パワハラ騎士団長に追放されたけど、君らが最強だったのは僕が全ステータスを10倍にしてたからだよ。外れスキル《バフ・マスター》で世界最強

こはるんるん

文字の大きさ
65 / 70
4章。限界突破の外れスキル《バフ・マスター》で世界最強

65話。天使の軍団

しおりを挟む
「では貴様らがどれ程の存在に逆らったのか、思い知らせてやろう」

 フォルガナ王ダレスが、両腕を広げるとその背後に神聖な光の柱が伸びた。
 光の中より、翼を生やした二メートルほどの騎士たちが次々に出現する。

「あれはっ……エ、エンジェルナイト!?」

 聖女リディアが、驚きに全身を強張らせた。それは神殿のタペストリーなどに描かれた神の兵、エンジェルナイトにそっくりな姿をしていた。

「さよう。神の敵を滅ぼす天使の軍団だ。クックック……これぞ【大聖者】のスキルを鍛え上げて手に入れし力。【天兵の召喚】!
 わかったであろう? エンジェルナイトを自在に呼び出して、戦わせることができる。これぞ、まさしく神の権能! 余こそ地上における神の意思の体現者であるのだ!」

「あっ、あああぁ……っ」

 エンジェルナイトから放たれる威圧感に撃たれて、ティファが震えだしている。
 強者であるが故に、ティファは敵の戦力を正しく把握してしまったのだろう。

 こいつら一体一体が、おそらくドラゴンより強い。
 
「膝を屈せ! 随喜の涙を流せ! 神の兵がもたらす終焉を甘受せよ!」

「【敏捷性】を限界突破!」

『了解』

 僕は天使の軍団に向かって突進した。空気の壁をぶち抜く、音速を越えた踏み込み。

「【筋力】を限界突破! ぶち抜けぇえええ──ッッ!」

 そのまま神剣グラムをエンジェルナイトに振り下ろす。衝撃波が発生して、まとめて数体のエンジェルナイトがバラバラになって吹っ飛んだ。

「なにっ!? まさか、この絢爛たる天使の軍団を恐れぬのか!?」

 ダレスが狼狽すると同時に、エンジェルナイトたちが、一斉に襲いかかってきた。
 速すぎて視認できないスピードだ。

「【防御力】を限界突破! リディア頼む!」

「えっ……ええっ!」

 呆けていたリディアが、我に返った。
 エンジェルナイトたちが、僕に猛然と剣や槍を叩き込んでくる。

 激痛に意識が飛びそうになるが、リディアが回復魔法で癒やしてくれた。これなら、なんとか耐えられる。

「アベル様……! くぅうううっ。天使の軍団がなんだって言うの!」 

 ティファが自らの頬を叩いて活を入れる。そして、意を決して飛び込んできた。

「はぁああ──ッッ! 真・鳳凰剣10連撃!」

「ティファの【魔力】を限界突破!」

 ティファが飛び込んできたのと同時に、彼女の魔力を∞(無限)にした。
 翼を広げる雄々しい炎の鳥に呑まれて、エンジェルナイトたちが蒸発していく。

「なんだと!?」

 ダレスが絶叫した。
 ティファの【恋刃(このは)】のスキルに【魔力】の限界突破を掛け合わせた究極の魔法剣だ。天使であろうと、無事では済まない。
 
「【筋力】を限界突破! ぉおおおおおお──ッッ!」

 猛攻が緩んだすきを見て、僕は反撃に転じた。手近なエンジェルナイトに斬撃を叩き込み、次々に撃破していく。

「エンジェルナイトを、こうも簡単に!?」

「お前が『神の意思の体現者』だろうが、なんだろうが関係ねぇ! お前みたいなヤツを野放しにしておけるかよ! ここで、ぶっ倒す!」

 僕はダレスに剣を突き付けた。

「ティファ! 残りの雑魚の相手は任せた!」

「はい! お任せをっ!」

「おのれ! ならば、さらなる天使の召喚をっ!」

 ダレスが両腕を広げる動作をしようとするが、僕は水平斬りを叩き込んで妨害した。

「くッ!?」

 ダレスは右腕を斬られたが、すぐさま再生。そのまま魔法障壁を張りつつ後退した。 
 
 やはりエンジェルナイトを召喚する際は、特定の動作、手順を踏む必要があるらしい。
 ダレスの言葉に反して、エンジェルナイトは召喚されなかった。

 なら、召喚のすきを与えないように、とことん攻撃して押し切ってやる。

「ぅおおおおおお──ッ!」

 僕は無数の斬撃をダレスに放った。
しおりを挟む
感想 11

あなたにおすすめの小説

無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました

結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから―― ※ 他サイトでも投稿中

ダンジョンに捨てられた私 奇跡的に不老不死になれたので村を捨てます

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
私の名前はファム 前世は日本人、とても幸せな最期を迎えてこの世界に転生した 記憶を持っていた私はいいように使われて5歳を迎えた 村の代表だった私を拾ったおじさんはダンジョンが枯渇していることに気が付く ダンジョンには栄養、マナが必要。人もそのマナを持っていた そう、おじさんは私を栄養としてダンジョンに捨てた 私は捨てられたので村をすてる

治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~

大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」  唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。  そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。 「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」 「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」  一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。  これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。 ※小説家になろう様でも連載しております。 2021/02/12日、完結しました。

さんざん馬鹿にされてきた最弱精霊使いですが、剣一本で魔物を倒し続けたらパートナーが最強の『大精霊』に進化したので逆襲を始めます。

ヒツキノドカ
ファンタジー
 誰もがパートナーの精霊を持つウィスティリア王国。  そこでは精霊によって人生が決まり、また身分の高いものほど強い精霊を宿すといわれている。  しかし第二王子シグは最弱の精霊を宿して生まれたために王家を追放されてしまう。  身分を剥奪されたシグは冒険者になり、剣一本で魔物を倒して生計を立てるようになる。しかしそこでも精霊の弱さから見下された。ひどい時は他の冒険者に襲われこともあった。  そんな生活がしばらく続いたある日――今までの苦労が報われ精霊が進化。  姿は美しい白髪の少女に。  伝説の大精霊となり、『天候にまつわる全属性使用可』という規格外の能力を得たクゥは、「今まで育ててくれた恩返しがしたい!」と懐きまくってくる。  最強の相棒を手に入れたシグは、今まで自分を見下してきた人間たちを見返すことを決意するのだった。 ーーーーーー ーーー 閲覧、お気に入り登録、感想等いつもありがとうございます。とても励みになります! ※2020.6.8お陰様でHOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!

竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります

しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。 納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。 ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。 そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。 竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。

【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』

ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。 全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。 「私と、パーティを組んでくれませんか?」 これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!

冤罪で断罪されたら、魔王の娘に生まれ変わりました〜今度はやりたい放題します

みおな
ファンタジー
 王国の公爵令嬢として、王太子殿下の婚約者として、私なりに頑張っていたつもりでした。  それなのに、聖女とやらに公爵令嬢の座も婚約者の座も奪われて、冤罪で処刑されました。  死んだはずの私が目覚めたのは・・・

能力『ゴミ箱』と言われ追放された僕はゴミ捨て町から自由に暮らすことにしました

御峰。
ファンタジー
十歳の時、貰えるギフトで能力『ゴミ箱』を授かったので、名門ハイリンス家から追放された僕は、ゴミの集まる町、ヴァレンに捨てられる。 でも本当に良かった!毎日勉強ばっかだった家より、このヴァレン町で僕は自由に生きるんだ! これは、ゴミ扱いされる能力を授かった僕が、ゴミ捨て町から幸せを掴む為、成り上がる物語だ――――。

処理中です...