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第一章 ティタノボアの箱庭世界
11.コロシアム
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「うぅむ……。この街のカフェも、現世でよく見かけた全国チェーンのカフェと似たような雰囲気だったな。オシャレなメニュー、ゆっくりできる内装、洗練された接客…」
あのあと、いくつかカフェをまわってみた俺たち。
カフェに限らず、他の店もそうだが、全体的に現世のお店を模倣したものが多かった。
店に行って初めて知ったが、俺のような人間の転生者もそこそこいるらしい。
人間は店長として、お店の経営を回しているようだ。
だからこそ、ここまで人間の店に近いものが実現できているのだろう。
「どうだ、マコト。どのカフェもオシャレでしょ?」
ミィが上機嫌で言う。
先ほど行ったカフェで食べた、”ファイアベリーのリボンパフェ”がかなりお気に召したらしい。
「そうだな。メニュー以外は、人間界のカフェと大差ないな」
「ここの食材は魔法でできた食材が多いからね~。えへへ、おいしかった~」
ちなみに俺は”黒魔ビーンズのカフェゼリー”、ティフィンは”電光石火の焼きアップルパイ”を食べた。
味は普通のカフェゼリーとあまり変わらなかったのだが、食べた途端、全身に熱い血液が一気に回るような感覚に襲われた。
ミィいわく、魔力が全身を巡る感覚、というのがそれらしい。
俺は魔法は使えないが、魔力が全身を巡ると、しばらくの間、魔力耐性がつくんだそうだ。
ものによっては、自分の魔力や能力を向上させたりもできるんだとか。
また、食材の調理の仕方によっても、効能が変わることもあるらしい。
ティフィンの食べていた”電光石火の焼きアップルパイ”は、普通のリンゴを電気と炎の魔力を注いで調理したもの。
これを食べることにより、電気・光魔法と炎の魔法の威力があがる。
「メニューの内容は、食材の良さや効能をよく把握して考えないとダメだな…」
「ここの世界の食材なら、私がだいたい把握している。いくつか食材も仕入れているから、戻ったら確認してみるか?」
「そうだな。調理の仕方とかも教えてくれ」
「あぁ、わかった」
最後に訪れたカフェを出たころには、陽が落ちて、夜のとばりがおりてきていた。
ミィが言ってくれたように、これからカフェに戻って、食材をチェックしてみるか。
食材をチェックした後は、カフェのコンセプトを決めないとな。
今日、いろいろとカフェを巡って、どんなカフェがいいのか、斬新なのか、人気が出そうなのか、なんとなく考えがまとまってきた気がする。
一日でも早く経営を開始するために、早く方針をかためてやらないとな。
夜の街中を歩きながら、俺がぶつぶつと考えていると、
「そうだ、ティフィン」
ミィがティフィンに呼びかけた。
「なぁに、ミィちゃん」
「今夜のBランク戦、観に行くんでしょ?」
「うん、もちろん!」
「私はカフェに戻っていろいろ準備したいからさ、マコトと二人で行ってきなよ」
「Bランク戦?なんだ、それ」
2匹の話についていけず、俺は聞いた。
さっき、ティフィンが言っていた、”大きめのイベント”というやつだろうか。
「この世界で、一番盛り上がるイベントだよ。説明するよりも、観た方が早いと思うから、ぬし、案内するよ!」
ティフィンに手を引かれ、俺は”世界で一番”と謳われるイベントへと向かった。
―――
「強さを求める爬虫類の皆さま!ようこそ”ミナミ-Bコロシアム”へ!今宵も、最強を求める爬虫類の戦士たちが!集っております!!」
円形の闘技場の中心で、マイクを持った爬虫類……いや、あれは人間、か?その人間が声を張り上げると、周りの爬虫類たちは大歓声をあげた。
「ぬし、こっち!こっちに座ろ!」
そんな大歓声が上がる観客席で、俺はティフィンとともに、空いている席へと座った。
ミィは、先ほど言っていたように、食材のチェックをする、と言ってカフェに戻っていってしまった。
