どうしようもない僕は報われない恋をする

月夜

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四章 雪闇ブラッド

ご飯の分け合い

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「このアイス?ってやつ凄く美味しいね!色んな味があるからどれ食べるの凄く迷ってさぁ。美味しすぎたから是非とも凪にも食べてほしいって想ったので持ってきちゃいましたぁっ!」
ジャーン!と効果音をつけながらドヤ顔を披露する。
その手にあるアイスは上からバニラとチョコレートとキャラメルと言う組み合わせ。
僕に片方アイスを渡して、雫は頬張る。
「やっぱ美味し~い!海の中じゃこんなのなかったから新鮮!てかさ、凪の隣で食べるともっと美味しい!へへ、嬉しいな」
そう雫が楽しそうに笑う。
僕も一口頬張る。
凄く美味しい。
「雫、ありがと。凄く美味しいや」
そう言って笑うとどういたしまして!なんて雫が返す。
「凪が喜んでくれて凄く嬉しいよ!」
そう雫が笑いながらアイスを頬張る。
美味しいな、なんて言いながら一生懸命頬張る姿を見ながら、僕もアイスを口に運ぶ。
寒い中食べるアイスもなかなか良いものだ。
特別な環境だからか、いつもよりも美味しい気がする。
「ね、凪のアイス美味しそうに見えるから分けてー!」
そう雫が言う。
どちらも同じ味のアイスなのに。
隣の芝は青く見える効果だろうか。
「それ言ったら、僕も雫のアイス美味しそうに見えるー」
僕も言ってみた。
雫にそう言われると相手のアイスが特別に見えたから。
だから食べたくなってしまった。
おんなじ味のはずなのに。
なぜか興味をそそられた。
「じゃ、じゃあさ、食べさせ合いっこしようよ」
そう雫がいう。
いいよ、なんて言うと、やったぁ、なんて言う。
二人でアイスを食べさせ合おうとした時、何か視線を感じた。
雫は僕のことを見つめているけれど。
刺すような視線じゃない。
もしかして。
少し視線を後ろにずらすと、頬をぷくーっと膨らませた美空がそこにいた。
横にはトレイにステーキを乗せた理久が。
「なんで雫といちゃついてんの凪。それって浮気だと思うんだけど。僕どんな顔すればいい?」
そう理久が首を傾げる。
いや、別に僕ら付き合ってないし。
浮気とかじゃないと思うし。
「…、雫のアイスよりも俺の豚汁の方が美味しいと思いますよ?凪先輩」
そう美空が微笑みながらいう。
けれど目が笑っていない。
これはどうするのが正解なのだろうか。
「別にいいじゃん二人とも。僕の食べたいって凪が言ってんのぉ!」
そう雫がいう。
美空と雫の間で火花が舞っている。
バチバチバチと音が鳴っているような気がする。
そのレベルで争ってる。
これはかなり気まずい状況だ。
「そもそも寒いところにいたのにアイス食べるとか感覚狂ってるのか?普通あったかいもの食べるだろ」
「はぁ!?寒いところで食べるアイスもおつなものなんですぅ!フツーに食べる人もいますしぃ?」
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