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終章

ハピエンまっしぐら

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「さて、千明。こちら、ハッピーエンド行き特急です。ご乗車なさいますか?」

 告白を送り合った後、こちら、と椿が俺を誘う。両手を大きく広げて。

「ちなみに停車駅はない。ノンストップ。直通だ」


 ——好きって気持ちは、どこからやってくるんだろう。

 少し前まで、こんなことを考えてた。

 恋をする。誰かを好きになる。

 奇跡のようなそれは、俺にとって未知の感情だった。

 椿と出会って半年。密かに、着実に育ててきた恋は、今日、ややこしい段階を全部すっ飛ばした不意打ちのキスで、終点に辿り着いた。


「ハピエン直通? 乗る乗るっ。最高じゃん! 二人で行こっ?」

 遠慮なく抱きついてキスができるエンド、最高っ!







【了】
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