ティフィンに連れてこられた場所は、まさにファンタジー世界の闘技場、といったイメージの円形闘技場『ミナミ-Bコロシアム』
中心は砂の地面が敷かれたバトル場が円形に広がっており、その周りを高い、頑丈そうな石壁で囲まれている。
その上には、観客席が円形に広がっており、多くの爬虫類たちがそこでこれから繰り広げられるバトルに心躍らせていた。
「ここではね、爬虫類たちが本気のバトルをすることができるんだ」
周りの観客と同じように興奮しているティフィンが、前方のバトル場を見つめたまま、俺に説明する。
コロシアム―――。
それは、爬虫類同士が、己の強さを試し、誇示するためのバトル場。
ランクごとに用意されているコロシアムで、バトルを繰り広げ、勝利を重ねることで、ランクアップができる。
ランクはCから始まり、B、A、そして最上位のSへと昇格していく。
そしてSランクの戦士となった爬虫類は、1年に1度開催される”ティタノボア杯”に出場。
そこで優勝した爬虫類が、”最強の爬虫類”として、最高の名誉を得ることができるのだ。
「それでは一戦目に参りましょう!!」
ティフィンの説明がひと段落したところで、司会者の声が響き渡った。
「青サイド!その勢いはまさしく虎!圧倒的な戦闘力で打ちのめす!『黒世界』より、アマゾンツリーボアのトラン!」
紹介のアナウンスとともに、1匹の青年が姿を現した。
細身ながら、そこに鍛え抜かれた筋肉が宿っているのがわかる。
肩まで伸びた黒と白のコントラストが綺麗な髪に、睨みつけられたら身震いしてしまいそうな細い縦長の瞳孔をたたえた灰色の瞳。
そして、頬には蛇特有の、ひし形の鱗。
ひと目見ただけで、強者だとわかる風貌だった。
少し間を開け、司会者は声をあげた。
「赤サイド!黒き稲妻が今宵も炸裂するのか!赤サイド、『UROBOROSU』より、バナナスパイニ―テールイグアナのライメイ!」
わあっ!とひときわ大きくなった歓声を浴びながら、バトル場へもう1匹の青年がやってくる。
スラっとした長身に、黄色と黒が織り交ざったツンツンヘア―。
黒色の鋭い瞳に、頬の肌には小さな鱗。
服装は、黒を基調としたレザーのもので、あらゆるところに金色のチェーンやアクセサリーがじゃらじゃらとついていた。
こちらは、ぱっと見、ヴィジュアル系バンドを彷彿とさせた。
「なぁ、ティフィン」
2匹が中央で、バトル前の挨拶をしているのを見ながら、俺はティフィンに問う。
「なにー?」
「爬虫類の種類の前に紹介された、『黒世界』とか『UROBOROSU』ってなんだ?」
「あぁ、あれはね、所属しているチームの名だよ」
「チーム?チーム戦なのか?」
「うーん、チーム戦ってのは少し違うんだけど…。あのね、コロシアムには出場条件があるんだよ」
「出場条件?」
「うん。ぬし、あそこ、見える?あのバトル場の端っこにある空間」
ティフィンが指さす先には、バトル場を囲む石壁の一部に、透明な壁で作られた空間があった。
二人の人間が入れるくらいの、小さな空間。
そこに二人の人間が、バトル場にいる2匹を見守っていた。
一人は、黒色のチャイナドレスに身を包んだ、綺麗な女性。
ここからだと表情は良く見えなかったが、腕を組んで自信ありげにたたずんでいる。
もう一人は、黒色のシャツとジャケット、レザーパンツに身を包んだ、顔の整った男性。
ライメイと紹介されていたイグアナの青年と同じような格好をしていた。
「あの二人は人間、だよな?」
「うん。これから闘う2匹のトレーナーとなる人間だよ」
「トレーナー?」
「コロシアムに出るには、爬虫類とそのトレーナー……人間のペアが必要なんだ」
ティフィンのその説明に、俺はこの世界に来た時、俺を巡った戦闘が起こった理由をなんとなく理解した。
「そうか。じゃあ、ここで闘って強さを示すためには、人間との協力が必要ってことなのか」
「そういうこと。この世界で、人間はかなり重宝されるんだよ」
あのニホンカナヘビの少年も、コロシアムに出場したかったのだろうか……。
あれ?ってことは、ミィもこのコロシアムに出場するために、俺を連れてきたのだろうか?
