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第一章 ティタノボアの箱庭世界
3.転生前のチュートリアル
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「まずは、私たち古代生物の存在を説明しないといけないわね」
「私……たち?」
たち、ということは、彼女以外にもヒト化した古代生物がいる、ということだろうか。
「はるか昔に絶滅した私たち古代生物は、魂だけの存在となり、ここの空間で死後の世界を過ごしていた」
「ここが死後の世界、ってことは、やっぱり俺死んでんのか」
「ちょっと、話の腰折らないでくれる?」
口をはさむ俺に、つっかかってくる彼女。
なるほど、話を黙って聞いて欲しいタイプか。
仕方ない、おとなしく聞いてやろう。
「この死後の世界で、かつて最強と言われていたティラノサウルスやスピノサウルスたちと、最強の名をかけて死闘を続ける日々。死してもなお、私たちは最強を求めた。現世では巡り合えなかった彼らと闘える喜び、勝利を手にしたときの興奮、敗北した時の屈辱……様々なものを味わいながら、私たちは生きていたころには持ち合わせていなかった感情を手にしたの。人間的な感情。それを手に入れてからは、世界が一気に華やかになっていったなぁ…」
そう語るティタノボアは、懐かしむような、そして満たされているような、そんな穏やかな表情を浮かべていた。
きっと、その日々は彼女にとってかけがえのない宝物なのだろう。
なんだ、いい話じゃないか。
この先の話に期待しながら、俺は口をはさまず聞くことに専念する。
「そして私たちは、なんだかんだあって、魔力を手に入れた」
「待てやあ!」
無理だった。
急展開につい声が出てしまった。
「な、なによ」
あまりの大声に、ティタノボアも驚いている。
「なんだかんだ、ではしょってんじゃねーよ!なんだよ、魔力を手に入れたって!その過程は!?そこ重要だと思うんだけど!?」
「いや、なんていうか、長い事魂のまま過ごしてるとさ、不思議な力が発生するようになっちゃって」
そう説明するティタノボアも、あまり詳しいことはわかっていないようだった。
まぁ、死後の世界なんだし、何があるか、とかどんなことが起こるのか、なんてわかんないよな。
現世で聞く様々な”死後の世界”説なんて、人間たちが創り上げた世界なわけなんだから、そんな世界ありえない、なんてことは断言できない。
「不思議な力?」
「いろんな力があるんだけど、まぁ簡単に言うと……
―――世界を創る力と、そこに現世の魂たちに肉体を与え、召喚する力」
「世界を、創る……?」
俺は顔をしかめる。
予想していたよりも、かなり壮大な力だった。
「古代生物たちは、それぞれ世界を創り、そこに各々気に入った魂を呼んで、暮らさせているの。私たちはそれを”箱庭世界”と呼んでいるわ」
箱庭世界…。
そういや、ここに来た時、こいつが言っていた言葉だ。
『私の箱庭世界に招待するわ』と。
「こうやってヒト化するのも、私たちの一つの魔力なんだけど、人間的な感情を手に入れた私たちは、人間の姿を手に入れ、そして、それをこれから死後の世界にやってくる動物たちにも分け与えたい、と思うようになってね」
ティタノボアは穏やかな笑みを浮かべて言った。
「私は、ここにきた爬虫類たちの魂に、ヒトの姿を与えて私の箱庭世界に召喚しているの。彼らが、穏やかに、平和に、楽しく、幸せに……自分らしく暮らせるように」
彼女のその笑顔は、心の底から彼ら爬虫類たちの幸せを願っているように思う。
第一印象は、生意気なやつ、と思っていたが、案外いいやつなのかもしれない。
「なるほどな。でもさ、そこになんで俺が呼ばれてんの?爬虫類の魂だけなんじゃないのか?」
真っ先に浮かんだ疑問。
なぜ、人間の俺が、その爬虫類の箱庭世界に招待されたのか。
爬虫類の幸せを詰めたその箱庭に、人間は必要なのだろうか……。
も、もしかして……。
「あ!も、もしかして、人間の俺は爬虫類化して、彼らに飼育されるってことか!?」
現世で人間に飼育された爬虫類たちは、その人間を飼ってみたい、と、現世で嫌な思いをした腹いせに、人間を飼育してやろうと、そう思っているんじゃないか!?
……それならば。
爬虫類のためになるならば……俺は甘んじて受け入れよう!!!
なんたって………俺だって、爬虫類の幸せを願い、そのためだったらなんだってする、爬虫類愛好家だからな!!
