐ物語。
全8話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる