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第一章 ティタノボアの箱庭世界
4.ニシアフリカトカゲモドキ
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俺にはかつて、一緒に暮らしていた爬虫類たちがいた。
仕事で疲れた俺を、人間関係に辟易していた俺を、毎日癒してくれていた大切な存在。
あの子たちさえいれば、俺は他に何もいらなかった。
あの子たちが、かけがえのない俺の家族だった。
たくさんの愛情を注いだつもりだ。
体調管理も環境管理も徹底して、仕事に行く前にケージの汚れを確認したら、遅刻したとしても掃除を優先した。
食べるものも、いろんなものを試して、あの子たちが一番好きそうなものを研究して、良いものを用意した。
常に、あの子たちがストレスを感じない様に配慮してきた。
大好きだった。今も、ずっと。
この世界は、亡くなった爬虫類たちが転生してくる世界だと、創造者であるティタノボアは言っていた。
だとすれば……。
この世界に、いるのだろうか……?
あの子たちが……。
ヒト化した姿で、ヒトの言葉を話し、ヒトの感情を持つ、あの子たちが……。
それを考えた時、俺の中に浮かんだ感情は―――
「おい、起きろ、人間。目を覚ませ」
「ん……んん……?」
ぺちぺちと頬を叩かれる刺激に、俺は目を覚ました。
少しだけ湿った土の感触、青々とした草木の香り、気持ちよく俺の身体をなでていくそよ風と、降り注ぐ心地よい日光。
そして、
「目を覚ましたか。ようこそ、人間」
倒れている状態の俺を、しゃがんだ格好で見下ろしている少女。
俺は顔を上げて、その容姿を視界に入れる。
後ろでまとめられている髪は、濃いオレンジ色に所々黒色の混じっている。
切れ長で大きな黒い目に、頬には小さなイボイボがある肌が認められた。
あの肌の感じは……。
「レオパ?いや、ニシアフか…?」
俺が口を開くと、その少女は目を見開いた。
「ほう、私の種族をこの見た目で当てられるのか、すごいな!」
「特徴的だからね、その肌のイボイボは。…で、君はどっちだい?」
「私はニシアフリカトカゲモドキだ。モルフはバンデッド」
ニシアフリカトカゲモドキ。ニシアフ、の略称で親しまれている。
爬虫類飼いたちのなかでも、特に名の知れたヤモリだ。
サイズは20cm前後で、穏やかな性格でとても飼いやすく、初心者にもオススメされる種だ。
モルフ、というのは爬虫類の身体の色や模様のことを指す言葉で、爬虫類の種類によっては、そのモルフは何百種類にも渡る。
彼女の言う「バンデット」というモルフの種類は、ニシアフリカトカゲモドキの中でもベーシックなもので、オレンジ色や茶色の身体に、大きな黒色の模様がバンドのように入っている柄だ。
「なるほど。ニシアフバンデッドがヒト化するとこうなるのか…」
身体を起こし、俺は彼女の姿をまじまじと見つめる。
身長は、170センチの俺よりも少し低いので、おそらく160センチ前後、くらいか。
肌の一部がニシアフ特有のものになっているが、それ以外は人間と変わらないようだった。
「ここに倒れていた、ということは、今ここに転生してきた人間か?」
俺のなめまわすような視線をものともせず、ニシアフ少女は冷静に問うた。
この世界に慣れきっている感じがする。
「あぁ。ちょうど今、あのティタノボアとかいうやつにここへ飛ばされたところだ。ええっと、ここは……森、か?」
ニシアフ少女を見るのをやめ、一度自分がいる場所を見渡してみる。
自分がいる場所は、円形状に短い草が生えており、その円形の直径はだいたい10メートルくらいだろうか。
それ以降は、背の高い木々が所狭しと並んでおり、森の中、といった感じだ。
ニシアフ少女の言動から察するに、この綺麗に形どられた円形の広場は、召喚されたものが飛ばされてくる、一番最初の大地、ということみたいだな。
「ここは”誕生の森”と呼ばれる場所で、その中でもここの場所に転生する者は人間、と決まっている」
「なるほどな。だから俺が人間だってわかったのか」
「それもあるけど、爬虫類か人間か、というのは、この世界で暮らしているとなんとなくわかってくるぞ」
「ほえー。君は、この世界に来て長いのかい?」
先ほどより、とても落ち着いた様子で、この俺とやり取りしている彼女。
そもそも、この世界ができでどれだけ経っているのかも分からないが、ティタノボアが言っていた『ヒト化した爬虫類はその姿に不慣れ』であることは、彼女からは感じられない。
「んー、どのくらいだろう?たぶん、一年くらいなんじゃないかな」
