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四章 雪闇ブラッド
憧れの舞踏会
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美空に導かれるように滑っていくから。
すーっと氷の上を滑っていく。
僕に止める方法は無い。
手を離せば良いだろうけれど。
手を離して転んでしまうのが怖くて掴んだままでいる。
でもそんなのは建前で。
本当は美空にこうやって連れてかれるのが少し嬉しい気持ちがあって。
離せずにいるのだ。
だって美空とは幼い頃関わったきりで。
この学校に来てから一緒に行動したりする事は無かったから。
二人きりで遊ぶなんてしてないから。
美空に抱きしめられながら移動しているから。
理久の事も一度振り向いたのみで、それ以来見ていない。
目の前に広がるのは美空の胸ら辺だけだ。
僕はぎゅっと抱きついて移動しているから。
美空のドクドクとした心音が奏でられる胸に抱かれながら滑っていた。
もしかして、僕も同じくらいドキドキしているのかな。
ふと気になって、自分の胸に手を当てようとしたけれど。
もししてたらどうして動いてないのにしているんだろうとか。
美空が距離詰めたからドキドキした、なんて言い訳は使えなくなりそうで。
それが怖くて確かめられなかった。
だって、美空の事を好きになったとしても、美空と結ばれる事なんてないのだから。
僕と結ばれてしまうなんて、悲劇的なんだから。
だったら、自分の心音なんて聞きたくない。
僕は一層美空を抱きしめる力を強くした。
視界も、嗅覚も、全部美空で埋めたいと思ったから。
「つきましたよ、凪先輩。目を開けてください。…、凄く綺麗でしょう?これを一番に凪先輩に見せたかったんです」
そう美空が笑いながら言う。
動きが止まったので、胸から顔を外し、目を開ける。
でも、急に強い光が入って来たせいで、よく見えない。
何度もまばたきをくり返して。
少し目を擦って。
やっと見えるようになった世界はとてつもなく美しい光景であった。
極彩色のライトに照らされたスケート場に華やかな音楽が流れる場所だった。
氷にも絵が描かれている。
光が氷で反射して美しく光っている。
男女が一緒になって踊っている。
みんな楽しそうに笑っていて。
まるでお城の舞踏会みたいだ。
二人でペアになって踊っているのが。
「ねぇ、美空。お城の舞踏会ってこんな感じなんでしょう?…、良いなぁ。僕も行ってみたい」
そう言うと、美空は少し驚いたような顔をする。
「凪先輩、舞踏会の事知ってたんですね。塔に閉じ込められていたからそういう知識は無いかと思ってました」
美空が驚くのも無理は無いだろう。
だって僕は十年間表に出て来なかったのだから。
いや正確に言うと出られなかった、が正しいけれど。
出る事なんて許されるはずが無い。
表舞台に顔を出せばすぐに話題になるし。
だって僕は呪い子。
絶対的な禁忌だったのだから。
外には少しは出たけれど。
買い物したりしたくらいで舞踏会に参加した事はない。
遠くから見かけたり、チラシとか配られたりしてて。
存在自体は知っていたけれど。
実際に参加したらどういう対応を取られるか位は理解していたから。
すーっと氷の上を滑っていく。
僕に止める方法は無い。
手を離せば良いだろうけれど。
手を離して転んでしまうのが怖くて掴んだままでいる。
でもそんなのは建前で。
本当は美空にこうやって連れてかれるのが少し嬉しい気持ちがあって。
離せずにいるのだ。
だって美空とは幼い頃関わったきりで。
この学校に来てから一緒に行動したりする事は無かったから。
二人きりで遊ぶなんてしてないから。
美空に抱きしめられながら移動しているから。
理久の事も一度振り向いたのみで、それ以来見ていない。
目の前に広がるのは美空の胸ら辺だけだ。
僕はぎゅっと抱きついて移動しているから。
美空のドクドクとした心音が奏でられる胸に抱かれながら滑っていた。
もしかして、僕も同じくらいドキドキしているのかな。
ふと気になって、自分の胸に手を当てようとしたけれど。
もししてたらどうして動いてないのにしているんだろうとか。
美空が距離詰めたからドキドキした、なんて言い訳は使えなくなりそうで。
それが怖くて確かめられなかった。
だって、美空の事を好きになったとしても、美空と結ばれる事なんてないのだから。
僕と結ばれてしまうなんて、悲劇的なんだから。
だったら、自分の心音なんて聞きたくない。
僕は一層美空を抱きしめる力を強くした。
視界も、嗅覚も、全部美空で埋めたいと思ったから。
「つきましたよ、凪先輩。目を開けてください。…、凄く綺麗でしょう?これを一番に凪先輩に見せたかったんです」
そう美空が笑いながら言う。
動きが止まったので、胸から顔を外し、目を開ける。
でも、急に強い光が入って来たせいで、よく見えない。
何度もまばたきをくり返して。
少し目を擦って。
やっと見えるようになった世界はとてつもなく美しい光景であった。
極彩色のライトに照らされたスケート場に華やかな音楽が流れる場所だった。
氷にも絵が描かれている。
光が氷で反射して美しく光っている。
男女が一緒になって踊っている。
みんな楽しそうに笑っていて。
まるでお城の舞踏会みたいだ。
二人でペアになって踊っているのが。
「ねぇ、美空。お城の舞踏会ってこんな感じなんでしょう?…、良いなぁ。僕も行ってみたい」
そう言うと、美空は少し驚いたような顔をする。
「凪先輩、舞踏会の事知ってたんですね。塔に閉じ込められていたからそういう知識は無いかと思ってました」
美空が驚くのも無理は無いだろう。
だって僕は十年間表に出て来なかったのだから。
いや正確に言うと出られなかった、が正しいけれど。
出る事なんて許されるはずが無い。
表舞台に顔を出せばすぐに話題になるし。
だって僕は呪い子。
絶対的な禁忌だったのだから。
外には少しは出たけれど。
買い物したりしたくらいで舞踏会に参加した事はない。
遠くから見かけたり、チラシとか配られたりしてて。
存在自体は知っていたけれど。
実際に参加したらどういう対応を取られるか位は理解していたから。
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