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兄と妹のイケナイ関係.29
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クリスマス当日、二人は朝からミルキーランドに出かけた。
日中は多くの人でごった返し、ラブラブな雰囲気にはならなかったけど、夜になるにつれライトアップされ恋人たちにもいい雰囲気になってくる。
あちこちでキスをしているカップルを見て、二人は目のやり場に困ったほどだ。
イルミネーションが美しいパレードも存分に楽しみ、そろそろ帰ろうかという時間が近づいてきた。
「そろそろ帰らないとね。」
みのりが名残惜しそうにつぶやく。
「ん?今日は帰らないよ。」
将貴は意味の分からない事を言う。
「えっ、どういうこと?もうそろそろ閉館の時間だよ。」
不思議そうにみのりは尋ねる。
「ここって、ホテルがあるの知ってる?」
「知ってるけど…。確か、すごく高いって聞いたことが…。」
「そんなことはいいから。今日、部屋とってあるから。」
無理して付き合ってくれただけでも嬉しいのに、ホテルまでとってくれてるなんて…。
みのりは嬉しすぎて泣き出してしまった。
「おい、なんで泣くんだよ。喜ぶところだろ。」
将貴につっこまれ、みのりはその通りだとは思うものの、なかなか泣き止むことが出来なかった。
「将兄、ありがとう。うれしい。」
そう言うのがやっとだった。
「しょうがないやつだな。」
将兄はそっとみのりを抱きしめる。
「もう落ち着いた?」
みのりが泣き止むのを待って、将貴が聞いてくる。
「うん。ごめんね、でもうれし泣きだよ。すごくびっくりしちゃったから。うれしすぎるよ将兄。私幸せだよ。」
みのりはまだ少ししゃくり上げながら言う。
「さあ、それじゃ、行こうか。」
将貴に肩を抱かれ、二人は歩き出す。
すると、うしろから声を掛けられる。
「へえ、そう言うことか。」
その声の主は、なんと黒木君だった。
みのりは驚きを隠せない。
「な、何で黒木君がここに?」
「さあ、何でだろうね。そんな事より、兄弟でホテルにお泊りってどういう事?こんなこと、人に知られたらまずいんじゃない?」
みのりの質問には答えず、一方的に話してくる。
「別に人に知られたって何の問題もない。ただの仲の良い普通の兄弟だ。」
将貴は平然と答える。
「ふん、そうくるか。」
そう言うと、黒木君はスマホを取り出し、何枚かの写真を見せる。
「このキスしてる写真はどう説明するのかな?」
それを見てみのりは激しく動揺した。いったいいつから後を付けられていたのだろう。
二人を映した画像はかなりの枚数だった。そして、どれも恋人同士に見えるようなものばかり…。
しかし、将貴は動じる事無く答える。
「説明?誰に?何のために?」
最後の切り札を出したつもりだった黒木君は、それでも動じない将貴に苛立ち始める。
「お兄さんは、少しオツムが弱いようだな。僕がこの画像をネットにばら撒いたらどうなると思う?ちょっと考えれば分かるだろう?」
黙って聞いている将貴に対し、黒木君は更に続ける。
「それが嫌だったら、今すぐその手をはなして、みのりさんを僕に渡してもらおうか。」
それを聞いて、将貴は大声で笑い出す。
「君は、それでみのりを手に入れられると思うのか?オツムが弱いのはそっちだろう。みのりが好きなのは俺なんだから。いくら脅したって意味無いよ。」
思いもよらない言葉が将貴の口から放たれ、黒木君は唖然とする。
「なっ、君達は兄弟だろ。そんなこと許されるはずない!そうだろう、篠田さん!」
激しい口調でそう言われ、みのりは口ごもる。
「そっ、それは…。」
「言ってやれよ、みのり。私は将兄が好きだって。」
将貴の大胆な発言に、みのりさえも唖然とする。
「将兄~。」
「黒木君、俺たち兄弟っていっても、両親の連れ子同士だから、好きになろうが、結婚しようが自由なんだよね。だから、人に後ろ指さされることも無い。その画像、ばら撒きたかったら、ばら撒いてくれて結構だよ。今時、そんな画像めずらしくも何ともないだろう。」
将貴の爆弾発言に、黒木君は返す言葉も無く、しばらく呆然としていた。
「くそっ、覚えてろ、今度は正々堂々と篠田さんを奪ってやるからな。」
そう啖呵を切る黒木君に、「いつでもかかって来い。」将貴は、自信満々に答える。
黒貴君はきびすを返すと、足早にその場から立ち去った。
黒木君の突然の脅しに動じる事無く、堂々とした態度でやり込めてしまった将貴をみのりは羨望の眼差しで見つめる。
「将兄って、やっぱりすごい!私なんて、すっかり動揺しちゃって…、何にも出来なかったよ。」
(いつもはふざけてばかりなのに、いざという時はビシッと決めるなんて、かっこよすぎるよ~。)
「さて、とんだ邪魔が入ったけど、ホテルに行きますか、お姫様。」
ふざけた様子で将貴はみのりの手を取り、腕にからませる。
「だけど、黒木君どうして私達がここにいるってわかったんだろう?」
当然の疑問をみのりが口にする。
「ああ、それはね、家からつけてきてたんだよ。」
「ええっ、将兄知ってたの?」
「まあ、あんなにあからさまにやられたら誰でもわかるよ。みのり以外はね。」
そう言ってクスリと笑う。
「も~お、ばかにして~。楽しいから仕方ないじゃない。それより、将兄は、黒木君にばっかり気が行っちゃって、楽しんでなかったんじゃないの?」
「いや、黒木君が必死に追ってくるのが面白くって、また違った楽しみがあったよ。」
