婚約破棄されたので、隠していた力を解放します

ミィタソ

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この世界で生きていくには

二十一話 動き出す影

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「……王宮が動き始めた、か」

 ライオットが持ち帰った情報を聞いて、私は静かに息を吐いた。

 ギルドの一室で、私たちは彼が集めた情報を確認している。

「詳しく教えてもらえますか?」

「ああ。どうやら王宮の一部の貴族たちは、お前を”公的に処罰する”つもりらしい」

「処罰?」

「“王宮を裏切り、国外の勢力と結託している”って噂を真実として固めちまえば、お前を正式に裁判にかけることができるんだとよ」

 私は呆れて肩をすくめた。

「勝手に罪をでっち上げて、それを理由に私を処分しようと?」

「そういうこった」

 ライオットは腕を組みながら、少し真剣な顔になった。

「普通に考えりゃ、そんな無茶な話、通るわけねえんだけどな。問題は、アレクシス王子の動きがはっきりしねえってことだ」

「……どういうことですか?」

「この騒動、王子が主導してるのか、それとも貴族たちが勝手にやってるのか、はっきりしねえんだよ」

 私はしばらく考え込む。

 アレクシス自身が、私を貶めようとしているのか? それとも、彼の周囲の貴族たちが勝手にやっているのか?

「もしアレクシスが関わっているのなら、彼はもう私に執着しているというより、私を”排除すべき存在”と見なしている可能性が高いですね」

「だな。お前がこのまま自由に生きてたら、王宮にとって都合が悪いんだろ」

 ライオットはそう言って、酒をあおった。

「……さて、どうする?」

 彼がこちらを見る。

「このまま黙って王宮の出方を待つのも手だが、正直、それじゃ不利になるばっかりだぜ?」

「……ですね」

 私は静かに考えを巡らせた。

 王宮が本気で私を潰そうとしているなら、こちらもそれ相応の対策を打たなければならない。

 となると――

「王宮に対抗できる力を持つ者と、手を組むのが一番ですね」

「……お、そりゃなかなか大胆な作戦だな」

 ライオットがニヤリと笑う。

「まさか、国外の貴族と繋がる気か?」

「それも一つの手ではありますが……もっと確実に、王宮の連中が手出しできないような方法を考えます」

 王宮の思惑を打ち砕くために、私は動きだす!
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