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四章 雪闇ブラッド
トラウマ
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そのまましばらく我慢していると、パーティーの始まる時間になったみたいで人が入ってきた。
僕のことを指差す人も一部いたが。
大抵の人は無関心で通りすぎていくのだ。
他人には無関心とでも言いたげに。
そして僕の父にごまを擦りにいく。
あぁ、本当に汚れた光景だ。
「あぁ、あれですか?あれは雪の付き人ですよ。今まで一緒にいたから勘違いしたと思いますけど」
そう父が笑顔で説明する。
この中で階級が一番高いのは父だ。
だからみんな何も言えない。
一部の人はそうですか、と苦虫を噛み潰したような顔をして去っていった。
僕の周りには誰も来ない。
来るはずがない。
僕は雪の付き人と言う事になった。
その印象は覆せないものになってしまった。
その事にもう何にも感じなくて。
ただこの人達の中では僕なんて要らなかったんだという。
どうにもならない事実が残った。
パーティー会場の音がゆっくりと流れていく。
早く終われば良いのに。
雪はずっと何か言いたげな顔をしているけれど、さっきの母の言葉を思い出して何も言えなくなっている。
「誕生日、おめでとう!雪」
そう言って母は雪の頭を撫でる。
父も笑顔で頷いている。
それが心をゆっくり犯していく。
ゆっくり、ゆっくりと。
どくどくどくどくどくどく。
苦しくて仕方がない。
まるで神経毒のように。
痛みの消えない傷となって僕の中に残った。
消えれば良いのに。
今でも時々夢に見る。
それでも復讐だとか。
そう言う言葉が出ないのは。
きっと僕にそんな意志がないからだ。
そんな思想も持てないほど弱くて。
それくらい飼い殺されているってことだ。
反逆の牙を抜かれて、無力に従うだけだって。
そんな弱い自分が許せなかった。
強くなりたいと思った。
だから勉強をして、一生懸命力を身につけようとした。
自分の力をつけて仕舞えば、その分僕の自信に繋がると思ったから。
そのお陰で魔王に仕えるまでいったんだろうなと思った。
雪はなんやかんや言って僕を気にかけてくれてはいたけれど。
処刑道具を取り込んでからそんなそぶり見せなくなった。
どこか人が変わったような。
時々ぼーっとするとも多くなったから。
処刑道具は人格に影響を及ぼすのかなと。
幼ながらに思っていた。
だから理久のことも少し心配だったけど。
理久はそんな変わったところも見られなかったから道具によるのかなと思ったりした。
道具が恐ろしかったらその分人格に影響が及ぼされるのかも。
そんな感じに考えてみたり。
そんな誕生日の思い出を思い出して。
少しだけ嫌な気持ちになった。
ため息を少しだけ吐いた。
目の前に座る凪はこちらを見つめている。
「どうしたの?あ、そうだ。誕生日ってさ、空いてる?」
僕のことを指差す人も一部いたが。
大抵の人は無関心で通りすぎていくのだ。
他人には無関心とでも言いたげに。
そして僕の父にごまを擦りにいく。
あぁ、本当に汚れた光景だ。
「あぁ、あれですか?あれは雪の付き人ですよ。今まで一緒にいたから勘違いしたと思いますけど」
そう父が笑顔で説明する。
この中で階級が一番高いのは父だ。
だからみんな何も言えない。
一部の人はそうですか、と苦虫を噛み潰したような顔をして去っていった。
僕の周りには誰も来ない。
来るはずがない。
僕は雪の付き人と言う事になった。
その印象は覆せないものになってしまった。
その事にもう何にも感じなくて。
ただこの人達の中では僕なんて要らなかったんだという。
どうにもならない事実が残った。
パーティー会場の音がゆっくりと流れていく。
早く終われば良いのに。
雪はずっと何か言いたげな顔をしているけれど、さっきの母の言葉を思い出して何も言えなくなっている。
「誕生日、おめでとう!雪」
そう言って母は雪の頭を撫でる。
父も笑顔で頷いている。
それが心をゆっくり犯していく。
ゆっくり、ゆっくりと。
どくどくどくどくどくどく。
苦しくて仕方がない。
まるで神経毒のように。
痛みの消えない傷となって僕の中に残った。
消えれば良いのに。
今でも時々夢に見る。
それでも復讐だとか。
そう言う言葉が出ないのは。
きっと僕にそんな意志がないからだ。
そんな思想も持てないほど弱くて。
それくらい飼い殺されているってことだ。
反逆の牙を抜かれて、無力に従うだけだって。
そんな弱い自分が許せなかった。
強くなりたいと思った。
だから勉強をして、一生懸命力を身につけようとした。
自分の力をつけて仕舞えば、その分僕の自信に繋がると思ったから。
そのお陰で魔王に仕えるまでいったんだろうなと思った。
雪はなんやかんや言って僕を気にかけてくれてはいたけれど。
処刑道具を取り込んでからそんなそぶり見せなくなった。
どこか人が変わったような。
時々ぼーっとするとも多くなったから。
処刑道具は人格に影響を及ぼすのかなと。
幼ながらに思っていた。
だから理久のことも少し心配だったけど。
理久はそんな変わったところも見られなかったから道具によるのかなと思ったりした。
道具が恐ろしかったらその分人格に影響が及ぼされるのかも。
そんな感じに考えてみたり。
そんな誕生日の思い出を思い出して。
少しだけ嫌な気持ちになった。
ため息を少しだけ吐いた。
目の前に座る凪はこちらを見つめている。
「どうしたの?あ、そうだ。誕生日ってさ、空いてる?」
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