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第一章 ティタノボアの箱庭世界
9.どんなカフェにしていこう
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俺はまず、カフェとなるこの建物の内装を観察した。
1階は正方形のフロアで、入口から1番奥の右側にL字のカウンターがある。
ここでドリンク等を作って、カウンター席やテーブル席へ提供するようになるだろう。
カウンター席は...5席くらいなら横との幅を充分とって設置できそうだ。
フロアには、今はまだ2人席のテーブルが5つだが、空間を活かせば、あと3つくらいはいけそうな広さ。
うぅむ、この広さを活かせば、カフェ内にステージのようなものを作ることもできるかもしれない。
全体的にナチュラルウッドが基本のカントリー調の内装。
森の中の落ち着くカフェ、というのがパッと見の印象といったところだ。
「そういや、ここの2階はどうなってんだ?」
カウンター奥にある2階へと続く階段があった。
「2階は、私たちの生活スペースとか、物置に使っている。マコトもここで暮らすことになるし、見ておくか?」
ミィが立ち上がり、俺を2階へと案内してくれた。
後ろからティフィンも付いてくる。
俺もここに住むことになるのか。
まぁ、家もないわけだし、ここのカフェで働くことになるのであれば、ここに住むのが最適だ。
「あまり広くはないが、部屋は全部で6部屋ある」
2階に上がると、フロアの中心に廊下があり、右側に3部屋、左側に3部屋バランスよく配置されていた。
階段に一番近い右側の部屋がミィ、その向かい側の左の部屋をティフィンが使っているそうだ。
「ぬしはどこの部屋使う?」
ティフィンの問いに、俺は特に何も考えずに、ティフィンの隣の部屋を選んだ。
聞かれた時に、目の前の扉がそこだったから、という単純な理由で。
自室となる部屋は、ベッド・小さなデスクとイス、クローゼットが備え付けられていて、それでもういっぱいになってしまうくらいの小さい部屋だった。
でも、寝泊まりするだけなら問題ないだろう。
基本は下のカフェスペースにいることが多くなりそうだし。
自室を決めた後、俺たちは再び1階へと戻ってきた。
そのほか、カフェとなる建物の奥に、離れ小屋があるみたいで、そこにお風呂とシャワーが設置されている。
また夜に案内してもらおう。
「さて、んじゃま、ここのカフェオープンに向けて、いろいろ計画をたてますかね!」
カフェの内装が把握できたところで、いよいよカフェの経営計画について考えることにした。
「あぁ!私はあまりこういうの得意じゃないから、マコトの考え方を聞かせて欲しい」
「ぬし、こういうの得意そう!」
ミィとティフィンの期待のまなざしを受け、俺はノートにメモを取りながら、今、俺が考え付いたことを書き上げていく……。
カフェ、と言ってもいろんな種類のカフェが存在する。
ドリンクを主に提供するもの、食事もしっかり提供されているもの、コンセプトに沿った内装や接客をメインとするもの……。
まずはここをどういうカフェにするのか、から決めていく必要がある。
そして何より大切なのは提供するメニュー。どんなカフェであれ、飲み物・食べ物がおいしくなければ話にならない。また、今は味よりも見た目を重視するニーズも多くなってきているため見た目もしっかり考えなければいけないしもしコンセプトに沿ったカフェにするのであればメニューもそれに合わせたデザイン性のあるものを考えなければならない。そしてトレンドや他のカフェとの差別化を考えながら日々新しい味と見た目を求めそして……
「マ、マコト!ストップ!つ、ついていけてない…!」
ミィの焦った声で、俺は我に返った。
「あ、悪い、完全に自分の世界に入ってた」
俺はずっと動かしていた手を止める。
ついつい、こういったことになると白熱しがちだ…。
俺は現世では、全国チェーンカフェのメニューを考案する仕事についていた。
