49 / 87
3 森でした
3日目 午後
しおりを挟む
ルーシェが栞里を連れて午後行ったのは、研究施設のような場所だった。興味深げに見回していた栞里は、さっさと机に向かったルーシェを見つめる。
「ルーシェ、誰かが発見したり発明したりしたものを登録する人じゃないの?」
「興味があることは自分でもやる。調薬をするのに場所は必要だしな」
「…ルーシェだったら、人が何かを作る前に自分が作っていそう」
「必要なものは自分で登録している」
「ルーシェの名前が一番多かったりして」
「当たり前だ」
当たり前なのね、と、あまりに平然と言われてしまって面食らってから、栞里は笑う。自然な動作で自分のすぐ脇に座り心地の良さそうな小さな椅子をルーシェが置くのを眺め、何をしている、と若干ぶっきらぼうに腕を引かれて座らされた。
「ルーシェ、女の人にモテそう」
「は?」
「その見た目だし。面倒見いいし。有能だし…あれ、貶す場所どこだ」
「それは本人の前で口に出して探すものか?」
「うん。違うね」
おい、と物言いたげなルーシェにあっけんからんと栞里は笑いかけ、座らされた椅子で楽しそうにその辺りを見回し始める。
やれやれ、とルーシェは昼前の続きに取り掛かる。
面倒見がいい、などと言われたのは初めてだ。根本的に、他人に興味はない。今栞里の世話を焼きたがって居座っているリアやフローも、普段は滅多なことでは姿を見せない。他者がいることは煩わしい。
すぐ近くに椅子を置いたからか。会話もない静かな空間で、しかもここは照明魔法を使ってはいるが必要に応じて照度を変えていて、今はそれほど明るくない。
不意に腕に体温を感じて振り返ると、うとうとした栞里の額が左腕につきそうになっている。
無防備で、手放しに信用する。
やれやれ、とため息をつきながら、右手で軽く後押しすれば、完全に栞里が腕に頭を預ける格好になった。別に今やっていることに支障はない。
(わたしまで眠くなりそうだな)
心地よさげな寝息と、あどけない寝顔に苦笑を漏らしながら、その口元には笑みが浮かんでいた。
「ん、む?」
何やら声を上げて身動ぎするから、ルーシェは手を止めて様子を伺った。寝ぼけてバランスを崩しかねない。
と思えば、案の定状況を理解する前に動くから椅子が傾ぐ。引き戻しながら思わずくつくつと笑った。
「ごめ、邪魔した」
「別に、邪魔にはなっていない。寝ながら邪魔するほどお前は器用なのか?」
「だって、腕」
「ああ…問題ない」
言いながら、ずっと枕がわりに提供していた腕を持ち上げ、栞里の首筋に大きな手を当てる。むしろあの不安定な姿勢でいた栞里の方が体が凝っているだろう。
軽く揉んでやれば、心地よさげな顔をするから、また笑ってしまう。と、不意にハッとしたような顔になって立ち上がった。
「違うよっ。お仕事しているルーシェの肩をわたしが揉むならともかく」
と、ルーシェの背後に回る。長身のルーシェは座っていても大きい。ただ、足が長いようで立っている時ほど長身には見えないのは、ヴィルと一緒だ。部屋の四方は棚になっていて、天井まで目一杯使っている棚のものを取るにはルーシェにも踏み台が必要なのか、程よい踏み台を見つけてそれを持ってくる。
栞里が背後から肩に両手を当てた瞬間、ルーシェの体が強張るのに気付いて、栞里は思わず手を離す。そうしてしまうほどの反応だった。
「…急に触ってごめん。人から触られるのは、いや?」
自分から触っているくせに、などと軽口を叩ける雰囲気ではない。
が、ルーシェは深く息を吐き出すと、いや、と首を横に振る。
「大丈夫だ。すまん」
ルーシェがいなくなることで得られるものも多い。だからこそ、命を狙われることも多い。首の近くに触れられるのは、反射的に身を守る動きをしそうになる。
ただ、その手が栞里のものだと思えば、緊張を和らげることもできた。そばに置いて眠ることもできるのだから、当たり前のことだ。
最初は躊躇いがちに、宥めるように撫でる動きも交えながら揉む栞里の細い指は、思いの外力があり、細いからかしっかりと入ってきて気持ち良い。
