婚約破棄されたので、隠していた力を解放します

ミィタソ

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この世界で生きていくには

二十二話 後ろ盾

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「王宮に対抗できる力……って、お前、具体的にどこを頼る気なんだ?」

 ライオットが興味深そうに聞いてくる。

「まだ確実ではありませんが、一つ、心当たりがあります」

「ほう?」

 私は静かに微笑んだ。

「冒険者ギルドです」

「……は?」

 ライオットが目を瞬かせる。

「ギルドが王宮の動きに正面から対抗するってことか?」

「正確には、ギルドの中でも影響力のある人物の協力を得る、ですね」

 冒険者ギルドは、王国の統治下にありながらも、完全に貴族の支配を受けているわけではない。

 特に上層部には、貴族の横暴に反発している者たちもいる。

 彼らの支持を得られれば、私に対する”でっち上げ”の噂を押し返すこともできるかもしれない。

「……なるほどな」

 ライオットは腕を組み、少し考え込んだ。

「でもよ、ギルドの偉いさんたちって、お前が元貴族だからって理由で簡単に味方してくれるのか?」

「そこは交渉次第ですね」

「交渉?」

「例えば、彼らが最も嫌う”王宮の圧力”を逆手に取るんです」

 冒険者ギルドは、王宮にとって便利な存在でありながら、時折圧力をかけられることもある。

 貴族の意向で不利な条件を押し付けられたり、理不尽な命令を受けたりすることも少なくない。

「王宮が”個人を排除するためにギルドに干渉している”と広めれば、上層部の一部は必ず動きます」

 ギルドの自由を守るために、彼らは”王宮のやり方”を問題視するはずだ。

「……ほう、策士だな」

 ライオットが面白そうに笑う。

「つまり、お前への疑惑を晴らすだけじゃなく、ギルド全体の利益につなげることで、協力を取り付けようってわけか」

「はい」

 私は頷いた。

「それに、もしギルドが王宮の動きに不満を持てば、貴族たちは慎重にならざるを得ません。私一人を排除するために、ギルド全体を敵に回すような真似はできないでしょう」

「……ふむ、悪くねえな」

 ライオットはニヤリと笑った。

「なら、早速ギルドの幹部と話をつけに行くか?」

「ええ、準備を整えたら、すぐにでも」

 王宮が仕掛けてくるなら、こちらもそれに応じた策を講じるまでだ。
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