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王子の部屋でマジな話
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今オレは、屋敷の中にある王子の部屋にいる。
というかオレの隣の部屋だったんだな。
一度、お風呂上がりにのぼせて休ませてもらった、あの豪華な部屋だ。
王子に抱っこされて部屋を出る時、アーネラ様のお付きの人が、静かに頭を下げていて少し気まずかった。
ちなみにアーネラ様は、王子の気配に気付かずにオレの部屋で幸せそうに熟睡している。
オレは王子のふわふわベッドの上に降ろされ、何となくそこでお座りをしている。
王子はその向かいにある高級で座り心地の良さそうな椅子に、気だるそうに頬杖をついて座っている。
はだけたシャツが目に毒だぞっと言ってやりたいが、そんな姿も様になる。
ゆるりとオレに向ける視線は、正直機嫌の良いモノではなさそうだ。
眠気なんて一瞬で吹き飛んだオレは、へらりと笑い聞いてみる。(ホワイトタヌキなので分からないと思うけど)
(おっ、王子、屋敷へはいつ戻って来たの?おっ…お帰りなさい?)
「先程こちらに着いたばかりだよ。
ニナの顔を、一目見て休もうかと思ったんだけど、まさかアーネラと一緒に床を共にしているとはね」
ふっと呆れたように鼻で笑う王子。
(おっ怒ってる?)
「何に対して?」
(王子の婚約者候補のアーネラ様と、同じベッドで寝ちゃった事…)
「アーネラがこちらに滞在して5日程か…毎日一緒に?まさか間違いはないと思うけど」
(まっ、間違い??それって男女の??それはない!!絶対ないし、一緒に寝るのは、今日が初めてだから!
アーネラ様からしたら、オレはもふる事の出来るタヌキでしかないからっ)
「当たり前だよ。でないとすでにアーネラはこの世にいない」
何て事ない表情で残酷な事を言う王子に、昼間のアーネラ様の切ない顔を思い出す。
(ちょっ、まって!アーネラ様は全然悪くないから!王子の婚約者候補だろ?冗談でもそんな言葉を言っちゃだめだ!)
「冗談?」
(そうだよ、オレがちゃんと理解してなかったから。
王子のお嫁さんになるかもしれないって人と一緒に寝ちゃうなんてよくない事だよね…。
オレ、一応オスだし…でも誓ってやましい事なんてしてないし、考えもしてないから…あの、本当にごめんなさい…でも、あんまりアーネラ様に酷い事言わないで…)
最後の方は、尻すぼんで声も小さくなる。
しゅんと肩を落とし下を向く。
自分の浅はかな考えのせいで、王子に酷い言葉を言わせてしまう事が悲しい。
王子とアーネラ様の婚約者候補の話は上手くいってないのかもしれないし、後宮の事もオレにはよく分からない。
けれど、一度はそう言った間柄になった人と、同じベッドで眠る事は良くない。
ましてやここは、王子の屋敷のなのに。
ふぅっとため息をつく王子に、ビクッ時分の肩が揺れる。
「随分と仲良くなったみたいだね」
(…そうだよアーネラ様はとても優しい人だし、王子の事を大事に想ってる…)
「俺はニナしか大事じゃないけど?」
スルリと簡単に言ってのける王子に驚いて、目を見張る。
「いつだってニナが一番だよ。ニナは?ニナは一体俺の事をどう思っているの?」
いつもの涼しげな目の中に宿る熱に気付かない訳じゃない。
何となく、この答えを間違ってはいけない気がした。
というかオレの隣の部屋だったんだな。
一度、お風呂上がりにのぼせて休ませてもらった、あの豪華な部屋だ。
王子に抱っこされて部屋を出る時、アーネラ様のお付きの人が、静かに頭を下げていて少し気まずかった。
ちなみにアーネラ様は、王子の気配に気付かずにオレの部屋で幸せそうに熟睡している。
オレは王子のふわふわベッドの上に降ろされ、何となくそこでお座りをしている。
王子はその向かいにある高級で座り心地の良さそうな椅子に、気だるそうに頬杖をついて座っている。
はだけたシャツが目に毒だぞっと言ってやりたいが、そんな姿も様になる。
ゆるりとオレに向ける視線は、正直機嫌の良いモノではなさそうだ。
眠気なんて一瞬で吹き飛んだオレは、へらりと笑い聞いてみる。(ホワイトタヌキなので分からないと思うけど)
(おっ、王子、屋敷へはいつ戻って来たの?おっ…お帰りなさい?)
「先程こちらに着いたばかりだよ。
ニナの顔を、一目見て休もうかと思ったんだけど、まさかアーネラと一緒に床を共にしているとはね」
ふっと呆れたように鼻で笑う王子。
(おっ怒ってる?)
「何に対して?」
(王子の婚約者候補のアーネラ様と、同じベッドで寝ちゃった事…)
「アーネラがこちらに滞在して5日程か…毎日一緒に?まさか間違いはないと思うけど」
(まっ、間違い??それって男女の??それはない!!絶対ないし、一緒に寝るのは、今日が初めてだから!
アーネラ様からしたら、オレはもふる事の出来るタヌキでしかないからっ)
「当たり前だよ。でないとすでにアーネラはこの世にいない」
何て事ない表情で残酷な事を言う王子に、昼間のアーネラ様の切ない顔を思い出す。
(ちょっ、まって!アーネラ様は全然悪くないから!王子の婚約者候補だろ?冗談でもそんな言葉を言っちゃだめだ!)
「冗談?」
(そうだよ、オレがちゃんと理解してなかったから。
王子のお嫁さんになるかもしれないって人と一緒に寝ちゃうなんてよくない事だよね…。
オレ、一応オスだし…でも誓ってやましい事なんてしてないし、考えもしてないから…あの、本当にごめんなさい…でも、あんまりアーネラ様に酷い事言わないで…)
最後の方は、尻すぼんで声も小さくなる。
しゅんと肩を落とし下を向く。
自分の浅はかな考えのせいで、王子に酷い言葉を言わせてしまう事が悲しい。
王子とアーネラ様の婚約者候補の話は上手くいってないのかもしれないし、後宮の事もオレにはよく分からない。
けれど、一度はそう言った間柄になった人と、同じベッドで眠る事は良くない。
ましてやここは、王子の屋敷のなのに。
ふぅっとため息をつく王子に、ビクッ時分の肩が揺れる。
「随分と仲良くなったみたいだね」
(…そうだよアーネラ様はとても優しい人だし、王子の事を大事に想ってる…)
「俺はニナしか大事じゃないけど?」
スルリと簡単に言ってのける王子に驚いて、目を見張る。
「いつだってニナが一番だよ。ニナは?ニナは一体俺の事をどう思っているの?」
いつもの涼しげな目の中に宿る熱に気付かない訳じゃない。
何となく、この答えを間違ってはいけない気がした。
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