思わず目を細めて身を委ねていると、ようやく栞里にもルーシェが緊張を解いたことが伝わったらしく気安い様子が戻ってくる。
「ねえ、何をしているの?」
「お前から聞いた話を、書き留めている」
ふーん、という声が近いと思うと、ルーシェの肩越しに栞里はルーシェの手元を覗き込んでいた。
「…見たことない文字。読めないや」
「わたしがお前の国の文字を読めないのだから、そうだろうな」
「そうか。そうだね」
などと言いながら、肩から首筋、肩甲骨などのんびりとマッサージを再開していた栞里はふと思いついたことを口にする。
「わたしがこっちにきちゃったり、ヴィルとか薩来さんが向こうに来たり。そういう人が今までもいて、向こうで物語とか書いたから、向こうにエルフとか、獣人とか、精とか、妖魔とか、魔法とか、そういうのが描かれているのかな。この国を歩いていたら、読んだことのある物語の舞台みたいな場所があったりして」
想像だけというには、物語から得ていた情報から想像するものと実物に違和感が少ない。そういえば、誰も知らない文字と言葉で物語をかいて、それを翻訳したなんて不思議な手法で書枯れた物語もあったような、それってこっちの言葉と文字なんじゃあ、などと想像を膨らませて楽しくなっていた栞里の耳に、訝しげなルーシェの声がようやく届く。
「シオリ、聞いているか?サライ、とは?」
「ああ、言ってなかった。もともと知り合いなんだけど。ヴィルがきたらサライさんも獣人さんだってわかったの」
いや、さらっとけろっと言うことじゃないだろう、とルーシェは自分でもらしくないほどに力が抜けそうになる。が、その名前は聞き捨てならない。
「何十年も前に姿を消した種族がその名前を持っていたが」
「ああ、ヴィルが、もう滅びたはずの種だって言ってた」
ルーシェは瞠目する。その意味するところを深読みすればキリがない。
獣人公爵の近くにいるのが、あの失われた種族だとすれば。勢力図は大きく動きかねない。いや、もともと獅子族では獣人族を束ねることなどできていないが。
だが、と、ルーシェはまだ背後で肩を揉んでくれようとする栞里の手を止めて、元の椅子に座らせる。
考えても仕方ない。
それに、その二人がそばにこんなのを置いているのであれば。想像と違う動き方をするかもしれない。
「お前の国の字は、どんなものなんだ?」
「えっと。わたしのいたところは、いろんな文字の種類があるんだけど、わたしの国の文字は、元々は象形文字でね」
見えるものを絵に描き、それを文字に変えていったのだと話しながら、そうは言っても実物を示す方法はない。電波でもあれば、スマホで見せられるんだけどなぁ、と。つくづく便利だ。自分ができないこともできるつもりになって知っているつもりになっている。きちんと説明できない段になって、違うと気づく情けなさ。
「名前を書いてみてくれ」
「うん。これが、漢字。で、かなで書くと、こうなる。かなは、漢字の中でその音を出すのが崩れてできてきた感じ」
ついでにカナも書いて、アルファベットは…混乱するし日本由来ではないからやめておこう、と栞里は書き終えてルーシェの顔を見ると、これもまた楽しげに眺めている。
この文字を習得するのも楽しそうだとか思っていそうだな、とそんなルーシェを思わず眺めてしまう。
そうしてから、ふと思いついて、ねえ、と呼んだ。
「いつも、ご飯出してもらってるけど、わたし、作っちゃだめ?」
「かまわんが…ここはきりが良いし、戻るか?」
「一緒に来ちゃったら、意味ないよ。結局ルーシェの邪魔してる。役に立てるかと思ったのに」
拗ねた口調に思わずぽかんとさせられてから、楽しそうにルーシェが笑う。
「邪魔になる、ほどのことはない。時間に追われたことをしているわけではない。お前が料理を作るのを眺めるのも興味深い」
「…どれだけ勤勉なの」
勤勉なわけではなく、ちょうど栞里がやること全てが目新しく興味をひかれるだけなのだが。おそらく伝わらないからと、そこは笑っていなして、簡単に机の上を片付けた。
