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社長の奴隷.12
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あまり酔いしれてはマズいと思いながらも、長い時間見つめられると、勝手に身体が疼きだして、下着を濡らしてしまうこともしばしばだ。
そんな時はこっそりと下着を自分の部屋に持ち帰り、夜のうちに洗って翌日オフィスにそっと持ってくるという、情けないことを繰り返している。
社長が格好よすぎるのがいけないんだ・・・。
あの手はいつも自分のことを気持ちよくしてくれる・・・。
いつか、社長が自分のことを好きになってくれたら・・・。
そして、自分のことを抱いてくれたら、自分はどんな風になってしまうのだろう・・・。
などと、淫らなことを何度も考えてしまう。
「よし、上にあげて頭の後ろで手を組むのと、後ろで手を組むのの二パターンでいこう」
そう言うと寛成はデジカメのシャッターを切った。
ああ・・・、社長に見られてる・・・。
社長・・・、どんな気持ちで私の胸を見てるんですか?
いやらしい気持ちになったりしないんですか・・・。
美緒はポーズをとりながらも、トロンとした表情で寛成のことを見つめていた。
「よし、じゃあ、次はこれに着替えて」
寛成は写真を撮り終えると、テキパキと指示を出した。
やっぱり、いくら豊満なボディでも、寛成の心が動くことはないのだろうか・・・。
美緒はがっかりして新しい下着を受け取ると、ロッカールームに入っていった。
「では、お先に失礼します」
「お疲れ様」
信楽君は五時になるとデスクの上を片付け、帰っていった。
「どう、彼とはうまくやれそう?」
「え、ええ・・・。たぶん」
正直まだ分からないけど、生理的に無理な感じではないから大丈夫だと思うだけで。
ただ、やはり寛成と二人きりの時間がなくなってしまうのは、美緒にとってはショックだった。
二人きりの濃密な時間が、信楽君によって薄まるというか・・・。
閉鎖的だったのが、開放的になってしまうというか。
とにかく、寛成に好意を持っている美緒としては、複雑な気持ちだった。
それは、いかに信楽君がイケメンであっても、関係ないことだった。
寛成は二十三歳にして会社を立ち上げただけあって、その辺にいる同年齢の男性よりも随分大人だ。
美緒は荒垣先輩を追いかけてきたという過去があるくらいで、年上の頼れるタイプの男性が好きなのだ。
寛成はそれをすべて備えているパーフェクトな存在だ。
寛成に可愛い彼女がいることは知っている。
しかし、こうやって寛成好みのランジェリーを身につけ、寛成の好みの身体に調教されていけば、いずれは世界で最も寛成好みの女性になれるのではと、美緒は真剣に考えて頑張っているのだ。
残念なのは、寛成の彼女はそんなことをしなくても彼の心を射止めているという事実を美緒は理解していないということだ。
「社長、ランジェリーを着用した感想できたので、送りますね」
「ああ、ありがとう」
美緒は、あれから更に五枚ほど新作を試着した。
美緒は、締め付けはないか、チクチクしたりしないか、フィット感はどうか、など着用してみての使用感を主に書いた。
見た目のセールストークは寛成が書いてくれる。
こうして、今日も新しい商品をウェブにアップすることができた。
そんな時はこっそりと下着を自分の部屋に持ち帰り、夜のうちに洗って翌日オフィスにそっと持ってくるという、情けないことを繰り返している。
社長が格好よすぎるのがいけないんだ・・・。
あの手はいつも自分のことを気持ちよくしてくれる・・・。
いつか、社長が自分のことを好きになってくれたら・・・。
そして、自分のことを抱いてくれたら、自分はどんな風になってしまうのだろう・・・。
などと、淫らなことを何度も考えてしまう。
「よし、上にあげて頭の後ろで手を組むのと、後ろで手を組むのの二パターンでいこう」
そう言うと寛成はデジカメのシャッターを切った。
ああ・・・、社長に見られてる・・・。
社長・・・、どんな気持ちで私の胸を見てるんですか?
いやらしい気持ちになったりしないんですか・・・。
美緒はポーズをとりながらも、トロンとした表情で寛成のことを見つめていた。
「よし、じゃあ、次はこれに着替えて」
寛成は写真を撮り終えると、テキパキと指示を出した。
やっぱり、いくら豊満なボディでも、寛成の心が動くことはないのだろうか・・・。
美緒はがっかりして新しい下着を受け取ると、ロッカールームに入っていった。
「では、お先に失礼します」
「お疲れ様」
信楽君は五時になるとデスクの上を片付け、帰っていった。
「どう、彼とはうまくやれそう?」
「え、ええ・・・。たぶん」
正直まだ分からないけど、生理的に無理な感じではないから大丈夫だと思うだけで。
ただ、やはり寛成と二人きりの時間がなくなってしまうのは、美緒にとってはショックだった。
二人きりの濃密な時間が、信楽君によって薄まるというか・・・。
閉鎖的だったのが、開放的になってしまうというか。
とにかく、寛成に好意を持っている美緒としては、複雑な気持ちだった。
それは、いかに信楽君がイケメンであっても、関係ないことだった。
寛成は二十三歳にして会社を立ち上げただけあって、その辺にいる同年齢の男性よりも随分大人だ。
美緒は荒垣先輩を追いかけてきたという過去があるくらいで、年上の頼れるタイプの男性が好きなのだ。
寛成はそれをすべて備えているパーフェクトな存在だ。
寛成に可愛い彼女がいることは知っている。
しかし、こうやって寛成好みのランジェリーを身につけ、寛成の好みの身体に調教されていけば、いずれは世界で最も寛成好みの女性になれるのではと、美緒は真剣に考えて頑張っているのだ。
残念なのは、寛成の彼女はそんなことをしなくても彼の心を射止めているという事実を美緒は理解していないということだ。
「社長、ランジェリーを着用した感想できたので、送りますね」
「ああ、ありがとう」
美緒は、あれから更に五枚ほど新作を試着した。
美緒は、締め付けはないか、チクチクしたりしないか、フィット感はどうか、など着用してみての使用感を主に書いた。
見た目のセールストークは寛成が書いてくれる。
こうして、今日も新しい商品をウェブにアップすることができた。
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