「ちょっと、さっき私がキスしようとした時よりも興奮すんのやめてくれる!?」
鼻息を荒くしている俺を全力で叱責したあとに、彼女は説明を続けた。
「私の理想の箱庭世界を創り上げるためには、人間の存在が不可欠なの。ヒト化した爬虫類たちは、初めてその感覚や感情、社会の作り方がまだ不十分でね。私の箱庭世界は、人間と同じ世界を体現することを目標にしているの。……まあ、ちょっと人間世界にはないファンタジーな要素もいれちゃってるけど」
「なんだ、爬虫類にはなれないのか、俺は…」
がっかり。
「だから、現世で爬虫類を愛して、爬虫類を大事にしていた人間を選んで、ここに招待してるのよ。爬虫類たちに人間の生活について導いてもらうために。……つまり、あんたは爬虫類に選ばれし名誉ある人間ってこと。喜びなさい」
そのあとに、ちょっと愛が異常すぎるから失敗だったかな、とは思うけどね。と小声で付け加える彼女。
聞こえてんぞ。
「つまりなんだ、俺はそのヒト化した爬虫類たちが住む世界に転生して、そこで人間として爬虫類の生活のお世話をすればいい、ってことか?」
「そう!理解が早くて助かるわ!」
ティタノボアはパン、と手をたたく。
「結構ハードの生活が続くと思うから、身体は若がらせておいてあげたわ。その身体で、しっかり働きなさい!」
「ハード、なのか…。まぁ俺としても、若い時の方が楽しめそうだしな。いいぜ、なんだってやってやらぁ!」
この先に待っている異世界生活。なにが待ち受けているのか、全く予想がつかないが、爬虫類が絡んでいるのであれば、幸せが待っているのは確実だ!
意気込む俺に、ティタノボアは力強くうなずき、両手を広げた。
「じゃあ、箱庭世界へ転送するわ。あ、そうそう。今いるここは魂の存在だから、痛みとか感じなかっただろうけど、箱庭世界ではちゃんと肉体が与えられるから。痛みも感じるし、殺されれば死ぬ」
「え、死ぬとどうなるんだ…?」
俺の身体が光に包まれ始める。
「死んでしまえば、箱庭世界には二度と戻れない。だから、気をつけて。あんた自身も、周りの爬虫類たちも」
「そうか…わかった」
視界が真っ白になり、軽い浮遊感が俺を襲ってきた。
意識を失う直前、ティタノボアの最後の声が響き渡った。
「だから、私の世界で一つだけ、約束事があるから、ちゃんと守ってね。約束を破った者は、箱庭世界を追放されるから」
「ティタノボアの箱庭世界ルール”所定の場所以外での殺しを禁ず”。……これだけはちゃんと守って。平和のためにね。それじゃあ、行ってらっしゃい、高川誠。あなたの活躍に、期待するわ」
少しひっかかる言い方だったが、考えるまもなく、俺は意識を失った。
「私……たち?」
たち、ということは、彼女以外にもヒト化した古代生物がいる、ということだろうか。
「はるか昔に絶滅した私たち古代生物は、魂だけの存在となり、ここの空間で死後の世界を過ごしていた」
「ここが死後の世界、ってことは、やっぱり俺死んでんのか」
「ちょっと、話の腰折らないでくれる?」
口をはさむ俺に、つっかかってくる彼女。
なるほど、話を黙って聞いて欲しいタイプか。
仕方ない、おとなしく聞いてやろう。
「この死後の世界で、かつて最強と言われていたティラノサウルスやスピノサウルスたちと、最強の名をかけて死闘を続ける日々。死してもなお、私たちは最強を求めた。現世では巡り合えなかった彼らと闘える喜び、勝利を手にしたときの興奮、敗北した時の屈辱……様々なものを味わいながら、私たちは生きていたころには持ち合わせていなかった感情を手にしたの。人間的な感情。それを手に入れてからは、世界が一気に華やかになっていったなぁ…」
そう語るティタノボアは、懐かしむような、そして満たされているような、そんな穏やかな表情を浮かべていた。
きっと、その日々は彼女にとってかけがえのない宝物なのだろう。
なんだ、いい話じゃないか。
この先の話に期待しながら、俺は口をはさまず聞くことに専念する。
「そして私たちは、なんだかんだあって、魔力を手に入れた」
「待てやあ!」
無理だった。
急展開につい声が出てしまった。
「な、なによ」
あまりの大声に、ティタノボアも驚いている。
「なんだかんだ、ではしょってんじゃねーよ!なんだよ、魔力を手に入れたって!その過程は!?そこ重要だと思うんだけど!?」
「いや、なんていうか、長い事魂のまま過ごしてるとさ、不思議な力が発生するようになっちゃって」
そう説明するティタノボアも、あまり詳しいことはわかっていないようだった。
まぁ、死後の世界なんだし、何があるか、とかどんなことが起こるのか、なんてわかんないよな。
現世で聞く様々な”死後の世界”説なんて、人間たちが創り上げた世界なわけなんだから、そんな世界ありえない、なんてことは断言できない。