「ルーシェ、誰かが発見したり発明したりしたものを登録する人じゃないの?」
「興味があることは自分でもやる。調薬をするのに場所は必要だしな」
「…ルーシェだったら、人が何かを作る前に自分が作っていそう」
「必要なものは自分で登録している」
「ルーシェの名前が一番多かったりして」
「当たり前だ」
当たり前なのね、と、あまりに平然と言われてしまって面食らってから、栞里は笑う。自然な動作で自分のすぐ脇に座り心地の良さそうな小さな椅子をルーシェが置くのを眺め、何をしている、と若干ぶっきらぼうに腕を引かれて座らされた。
「ルーシェ、女の人にモテそう」
「は?」
「その見た目だし。面倒見いいし。有能だし…あれ、貶す場所どこだ」
「それは本人の前で口に出して探すものか?」
「うん。違うね」
おい、と物言いたげなルーシェにあっけんからんと栞里は笑いかけ、座らされた椅子で楽しそうにその辺りを見回し始める。
やれやれ、とルーシェは昼前の続きに取り掛かる。
面倒見がいい、などと言われたのは初めてだ。根本的に、他人に興味はない。今栞里の世話を焼きたがって居座っているリアやフローも、普段は滅多なことでは姿を見せない。他者がいることは煩わしい。
すぐ近くに椅子を置いたからか。会話もない静かな空間で、しかもここは照明魔法を使ってはいるが必要に応じて照度を変えていて、今はそれほど明るくない。
不意に腕に体温を感じて振り返ると、うとうとした栞里の額が左腕につきそうになっている。
無防備で、手放しに信用する。
やれやれ、とため息をつきながら、右手で軽く後押しすれば、完全に栞里が腕に頭を預ける格好になった。別に今やっていることに支障はない。
(わたしまで眠くなりそうだな)
心地よさげな寝息と、あどけない寝顔に苦笑を漏らしながら、その口元には笑みが浮かんでいた。
「ん、む?」
何やら声を上げて身動ぎするから、ルーシェは手を止めて様子を伺った。寝ぼけてバランスを崩しかねない。
と思えば、案の定状況を理解する前に動くから椅子が傾ぐ。引き戻しながら思わずくつくつと笑った。
「ごめ、邪魔した」
「別に、邪魔にはなっていない。寝ながら邪魔するほどお前は器用なのか?」
「だって、腕」
「ああ…問題ない」
言いながら、ずっと枕がわりに提供していた腕を持ち上げ、栞里の首筋に大きな手を当てる。むしろあの不安定な姿勢でいた栞里の方が体が凝っているだろう。
軽く揉んでやれば、心地よさげな顔をするから、また笑ってしまう。と、不意にハッとしたような顔になって立ち上がった。
「違うよっ。お仕事しているルーシェの肩をわたしが揉むならともかく」
と、ルーシェの背後に回る。長身のルーシェは座っていても大きい。ただ、足が長いようで立っている時ほど長身には見えないのは、ヴィルと一緒だ。部屋の四方は棚になっていて、天井まで目一杯使っている棚のものを取るにはルーシェにも踏み台が必要なのか、程よい踏み台を見つけてそれを持ってくる。
栞里が背後から肩に両手を当てた瞬間、ルーシェの体が強張るのに気付いて、栞里は思わず手を離す。そうしてしまうほどの反応だった。
「…急に触ってごめん。人から触られるのは、いや?」
自分から触っているくせに、などと軽口を叩ける雰囲気ではない。
が、ルーシェは深く息を吐き出すと、いや、と首を横に振る。
「大丈夫だ。すまん」
ルーシェがいなくなることで得られるものも多い。だからこそ、命を狙われることも多い。首の近くに触れられるのは、反射的に身を守る動きをしそうになる。
ただ、その手が栞里のものだと思えば、緊張を和らげることもできた。そばに置いて眠ることもできるのだから、当たり前のことだ。
最初は躊躇いがちに、宥めるように撫でる動きも交えながら揉む栞里の細い指は、思いの外力があり、細いからかしっかりと入ってきて気持ち良い。
思わず目を細めて身を委ねていると、ようやく栞里にもルーシェが緊張を解いたことが伝わったらしく気安い様子が戻ってくる。
「ねえ、何をしているの?」