少し考える素振りを見せ、そう答えるニシアフ少女。
なんだ、予想していたよりも短いな。
「にしては、かなり人間に慣れてそうだけど」
「まあそれはたぶん、現世での生活の名残なのかも」
あはは、と彼女は笑顔を見せる。
さっきまでの冷静沈着なイメージが、その笑顔一つでかなり柔らかくなった。
「現世の生活?記憶があるのか」
「うん。ちゃんとあるよ。私、現世では爬虫類カフェにいてさ。人間とはしょっちゅう触れ合ってたし、常に観察してたから、人間の存在ってすごく身近だったんだよ」
彼女の説明に、俺は納得した。
爬虫類カフェ、というのは俺も何度も足を運んだ場所で、猫カフェや犬カフェ、といったタイプのカフェの爬虫類版だ。
店内のケージにいる様々な種類の爬虫類たちを、眺め、触れ合いながら、最高のひとときを過ごせる、天国のような空間。
そこにいたのであれば、俺のように個人で飼育されるよりも、たくさんの人間と触れ合う機会が多かったのだろう。
だから、俺からのあの視線も慣れていたのか。
「ああいう場所だとどうなんだ?人間に触られることも多いだろうし、ストレスとか…」
爬虫類というのは、基本人間には懐かない。
犬や猫のように、触れ合いのコミュニケーションはストレスの元になってしまう。
とはいえ、人間の接触に”慣らす”ことはできるので、必ずしも触れることがNG、というわけでもない。
「そこは個性だね。私はそこまで人間のこと嫌いじゃなかったから、過度な接触じゃなければ全然OKだったよ」
にこ、と笑いながらいう彼女に、なんだか不思議な感覚になった。
こうして、かつて言葉を交わせなかった存在と、言葉を交わし、知りえなかった感情を知る感覚。
それは、素晴らしい事でもあり、その反面……
「おやおやぁ?人間様がいるぜ!」
急に背後から別の声が聞こえ、俺はすぐさま振り返る。
そこには、一人の少年の姿があった。
すらっとした細い体躯に、茶色の短髪。
頬には鱗とイボイボの中間のような皮膚が覗いている。
あの肌の感じは、ヤモリかトカゲか……。鱗っぽいところもあるから、トカゲかもしれないな。
彼は、不敵な笑みを浮かべながらこちらへと歩いてくる。
その姿に、隣にいるニシアフ少女は舌打ちした。
「ち、タイミングの悪い…」
そう言って、すっと俺の前に、俺をかばうように立ちはだかる。
そして、
「この人間は私が先に見つけたんだ。お前らには渡さない!」
そんなイケメンなセリフを言い放ったのだった。
仕事で疲れた俺を、人間関係に辟易していた俺を、毎日癒してくれていた大切な存在。
あの子たちさえいれば、俺は他に何もいらなかった。
あの子たちが、かけがえのない俺の家族だった。
たくさんの愛情を注いだつもりだ。
体調管理も環境管理も徹底して、仕事に行く前にケージの汚れを確認したら、遅刻したとしても掃除を優先した。
食べるものも、いろんなものを試して、あの子たちが一番好きそうなものを研究して、良いものを用意した。
常に、あの子たちがストレスを感じない様に配慮してきた。
大好きだった。今も、ずっと。
この世界は、亡くなった爬虫類たちが転生してくる世界だと、創造者であるティタノボアは言っていた。
だとすれば……。
この世界に、いるのだろうか……?
あの子たちが……。
ヒト化した姿で、ヒトの言葉を話し、ヒトの感情を持つ、あの子たちが……。
それを考えた時、俺の中に浮かんだ感情は―――
「おい、起きろ、人間。目を覚ませ」
「ん……んん……?」
ぺちぺちと頬を叩かれる刺激に、俺は目を覚ました。
少しだけ湿った土の感触、青々とした草木の香り、気持ちよく俺の身体をなでていくそよ風と、降り注ぐ心地よい日光。
そして、
「目を覚ましたか。ようこそ、人間」
倒れている状態の俺を、しゃがんだ格好で見下ろしている少女。
俺は顔を上げて、その容姿を視界に入れる。
後ろでまとめられている髪は、濃いオレンジ色に所々黒色の混じっている。
切れ長で大きな黒い目に、頬には小さなイボイボがある肌が認められた。
あの肌の感じは……。
「レオパ?いや、ニシアフか…?」
俺が口を開くと、その少女は目を見開いた。
「ほう、私の種族をこの見た目で当てられるのか、すごいな!」
「特徴的だからね、その肌のイボイボは。…で、君はどっちだい?」
「私はニシアフリカトカゲモドキだ。モルフはバンデッド」
ニシアフリカトカゲモドキ。ニシアフ、の略称で親しまれている。
爬虫類飼いたちのなかでも、特に名の知れたヤモリだ。
サイズは20cm前後で、穏やかな性格でとても飼いやすく、初心者にもオススメされる種だ。