仕事は好きだったし、それなりに成果もあげていたため、こういったことを考案するのには自信がある。
だから、ついついミィたちを置き去りにしてしまった…。反省…。
「えっと、じゃあまずはミィ。このカフェをどんなカフェにしていきたいか、聞いてもいいか?」
もともと、ミィとティフィンの夢なんだ。
この2匹からしっかり考えを聞きながら進めていかないとな。
「決まってるだろ!世界一のカフェ、さ!」
ドヤァ、と言い切るミィ。
「いや、それはわかってんだって!その世界一のカフェにするために、どうしようかって話だろ!」
「う……。どうするか、か…」
ドヤ顔から一変、ミィはうーん、と頭を抱える。
「ティフィンは?何かあるか?こういうカフェがいい、みたいな」
「うーん…わたしもよくわかんないというか、思いつかないというか…」
ミィと同じく、ティフィンも頭を抱えている。
そうか、と俺は一度この世界のことを考えてみる。
ミィもティフィンも、人間の世界のカフェなんてちゃんと見たことないもんな。
ミィが爬虫類カフェにいたというが、そのカフェ以外の世界は知らないはず。
なるほど、だからこの世界に人間が必要なんだ。
俺たちの経験や記憶、知識を、彼女らに教えなければならない。
「よし、わかった!ならばその辺は俺に任せてもらおう!この世界のニーズとトレンドに沿った、オシャレかつ斬新な!そんなカフェにしよう!」
俺がそう宣言すると、ミィとティフィンの表情はぱっと明るくなった。
「そのためにはまず!この世界の街並みや店、他のカフェの雰囲気を知る必要があるな」
「あ、じゃあぬし!街に行ってみる?」
「マコト、行ってみよう。この世界のこと、まだまだ知らないだろう?」
がた、と音を立てて椅子から立ち上がるティフィンとミィ。
ここに来るまでに街を歩いてきたが、あまり注視はしていなかった。
街ゆく爬虫類たちの身なりや会話、どんな店が多いのか、どういう雰囲気の店があるのか、を観察すれば、おのずとこのカフェのコンセプトは決まってくるだろう。
「そうだな!行ってみるか!」
俺はミィとティフィンに連れられ、再び街へと繰り出した。
1階は正方形のフロアで、入口から1番奥の右側にL字のカウンターがある。
ここでドリンク等を作って、カウンター席やテーブル席へ提供するようになるだろう。
カウンター席は...5席くらいなら横との幅を充分とって設置できそうだ。
フロアには、今はまだ2人席のテーブルが5つだが、空間を活かせば、あと3つくらいはいけそうな広さ。
うぅむ、この広さを活かせば、カフェ内にステージのようなものを作ることもできるかもしれない。
全体的にナチュラルウッドが基本のカントリー調の内装。
森の中の落ち着くカフェ、というのがパッと見の印象といったところだ。
「そういや、ここの2階はどうなってんだ?」
カウンター奥にある2階へと続く階段があった。
「2階は、私たちの生活スペースとか、物置に使っている。マコトもここで暮らすことになるし、見ておくか?」
ミィが立ち上がり、俺を2階へと案内してくれた。
後ろからティフィンも付いてくる。
俺もここに住むことになるのか。
まぁ、家もないわけだし、ここのカフェで働くことになるのであれば、ここに住むのが最適だ。
「あまり広くはないが、部屋は全部で6部屋ある」
2階に上がると、フロアの中心に廊下があり、右側に3部屋、左側に3部屋バランスよく配置されていた。
階段に一番近い右側の部屋がミィ、その向かい側の左の部屋をティフィンが使っているそうだ。
「ぬしはどこの部屋使う?」
ティフィンの問いに、俺は特に何も考えずに、ティフィンの隣の部屋を選んだ。
聞かれた時に、目の前の扉がそこだったから、という単純な理由で。
自室となる部屋は、ベッド・小さなデスクとイス、クローゼットが備え付けられていて、それでもういっぱいになってしまうくらいの小さい部屋だった。
でも、寝泊まりするだけなら問題ないだろう。
基本は下のカフェスペースにいることが多くなりそうだし。
自室を決めた後、俺たちは再び1階へと戻ってきた。
そのほか、カフェとなる建物の奥に、離れ小屋があるみたいで、そこにお風呂とシャワーが設置されている。
また夜に案内してもらおう。
「さて、んじゃま、ここのカフェオープンに向けて、いろいろ計画をたてますかね!」
カフェの内装が把握できたところで、いよいよカフェの経営計画について考えることにした。
「あぁ!私はあまりこういうの得意じゃないから、マコトの考え方を聞かせて欲しい」
「ぬし、こういうの得意そう!」
ミィとティフィンの期待のまなざしを受け、俺はノートにメモを取りながら、今、俺が考え付いたことを書き上げていく……。
カフェ、と言ってもいろんな種類のカフェが存在する。
ドリンクを主に提供するもの、食事もしっかり提供されているもの、コンセプトに沿った内装や接客をメインとするもの……。
まずはここをどういうカフェにするのか、から決めていく必要がある。
そして何より大切なのは提供するメニュー。どんなカフェであれ、飲み物・食べ物がおいしくなければ話にならない。また、今は味よりも見た目を重視するニーズも多くなってきているため見た目もしっかり考えなければいけないしもしコンセプトに沿ったカフェにするのであればメニューもそれに合わせたデザイン性のあるものを考えなければならない。そしてトレンドや他のカフェとの差別化を考えながら日々新しい味と見た目を求めそして……
「マ、マコト!ストップ!つ、ついていけてない…!」
ミィの焦った声で、俺は我に返った。
「あ、悪い、完全に自分の世界に入ってた」
俺はずっと動かしていた手を止める。
ついつい、こういったことになると白熱しがちだ…。
俺は現世では、全国チェーンカフェのメニューを考案する仕事についていた。
仕事は好きだったし、それなりに成果もあげていたため、こういったことを考案するのには自信がある。
だから、ついついミィたちを置き去りにしてしまった…。反省…。
「えっと、じゃあまずはミィ。このカフェをどんなカフェにしていきたいか、聞いてもいいか?」
もともと、ミィとティフィンの夢なんだ。
この2匹からしっかり考えを聞きながら進めていかないとな。
「決まってるだろ!世界一のカフェ、さ!」
ドヤァ、と言い切るミィ。
「いや、それはわかってんだって!その世界一のカフェにするために、どうしようかって話だろ!」
「う……。どうするか、か…」
ドヤ顔から一変、ミィはうーん、と頭を抱える。
「ティフィンは?何かあるか?こういうカフェがいい、みたいな」
「うーん…わたしもよくわかんないというか、思いつかないというか…」
ミィと同じく、ティフィンも頭を抱えている。
そうか、と俺は一度この世界のことを考えてみる。
ミィもティフィンも、人間の世界のカフェなんてちゃんと見たことないもんな。
ミィが爬虫類カフェにいたというが、そのカフェ以外の世界は知らないはず。
なるほど、だからこの世界に人間が必要なんだ。
俺たちの経験や記憶、知識を、彼女らに教えなければならない。
「よし、わかった!ならばその辺は俺に任せてもらおう!この世界のニーズとトレンドに沿った、オシャレかつ斬新な!そんなカフェにしよう!」
俺がそう宣言すると、ミィとティフィンの表情はぱっと明るくなった。
「そのためにはまず!この世界の街並みや店、他のカフェの雰囲気を知る必要があるな」
「あ、じゃあぬし!街に行ってみる?」
「マコト、行ってみよう。この世界のこと、まだまだ知らないだろう?」
がた、と音を立てて椅子から立ち上がるティフィンとミィ。
ここに来るまでに街を歩いてきたが、あまり注視はしていなかった。
街ゆく爬虫類たちの身なりや会話、どんな店が多いのか、どういう雰囲気の店があるのか、を観察すれば、おのずとこのカフェのコンセプトは決まってくるだろう。
「そうだな!行ってみるか!」
俺はミィとティフィンに連れられ、再び街へと繰り出した。
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