「う~ん、何か違うんだけど。かっこいい将兄が見れたってことで、よしとしよう!」
みのりは勝手に自己完結して満足していた。
日中は多くの人でごった返し、ラブラブな雰囲気にはならなかったけど、夜になるにつれライトアップされ恋人たちにもいい雰囲気になってくる。
あちこちでキスをしているカップルを見て、二人は目のやり場に困ったほどだ。
イルミネーションが美しいパレードも存分に楽しみ、そろそろ帰ろうかという時間が近づいてきた。
「そろそろ帰らないとね。」
みのりが名残惜しそうにつぶやく。
「ん?今日は帰らないよ。」
将貴は意味の分からない事を言う。
「えっ、どういうこと?もうそろそろ閉館の時間だよ。」
不思議そうにみのりは尋ねる。
「ここって、ホテルがあるの知ってる?」
「知ってるけど…。確か、すごく高いって聞いたことが…。」
「そんなことはいいから。今日、部屋とってあるから。」
無理して付き合ってくれただけでも嬉しいのに、ホテルまでとってくれてるなんて…。
みのりは嬉しすぎて泣き出してしまった。
「おい、なんで泣くんだよ。喜ぶところだろ。」
将貴につっこまれ、みのりはその通りだとは思うものの、なかなか泣き止むことが出来なかった。
「将兄、ありがとう。うれしい。」
そう言うのがやっとだった。
「しょうがないやつだな。」
将兄はそっとみのりを抱きしめる。
「もう落ち着いた?」
みのりが泣き止むのを待って、将貴が聞いてくる。
「うん。ごめんね、でもうれし泣きだよ。すごくびっくりしちゃったから。うれしすぎるよ将兄。私幸せだよ。」
みのりはまだ少ししゃくり上げながら言う。
「さあ、それじゃ、行こうか。」
将貴に肩を抱かれ、二人は歩き出す。
すると、うしろから声を掛けられる。
「へえ、そう言うことか。」
その声の主は、なんと黒木君だった。
みのりは驚きを隠せない。
「な、何で黒木君がここに?」
「さあ、何でだろうね。そんな事より、兄弟でホテルにお泊りってどういう事?こんなこと、人に知られたらまずいんじゃない?」
みのりの質問には答えず、一方的に話してくる。
「別に人に知られたって何の問題もない。ただの仲の良い普通の兄弟だ。」
将貴は平然と答える。
「ふん、そうくるか。」
そう言うと、黒木君はスマホを取り出し、何枚かの写真を見せる。
「このキスしてる写真はどう説明するのかな?」
それを見てみのりは激しく動揺した。いったいいつから後を付けられていたのだろう。
二人を映した画像はかなりの枚数だった。そして、どれも恋人同士に見えるようなものばかり…。
しかし、将貴は動じる事無く答える。
「説明?誰に?何のために?」
最後の切り札を出したつもりだった黒木君は、それでも動じない将貴に苛立ち始める。
「お兄さんは、少しオツムが弱いようだな。僕がこの画像をネットにばら撒いたらどうなると思う?ちょっと考えれば分かるだろう?」
黙って聞いている将貴に対し、黒木君は更に続ける。
「それが嫌だったら、今すぐその手をはなして、みのりさんを僕に渡してもらおうか。」
それを聞いて、将貴は大声で笑い出す。
「君は、それでみのりを手に入れられると思うのか?オツムが弱いのはそっちだろう。みのりが好きなのは俺なんだから。いくら脅したって意味無いよ。」
思いもよらない言葉が将貴の口から放たれ、黒木君は唖然とする。
「なっ、君達は兄弟だろ。そんなこと許されるはずない!そうだろう、篠田さん!」
激しい口調でそう言われ、みのりは口ごもる。
「そっ、それは…。」
「言ってやれよ、みのり。私は将兄が好きだって。」
将貴の大胆な発言に、みのりさえも唖然とする。
「将兄~。」
「黒木君、俺たち兄弟っていっても、両親の連れ子同士だから、好きになろうが、結婚しようが自由なんだよね。だから、人に後ろ指さされることも無い。その画像、ばら撒きたかったら、ばら撒いてくれて結構だよ。今時、そんな画像めずらしくも何ともないだろう。」
将貴の爆弾発言に、黒木君は返す言葉も無く、しばらく呆然としていた。
「くそっ、覚えてろ、今度は正々堂々と篠田さんを奪ってやるからな。」
そう啖呵を切る黒木君に、「いつでもかかって来い。」将貴は、自信満々に答える。
黒貴君はきびすを返すと、足早にその場から立ち去った。
黒木君の突然の脅しに動じる事無く、堂々とした態度でやり込めてしまった将貴をみのりは羨望の眼差しで見つめる。
「将兄って、やっぱりすごい!私なんて、すっかり動揺しちゃって…、何にも出来なかったよ。」
(いつもはふざけてばかりなのに、いざという時はビシッと決めるなんて、かっこよすぎるよ~。)
「さて、とんだ邪魔が入ったけど、ホテルに行きますか、お姫様。」
ふざけた様子で将貴はみのりの手を取り、腕にからませる。
「だけど、黒木君どうして私達がここにいるってわかったんだろう?」
当然の疑問をみのりが口にする。
「ああ、それはね、家からつけてきてたんだよ。」
「ええっ、将兄知ってたの?」
「まあ、あんなにあからさまにやられたら誰でもわかるよ。みのり以外はね。」
そう言ってクスリと笑う。
「も~お、ばかにして~。楽しいから仕方ないじゃない。それより、将兄は、黒木君にばっかり気が行っちゃって、楽しんでなかったんじゃないの?」
「いや、黒木君が必死に追ってくるのが面白くって、また違った楽しみがあったよ。」
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