モルフ、というのは爬虫類の身体の色や模様のことを指す言葉で、爬虫類の種類によっては、そのモルフは何百種類にも渡る。
彼女の言う「バンデット」というモルフの種類は、ニシアフリカトカゲモドキの中でもベーシックなもので、オレンジ色や茶色の身体に、大きな黒色の模様がバンドのように入っている柄だ。
「なるほど。ニシアフバンデッドがヒト化するとこうなるのか…」
身体を起こし、俺は彼女の姿をまじまじと見つめる。
身長は、170センチの俺よりも少し低いので、おそらく160センチ前後、くらいか。
肌の一部がニシアフ特有のものになっているが、それ以外は人間と変わらないようだった。
「ここに倒れていた、ということは、今ここに転生してきた人間か?」
俺のなめまわすような視線をものともせず、ニシアフ少女は冷静に問うた。
この世界に慣れきっている感じがする。
「あぁ。ちょうど今、あのティタノボアとかいうやつにここへ飛ばされたところだ。ええっと、ここは……森、か?」
ニシアフ少女を見るのをやめ、一度自分がいる場所を見渡してみる。
自分がいる場所は、円形状に短い草が生えており、その円形の直径はだいたい10メートルくらいだろうか。
それ以降は、背の高い木々が所狭しと並んでおり、森の中、といった感じだ。
ニシアフ少女の言動から察するに、この綺麗に形どられた円形の広場は、召喚されたものが飛ばされてくる、一番最初の大地、ということみたいだな。
「ここは”誕生の森”と呼ばれる場所で、その中でもここの場所に転生する者は人間、と決まっている」
「なるほどな。だから俺が人間だってわかったのか」
「それもあるけど、爬虫類か人間か、というのは、この世界で暮らしているとなんとなくわかってくるぞ」
「ほえー。君は、この世界に来て長いのかい?」
先ほどより、とても落ち着いた様子で、この俺とやり取りしている彼女。
そもそも、この世界ができでどれだけ経っているのかも分からないが、ティタノボアが言っていた『ヒト化した爬虫類はその姿に不慣れ』であることは、彼女からは感じられない。
「んー、どのくらいだろう?たぶん、一年くらいなんじゃないかな」
少し考える素振りを見せ、そう答えるニシアフ少女。
なんだ、予想していたよりも短いな。
「にしては、かなり人間に慣れてそうだけど」
「まあそれはたぶん、現世での生活の名残なのかも」
あはは、と彼女は笑顔を見せる。
さっきまでの冷静沈着なイメージが、その笑顔一つでかなり柔らかくなった。
「現世の生活?記憶があるのか」
「うん。ちゃんとあるよ。私、現世では爬虫類カフェにいてさ。人間とはしょっちゅう触れ合ってたし、常に観察してたから、人間の存在ってすごく身近だったんだよ」
彼女の説明に、俺は納得した。
爬虫類カフェ、というのは俺も何度も足を運んだ場所で、猫カフェや犬カフェ、といったタイプのカフェの爬虫類版だ。
店内のケージにいる様々な種類の爬虫類たちを、眺め、触れ合いながら、最高のひとときを過ごせる、天国のような空間。
そこにいたのであれば、俺のように個人で飼育されるよりも、たくさんの人間と触れ合う機会が多かったのだろう。
だから、俺からのあの視線も慣れていたのか。
「ああいう場所だとどうなんだ?人間に触られることも多いだろうし、ストレスとか…」
爬虫類というのは、基本人間には懐かない。
犬や猫のように、触れ合いのコミュニケーションはストレスの元になってしまう。
とはいえ、人間の接触に”慣らす”ことはできるので、必ずしも触れることがNG、というわけでもない。
「そこは個性だね。私はそこまで人間のこと嫌いじゃなかったから、過度な接触じゃなければ全然OKだったよ」
にこ、と笑いながらいう彼女に、なんだか不思議な感覚になった。
こうして、かつて言葉を交わせなかった存在と、言葉を交わし、知りえなかった感情を知る感覚。
それは、素晴らしい事でもあり、その反面……
「おやおやぁ?人間様がいるぜ!」
急に背後から別の声が聞こえ、俺はすぐさま振り返る。
そこには、一人の少年の姿があった。
すらっとした細い体躯に、茶色の短髪。
頬には鱗とイボイボの中間のような皮膚が覗いている。
あの肌の感じは、ヤモリかトカゲか……。鱗っぽいところもあるから、トカゲかもしれないな。
彼は、不敵な笑みを浮かべながらこちらへと歩いてくる。
その姿に、隣にいるニシアフ少女は舌打ちした。
「ち、タイミングの悪い…」
そう言って、すっと俺の前に、俺をかばうように立ちはだかる。
そして、
「この人間は私が先に見つけたんだ。お前らには渡さない!」
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