「不思議な力?」
「いろんな力があるんだけど、まぁ簡単に言うと……
―――世界を創る力と、そこに現世の魂たちに肉体を与え、召喚する力」
「世界を、創る……?」
俺は顔をしかめる。
予想していたよりも、かなり壮大な力だった。
「古代生物たちは、それぞれ世界を創り、そこに各々気に入った魂を呼んで、暮らさせているの。私たちはそれを”箱庭世界”と呼んでいるわ」
箱庭世界…。
そういや、ここに来た時、こいつが言っていた言葉だ。
『私の箱庭世界に招待するわ』と。
「こうやってヒト化するのも、私たちの一つの魔力なんだけど、人間的な感情を手に入れた私たちは、人間の姿を手に入れ、そして、それをこれから死後の世界にやってくる動物たちにも分け与えたい、と思うようになってね」
ティタノボアは穏やかな笑みを浮かべて言った。
「私は、ここにきた爬虫類たちの魂に、ヒトの姿を与えて私の箱庭世界に召喚しているの。彼らが、穏やかに、平和に、楽しく、幸せに……自分らしく暮らせるように」
彼女のその笑顔は、心の底から彼ら爬虫類たちの幸せを願っているように思う。
第一印象は、生意気なやつ、と思っていたが、案外いいやつなのかもしれない。
「なるほどな。でもさ、そこになんで俺が呼ばれてんの?爬虫類の魂だけなんじゃないのか?」
真っ先に浮かんだ疑問。
なぜ、人間の俺が、その爬虫類の箱庭世界に招待されたのか。
爬虫類の幸せを詰めたその箱庭に、人間は必要なのだろうか……。
も、もしかして……。
「あ!も、もしかして、人間の俺は爬虫類化して、彼らに飼育されるってことか!?」
現世で人間に飼育された爬虫類たちは、その人間を飼ってみたい、と、現世で嫌な思いをした腹いせに、人間を飼育してやろうと、そう思っているんじゃないか!?
……それならば。
爬虫類のためになるならば……俺は甘んじて受け入れよう!!!
なんたって………俺だって、爬虫類の幸せを願い、そのためだったらなんだってする、爬虫類愛好家だからな!!
「ちょっと、さっき私がキスしようとした時よりも興奮すんのやめてくれる!?」
鼻息を荒くしている俺を全力で叱責したあとに、彼女は説明を続けた。
「私の理想の箱庭世界を創り上げるためには、人間の存在が不可欠なの。ヒト化した爬虫類たちは、初めてその感覚や感情、社会の作り方がまだ不十分でね。私の箱庭世界は、人間と同じ世界を体現することを目標にしているの。……まあ、ちょっと人間世界にはないファンタジーな要素もいれちゃってるけど」
「なんだ、爬虫類にはなれないのか、俺は…」
がっかり。
「だから、現世で爬虫類を愛して、爬虫類を大事にしていた人間を選んで、ここに招待してるのよ。爬虫類たちに人間の生活について導いてもらうために。……つまり、あんたは爬虫類に選ばれし名誉ある人間ってこと。喜びなさい」
そのあとに、ちょっと愛が異常すぎるから失敗だったかな、とは思うけどね。と小声で付け加える彼女。
聞こえてんぞ。
「つまりなんだ、俺はそのヒト化した爬虫類たちが住む世界に転生して、そこで人間として爬虫類の生活のお世話をすればいい、ってことか?」
「そう!理解が早くて助かるわ!」
ティタノボアはパン、と手をたたく。
「結構ハードの生活が続くと思うから、身体は若がらせておいてあげたわ。その身体で、しっかり働きなさい!」
「ハード、なのか…。まぁ俺としても、若い時の方が楽しめそうだしな。いいぜ、なんだってやってやらぁ!」
この先に待っている異世界生活。なにが待ち受けているのか、全く予想がつかないが、爬虫類が絡んでいるのであれば、幸せが待っているのは確実だ!
意気込む俺に、ティタノボアは力強くうなずき、両手を広げた。
「じゃあ、箱庭世界へ転送するわ。あ、そうそう。今いるここは魂の存在だから、痛みとか感じなかっただろうけど、箱庭世界ではちゃんと肉体が与えられるから。痛みも感じるし、殺されれば死ぬ」
「え、死ぬとどうなるんだ…?」
俺の身体が光に包まれ始める。
「死んでしまえば、箱庭世界には二度と戻れない。だから、気をつけて。あんた自身も、周りの爬虫類たちも」
「そうか…わかった」
視界が真っ白になり、軽い浮遊感が俺を襲ってきた。
意識を失う直前、ティタノボアの最後の声が響き渡った。
「だから、私の世界で一つだけ、約束事があるから、ちゃんと守ってね。約束を破った者は、箱庭世界を追放されるから」
「ティタノボアの箱庭世界ルール”所定の場所以外での殺しを禁ず”。……これだけはちゃんと守って。平和のためにね。それじゃあ、行ってらっしゃい、高川誠。あなたの活躍に、期待するわ」
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