「ミィもこのコロシアムに出たいってことか?」
俺が聞くと、ティフィンは軽く首を振った。
「ミィちゃんは、あのカフェの方が大事だって。人間の知恵を借りて、良いカフェを作っていきたいって」
「なんだ、そうなのか。ミィ、かなり強かったから、出たいのかと思ってたよ」
あの強さを持っているんだったら、出て見ればいいのになー、と思いながら、俺はバトルが始まりそうなフィールドを眺めた。
その隣で、
「コロシアムに出たいのは、ミィちゃんじゃなくて―――」
ティフィンの声が聞こえたが、
「それではっ!!バトル、開始っ!!!」
バトル開始のコングと、雄たけびに近い歓声にかき消されてしまった。
あのあと、いくつかカフェをまわってみた俺たち。
カフェに限らず、他の店もそうだが、全体的に現世のお店を模倣したものが多かった。
店に行って初めて知ったが、俺のような人間の転生者もそこそこいるらしい。
人間は店長として、お店の経営を回しているようだ。
だからこそ、ここまで人間の店に近いものが実現できているのだろう。
「どうだ、マコト。どのカフェもオシャレでしょ?」
ミィが上機嫌で言う。
先ほど行ったカフェで食べた、”ファイアベリーのリボンパフェ”がかなりお気に召したらしい。
「そうだな。メニュー以外は、人間界のカフェと大差ないな」
「ここの食材は魔法でできた食材が多いからね~。えへへ、おいしかった~」
ちなみに俺は”黒魔ビーンズのカフェゼリー”、ティフィンは”電光石火の焼きアップルパイ”を食べた。
味は普通のカフェゼリーとあまり変わらなかったのだが、食べた途端、全身に熱い血液が一気に回るような感覚に襲われた。
ミィいわく、魔力が全身を巡る感覚、というのがそれらしい。
俺は魔法は使えないが、魔力が全身を巡ると、しばらくの間、魔力耐性がつくんだそうだ。
ものによっては、自分の魔力や能力を向上させたりもできるんだとか。
また、食材の調理の仕方によっても、効能が変わることもあるらしい。
ティフィンの食べていた”電光石火の焼きアップルパイ”は、普通のリンゴを電気と炎の魔力を注いで調理したもの。
これを食べることにより、電気・光魔法と炎の魔法の威力があがる。
「メニューの内容は、食材の良さや効能をよく把握して考えないとダメだな…」
「ここの世界の食材なら、私がだいたい把握している。いくつか食材も仕入れているから、戻ったら確認してみるか?」
「そうだな。調理の仕方とかも教えてくれ」
「あぁ、わかった」
最後に訪れたカフェを出たころには、陽が落ちて、夜のとばりがおりてきていた。
ミィが言ってくれたように、これからカフェに戻って、食材をチェックしてみるか。
食材をチェックした後は、カフェのコンセプトを決めないとな。
今日、いろいろとカフェを巡って、どんなカフェがいいのか、斬新なのか、人気が出そうなのか、なんとなく考えがまとまってきた気がする。
一日でも早く経営を開始するために、早く方針をかためてやらないとな。
夜の街中を歩きながら、俺がぶつぶつと考えていると、
「そうだ、ティフィン」
ミィがティフィンに呼びかけた。
「なぁに、ミィちゃん」
「今夜のBランク戦、観に行くんでしょ?」
「うん、もちろん!」
「私はカフェに戻っていろいろ準備したいからさ、マコトと二人で行ってきなよ」
「Bランク戦?なんだ、それ」
2匹の話についていけず、俺は聞いた。
さっき、ティフィンが言っていた、”大きめのイベント”というやつだろうか。
「この世界で、一番盛り上がるイベントだよ。説明するよりも、観た方が早いと思うから、ぬし、案内するよ!」
ティフィンに手を引かれ、俺は”世界で一番”と謳われるイベントへと向かった。
―――
「強さを求める爬虫類の皆さま!ようこそ”ミナミ-Bコロシアム”へ!今宵も、最強を求める爬虫類の戦士たちが!集っております!!」
円形の闘技場の中心で、マイクを持った爬虫類……いや、あれは人間、か?その人間が声を張り上げると、周りの爬虫類たちは大歓声をあげた。
「ぬし、こっち!こっちに座ろ!」
そんな大歓声が上がる観客席で、俺はティフィンとともに、空いている席へと座った。
ミィは、先ほど言っていたように、食材のチェックをする、と言ってカフェに戻っていってしまった。
ティフィンに連れてこられた場所は、まさにファンタジー世界の闘技場、といったイメージの円形闘技場『ミナミ-Bコロシアム』
中心は砂の地面が敷かれたバトル場が円形に広がっており、その周りを高い、頑丈そうな石壁で囲まれている。
その上には、観客席が円形に広がっており、多くの爬虫類たちがそこでこれから繰り広げられるバトルに心躍らせていた。
