ボーダーラインまで、あと何点?

冴月希衣@商業BL販売中

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第六章

4 約束

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『おはよう。この前はごめんね。もう元気になったよ。それで先日のお詫びをしたいから、秀次くんの都合の良い日を教えてもらえるかな? 返信待ってる』

 よし、送信完了!
 午前六時ジャストのメッセージ送信って普通は迷惑だと思う。けど、駅伝ランナーの秀次くんはいつも早朝ランニングしてるから、大丈夫。
 今まで、早朝メッセージにクレームがついたこと、一度も無いもんね。
 それでも、ギャラリーでの件で、僕に対して彼が気を悪くしてる可能性はゼロじゃないと思う。
 だから、せめて六時になるまでは、と一時間待ったんだよ。
 絶対に朝イチで送信しようと気合い入れて寝たせいか、五時前に目が覚めちゃったもんだから、スマホ持ったままベッドで正座して一時間、じりじりカウントダウンしてた。
 ああぁ、長かったよぅ。

 とはいえ、実は思ってる。秀次くんなら、もっと早い時間にメッセージを送っても怒りはしないはず、と
 ギャラリーの件もだ。秀次くんが僕への責任と親切で申し出てくれたのに、それを断って島津先生と帰宅したことについて、彼はそこまで気にしてはいないと思う。
 だって、僕が帰ったことで、彼は湯川華と二人きりになれた。悔しいけど、秀次くんにとってはラッキー展開。
 怒るどころか、むしろ『香椎、グッジョブ』って感謝されてたかも……。

 ――ブーブブッ
 あ、もう返信来た!

『おはよう。体調、ほんとに大丈夫か?』

 しかも、どうやら気を悪くはしてないみたい。良かった。
「良かったぁ! ほんと良かっ……うわあっ」
 嬉しさの余り、正座したままボスンボスン跳ねながら液晶画面をタップするという器用なことをして、太腿の筋を痛めそうになった。危ない、危ない。

『大丈夫! 心配かけて、ごめんね』
『それはいいんだけど、マジで無理してないか? 香椎のことだから無理してる可能性を考慮して、約束は二日後にしよう。冬休み最終日だけど、当然、課題は終わってるだろ? 午前十一時に、いつもの公園で待ってる』

 えー? 無理なんてしてないのにな。
 二日後かぁ。出来たら今日の午後にでも会いたかったけど、こういう文面で二日後って指定されたら、了承するしかない。
 まぁ、いいか。『オッケー』と『ありがとう』と『楽しみ!』の変顔スタンプ、三連打しとこう。

 この誘いを断られなかっただけ、ありがたいと思わなくちゃ、だ。
 断られてたら、そこで詰みだった。二日後でも約束を取り付けられたなら、上出来、上出来。
 先日のお詫びというのは彼を誘うための口実で、僕の本命の用件は別にあるのだから——。
 

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