どうしようもない僕は報われない恋をする

月夜

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四章 雪闇ブラッド

この悪魔

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だって、理久のためじゃん。
嘘つき。
理久が一緒にいれるように、心を潰してしまおうとか。
そう言う魂胆の元行動しているだけじゃん。
ただの我欲じゃん。
その癖凪の為だとかそう言う言葉でコーティングしているだけじゃん。
それって最低じゃん。
なのに理久はわかってないなぁ、みたいな顔をする。
目の前の悪魔はそんな事ないと笑う。
いつだってそうだ。
悪魔は良い人のフリをして、騙して…。
「いつか魔族と人間の間で戦争が起こるよ。絶対にね。だって今表面下で事が進んでいる状態だからさ。その時に凪が人に出会ったらどうする?」
そう理久が問いかけた。
戦争中に人と凪が出会ったら。
もしその人がボロボロだったら。
きっと、凪は心配して近づいてしまうだろう。
大丈夫?と。
だって、優しいし。
その人間だって、初めから邪念を持っているとは考えられないけれど。
でも、凪の強力な呪いを見て。
その力を見て。
欲しいと思わない人間はいないはずだ。
だって、凪は本当に強い。
無尽蔵に魔力を扱える魔力タンク。
更にいくら傷つけられたって回復する体。
兵器としてピッタリじゃないか。
そう考えて。
悪い人間が凪に良い顔をしてそんな地獄に引き摺り込んだら。
そう考えてしまうと。
否定する言葉なんて一つも見当たらないや。
否定する言葉が少しでもあれば良いのにな。
そんなもの全く無いものだから。
馬鹿みたいだと思って笑ってしまって。
だって、人の国が酷い国なのは確かで。
今回の勇者くらいだ、良いやつだったのは。
理久は、俺が否定出来ないのを見て、俺が納得したと分かったらしい。
理久は笑った。
「良かった、わかってくれて!安心したよ。僕が直接行くとさ、魔王がいるって騒ぎになるから行けないんだ。代わりに誰を行かせようか悩んでいたんだけどさ…。雪が行ってよ!凪の事も考えられるし丁度良いよ!」
そう理久が言う。
おそらく何かあったら凪を守る為だろう。
人の分際で凪に手を出そうとする愚か者を罰する為に。
だからって俺以外に適任なんていないのはわかり切っている。
逆に俺以外の奴がそんな役目背負えるだろうか。
それに俺には処刑道具だってあるのだから。
「わかった」
そう理久に言う。
理久はよろしくね、なんて言った。
それに返事なんてしないで、俺は理久に背を向けて歩いた。
そのまま、段々と歩を早めて。
少しずつ、少しずつ。
そのまま理久の視界から逃れたら走って走って。
どうせ止めることが出来ないのならば、凪に教えてあげようか。
凪に教えて、本気で凪が嫌がったら。
それを伝えたら辞めてくれるかもしれないから。
凪の部屋にいく。
ノックをする間も惜しんでそのまま凪の部屋の扉を開いて。
丁度寝ようとしていたらしい凪がベッドから上半身を起こして。
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