「お前から聞いた話を、書き留めている」
ふーん、という声が近いと思うと、ルーシェの肩越しに栞里はルーシェの手元を覗き込んでいた。
「…見たことない文字。読めないや」
「わたしがお前の国の文字を読めないのだから、そうだろうな」
「そうか。そうだね」
などと言いながら、肩から首筋、肩甲骨などのんびりとマッサージを再開していた栞里はふと思いついたことを口にする。
「わたしがこっちにきちゃったり、ヴィルとか薩来さんが向こうに来たり。そういう人が今までもいて、向こうで物語とか書いたから、向こうにエルフとか、獣人とか、精とか、妖魔とか、魔法とか、そういうのが描かれているのかな。この国を歩いていたら、読んだことのある物語の舞台みたいな場所があったりして」
想像だけというには、物語から得ていた情報から想像するものと実物に違和感が少ない。そういえば、誰も知らない文字と言葉で物語をかいて、それを翻訳したなんて不思議な手法で書枯れた物語もあったような、それってこっちの言葉と文字なんじゃあ、などと想像を膨らませて楽しくなっていた栞里の耳に、訝しげなルーシェの声がようやく届く。
「シオリ、聞いているか?サライ、とは?」
「ああ、言ってなかった。もともと知り合いなんだけど。ヴィルがきたらサライさんも獣人さんだってわかったの」
いや、さらっとけろっと言うことじゃないだろう、とルーシェは自分でもらしくないほどに力が抜けそうになる。が、その名前は聞き捨てならない。
「何十年も前に姿を消した種族がその名前を持っていたが」
「ああ、ヴィルが、もう滅びたはずの種だって言ってた」
ルーシェは瞠目する。その意味するところを深読みすればキリがない。
獣人公爵の近くにいるのが、あの失われた種族だとすれば。勢力図は大きく動きかねない。いや、もともと獅子族では獣人族を束ねることなどできていないが。
だが、と、ルーシェはまだ背後で肩を揉んでくれようとする栞里の手を止めて、元の椅子に座らせる。
考えても仕方ない。
それに、その二人がそばにこんなのを置いているのであれば。想像と違う動き方をするかもしれない。
「お前の国の字は、どんなものなんだ?」
「えっと。わたしのいたところは、いろんな文字の種類があるんだけど、わたしの国の文字は、元々は象形文字でね」
見えるものを絵に描き、それを文字に変えていったのだと話しながら、そうは言っても実物を示す方法はない。電波でもあれば、スマホで見せられるんだけどなぁ、と。つくづく便利だ。自分ができないこともできるつもりになって知っているつもりになっている。きちんと説明できない段になって、違うと気づく情けなさ。
「名前を書いてみてくれ」
「うん。これが、漢字。で、かなで書くと、こうなる。かなは、漢字の中でその音を出すのが崩れてできてきた感じ」
ついでにカナも書いて、アルファベットは…混乱するし日本由来ではないからやめておこう、と栞里は書き終えてルーシェの顔を見ると、これもまた楽しげに眺めている。
この文字を習得するのも楽しそうだとか思っていそうだな、とそんなルーシェを思わず眺めてしまう。
そうしてから、ふと思いついて、ねえ、と呼んだ。
「いつも、ご飯出してもらってるけど、わたし、作っちゃだめ?」
「かまわんが…ここはきりが良いし、戻るか?」
「一緒に来ちゃったら、意味ないよ。結局ルーシェの邪魔してる。役に立てるかと思ったのに」
拗ねた口調に思わずぽかんとさせられてから、楽しそうにルーシェが笑う。
「邪魔になる、ほどのことはない。時間に追われたことをしているわけではない。お前が料理を作るのを眺めるのも興味深い」
「…どれだけ勤勉なの」
勤勉なわけではなく、ちょうど栞里がやること全てが目新しく興味をひかれるだけなのだが。おそらく伝わらないからと、そこは笑っていなして、簡単に机の上を片付けた。
0
あなたにおすすめの小説
病弱少年が怪我した小鳥を偶然テイムして、冒険者ギルドの採取系クエストをやらせていたら、知らないうちにLV99になってました。
もう書かないって言ったよね?