「ここではね、爬虫類たちが本気のバトルをすることができるんだ」
周りの観客と同じように興奮しているティフィンが、前方のバトル場を見つめたまま、俺に説明する。
コロシアム―――。
それは、爬虫類同士が、己の強さを試し、誇示するためのバトル場。
ランクごとに用意されているコロシアムで、バトルを繰り広げ、勝利を重ねることで、ランクアップができる。
ランクはCから始まり、B、A、そして最上位のSへと昇格していく。
そしてSランクの戦士となった爬虫類は、1年に1度開催される”ティタノボア杯”に出場。
そこで優勝した爬虫類が、”最強の爬虫類”として、最高の名誉を得ることができるのだ。
「それでは一戦目に参りましょう!!」
ティフィンの説明がひと段落したところで、司会者の声が響き渡った。
「青サイド!その勢いはまさしく虎!圧倒的な戦闘力で打ちのめす!『黒世界』より、アマゾンツリーボアのトラン!」
紹介のアナウンスとともに、1匹の青年が姿を現した。
細身ながら、そこに鍛え抜かれた筋肉が宿っているのがわかる。
肩まで伸びた黒と白のコントラストが綺麗な髪に、睨みつけられたら身震いしてしまいそうな細い縦長の瞳孔をたたえた灰色の瞳。
そして、頬には蛇特有の、ひし形の鱗。
ひと目見ただけで、強者だとわかる風貌だった。
少し間を開け、司会者は声をあげた。
「赤サイド!黒き稲妻が今宵も炸裂するのか!赤サイド、『UROBOROSU』より、バナナスパイニ―テールイグアナのライメイ!」
わあっ!とひときわ大きくなった歓声を浴びながら、バトル場へもう1匹の青年がやってくる。
スラっとした長身に、黄色と黒が織り交ざったツンツンヘア―。
黒色の鋭い瞳に、頬の肌には小さな鱗。
服装は、黒を基調としたレザーのもので、あらゆるところに金色のチェーンやアクセサリーがじゃらじゃらとついていた。
こちらは、ぱっと見、ヴィジュアル系バンドを彷彿とさせた。
「なぁ、ティフィン」
2匹が中央で、バトル前の挨拶をしているのを見ながら、俺はティフィンに問う。
「なにー?」
「爬虫類の種類の前に紹介された、『黒世界』とか『UROBOROSU』ってなんだ?」
「あぁ、あれはね、所属しているチームの名だよ」
「チーム?チーム戦なのか?」
「うーん、チーム戦ってのは少し違うんだけど…。あのね、コロシアムには出場条件があるんだよ」
「出場条件?」
「うん。ぬし、あそこ、見える?あのバトル場の端っこにある空間」
ティフィンが指さす先には、バトル場を囲む石壁の一部に、透明な壁で作られた空間があった。
二人の人間が入れるくらいの、小さな空間。
そこに二人の人間が、バトル場にいる2匹を見守っていた。
一人は、黒色のチャイナドレスに身を包んだ、綺麗な女性。
ここからだと表情は良く見えなかったが、腕を組んで自信ありげにたたずんでいる。
もう一人は、黒色のシャツとジャケット、レザーパンツに身を包んだ、顔の整った男性。
ライメイと紹介されていたイグアナの青年と同じような格好をしていた。
「あの二人は人間、だよな?」
「うん。これから闘う2匹のトレーナーとなる人間だよ」
「トレーナー?」
「コロシアムに出るには、爬虫類とそのトレーナー……人間のペアが必要なんだ」
ティフィンのその説明に、俺はこの世界に来た時、俺を巡った戦闘が起こった理由をなんとなく理解した。
「そうか。じゃあ、ここで闘って強さを示すためには、人間との協力が必要ってことなのか」
「そういうこと。この世界で、人間はかなり重宝されるんだよ」
あのニホンカナヘビの少年も、コロシアムに出場したかったのだろうか……。
あれ?ってことは、ミィもこのコロシアムに出場するために、俺を連れてきたのだろうか?
「ミィもこのコロシアムに出たいってことか?」
俺が聞くと、ティフィンは軽く首を振った。
「ミィちゃんは、あのカフェの方が大事だって。人間の知恵を借りて、良いカフェを作っていきたいって」
「なんだ、そうなのか。ミィ、かなり強かったから、出たいのかと思ってたよ」
あの強さを持っているんだったら、出て見ればいいのになー、と思いながら、俺はバトルが始まりそうなフィールドを眺めた。
その隣で、
「コロシアムに出たいのは、ミィちゃんじゃなくて―――」
ティフィンの声が聞こえたが、
「それではっ!!バトル、開始っ!!!」
バトル開始のコングと、雄たけびに近い歓声にかき消されてしまった。
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