ファンタジー
ベッドで寝たきりだった少年が、ある日、家の外で怪我している青い小鳥『ピーちゃん』を助けたことから二人の大冒険の日々が始まった。
小さなフェンリルと私の冒険時間 〜ぬくもりに包まれた毎日のはじまり〜
ちょこの
ファンタジー
もふもふな相棒「ヴァイス」と一緒に、今日もダンジョン生活♪
高校生の優衣は、ダンジョンに挑むけど、頼れるのはふわふわの相棒だけ。
ゆるふわ魔法あり、ドキドキのバトルあり、モフモフ癒しタイムも満載!
ほんわか&ワクワクな日常と冒険が交差する、新感覚ファンタジー!
WIN5で六億円馬券当てちゃった俺がいろいろ巻き込まれた結果現代社会で無双する!
TB
ファンタジー
小栗東〈おぐりあずま〉 二十九歳 趣味競馬 派遣社員。
その日、負け組な感じの人生を歩んできた俺に神が舞い降りた。
競馬のWIN5を的中させその配当は的中者一名だけの六億円だったのだ。
俺は仕事を辞め、豪華客船での世界一周旅行に旅立った。
その航海中に太平洋上で嵐に巻き込まれ豪華客船は沈没してしまう。
意識を失った俺がつぎに気付いたのは穏やかな海上。
相変わらずの豪華客船の中だった。
しかし、そこは地球では無かった。
魔法の存在する世界、そしてギャンブルが支配をする世界だった。
船の乗客二千名、クルー二百名とともにこの異世界の大陸国家カージノで様々な出来事はあったが、無事に地球に戻る事が出来た。
ただし……人口一億人を超えるカージノ大陸と地球には生存しない魔獣たちも一緒に太平洋のど真ん中へ……
果たして、地球と東の運命はどうなるの?
この子、貴方の子供です。私とは寝てない? いいえ、貴方と妹の子です。
サイコちゃん
恋愛
貧乏暮らしをしていたエルティアナは赤ん坊を連れて、オーガスト伯爵の屋敷を訪ねた。その赤ん坊をオーガストの子供だと言い張るが、彼は身に覚えがない。するとエルティアナはこの赤ん坊は妹メルティアナとオーガストの子供だと告げる。当時、妹は第一王子の婚約者であり、現在はこの国の王妃である。ようやく事態を理解したオーガストは動揺し、彼女を追い返そうとするが――
チート魔力を持ったせいで世界を束ねる管理者に目を付けられたが、巻き込まれたくないので金稼ぎします
桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。
交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。
そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。
その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。
だが、それが不幸の始まりだった。
世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。
彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。
さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。
金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。
面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。
本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。
※小説家になろう・カクヨムでも更新中
※表紙:あニキさん
※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ
※月、水、金、更新予定!
七日後に神罰が落ちる。上層部は「下を切り捨てろ」と言った——私は全員を逃がす
蒼月よる
ファンタジー
七日後、この港に神罰が落ちる。
追放された元観測士イオナだけが、その事実を知っていた。
しかも災害は自然現象ではない——誰かが、意図的に引き起こそうとしている。
港の上層部はすでに手を打っていた。「下層区画を緩衝被害区として切り捨てる」秘密契約。被害を最小限に見せかけ、体制を守る冷徹な計画だ。
イオナは元護送隊長ガルム、荷運び組合長メラとともに動き出す。
犯人を暴き、証拠を公開し、住民を逃がし、工廠を止める——すべてを七日で。
被害を「選ぶ」管理か、全員を「残す」運用か。
追放観測士の、七日間の港湾カウントダウン・サスペンス。
この作品は以下の箇所にAI(Claude Code)を利用しています。
・世界観・設定の管理補助
・プロット段階の壁打ち
・作者による執筆後の校正
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる