魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます

ツバキ

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第1章 魔境で生きる

41話 報告

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一馬に乗って領主宅へ目指していると、リカが俺の胸から出てきて
「良い事思いついた!今度こそみんなと一緒に飛んでやる~」
と言い出した

まったく、まだ懲りてなかったのか…


「ほやぁ、みふぇみふぇ飛んでるよ!」
いや、それは正確に言うと掴んでいるだけだ!
リカはテツの尻尾を掴んでいる、無理につかまっているので、顔面にもろ風が当たってひどい顔だ…

「リカ…諦めろ…今のお前はひどくブサイクだ…」

「ひふぉ~い!ふぇっかくみんふぁと飛べるようになっふぁのに!」
顔面に風が当たってることで上手く喋れていない…

「じゃあ、ずっとそうしてな」

「へっへ~やっふぁ~」

10分後

「目がカサカサしふぇいたぁいよ~」

「そうかそうか、それは良かったな」

「う、腕に力がふぁいらない!あ!」

あ、吹き飛んでった…

「一馬…拾いに行くぞ…」

『了解しました』


リカを拾い領主宅の門まできた

「もう、諦めがついただろ?」

「ふ~んだ!次もまたチャレンジするもんね~だ!」

「リカは頑張り屋さんだな」

「えへへ、そうかな~?」
照れてる所がまたかわいい…応援したくなる…

「あ、あの~この前ゲイゴルグ様と一緒にいた人ですよね?大丈夫ですか?」
衛兵が喋りかけてきた、何が大丈夫なのか…多分何も無いところへ喋りかけニヤニヤしているこいつ頭大丈夫か?って事だろう…

「あ!はい!大丈夫です!領主様に面会をお願いできますか?キョウエイが来たって言ったらわかると思うんで」

「分かりました、少々お待ちください」
建物の中へ入って行った

ふむ、よく考えたら領主に会うってのに服装とか髪も伸びきってボサボサだ
会う前に髪だけでも切っておこう、ダガーナイフをアイテムボックスから取り出してと
ザシュ!ザシュ!ザシュッ!
うんこんなもんでいいだろう、髪の長さを首筋が見えるぐらいにまで短くした

「お待たせしまし…た、ここで髪切ったんですか?」

「そうですが?」

「そうですか…執務室に来てくれとの事です…はぁ…」
これは多分そこらへんに散らばってる俺の髪の毛を掃除しないとダメなのだろう、本来なら俺がやることだが領主に呼ばれているので俺は行かなくてはいけない
仕事を増やして悪いことをしたな

「じゃ、じゃあ失礼します、テツと一馬はここで待っててね、リカはついてくる?」

「いく~!」
いい返事だ!

その場を後にして執務室に向かう。執務室の場所は前回行っているので覚えている

コンコン
「入っていいぞ」
「失礼します」

「どうした?帰る道中予期せぬ事でも起きたか?」

「いえ、そうではなく、魔境にて魔獣達と戦闘になりそのまま勢いで全て倒してしまいました」

「……すまん…最近耳が遠くてな…もう1度行ってもらってもいいか?」

「魔獣を全滅させて来ました」

「ハハハ!なにを言っておる?まだ、お主がたってから5日じゃぞ?いくらなんでも早すぎるわい!」

「まぁ、それもそうですね…事実が判明するまでここに住んでも良いですか?」

「あ、あぁ客人用の部屋を使ってくれ…」
チリリーン
「はい、なんでございましょうか?」

「こやつに客人用の部屋をあてがってやってくれ」

「かしこまりました」
ベルで執事が来るとは、流石は領主様

「多分3日もすれば分かると思うので、それまでお世話になります」

「分かった…くつろいでいてくれ…はぁ、本当の事なんじゃろうな…」
最後の方は声が小さくて聞き取れなかったがいいだろう

「失礼しました」

「それでは、ついて来てください」
執事さんは白髪の短髪緑の眼で細身の身体だ、ザ・執事って感じだな

リカが執事に向かって睨めっこを始めた
「ぷっ!」

「どうされました?」

「あ!いえ何も!」
くそ、それは卑怯だ、リカのおかしな顔に真顔で返す執事さんがシュールで笑えてしまった


「3階のこの部屋でございます」
案内された部屋はやはりデカかった15畳はあるかな?天幕付きのベッドにテーブル、椅子、アンティークっぽい飾りなど、1人で使うには大きすぎる

「それでは、私はこれにて」

「あ、一つ聞きたいことが!」

「はい?なんでしょうか?」

「ここって、ペット連れ込んでも大丈夫ですか?」

「そうですね…本来ならあまりよろしく無いんですが、良しとしましょう」

「本当ですか!ありがとうございます!」

「いえいえ、それでは」

よし、これで一馬は流石に無理だけどテツなら連れてこれるな
部屋の場所は覚えたのでテツを迎えに行こう


門のところに行くと、衛兵がほうきで俺の髪を掃いていた

「すいません、こんな事やらせて」

「これも仕事のうちなので……」
ちょっと不機嫌だな…お詫びに兎の肉でもあげよう

「あの、これ良かったら?」

「これは?肉ですか?」

「はい、カーロウラビットの肉です!」

「え!あの高級食材の!いただきます!」
ふぅ、これで機嫌も直っただろう

「きゅ!きゅ~きゅ~!(あ!おいしいやつだ~ちょうだい!)」
テツが衛兵に飛びかかった

「ちょ!え!え?」
ドスン!

「きゅきゅ?きゅ~(ねぇねぇ?ちょうだいよ~)」
「ちょっと!どいて!重たい!」
結局、テツのやつ衛兵さんから肉を奪い取って食いやがった、なんて食い意地だ…


「あの、たびたびすいません…」

「もういいですよ…でも、しつけはちゃんとして下さいね!」

「はい、すいません…それで、お肉はまだあるのでよかったら」

「本当ですか!いただいておきます」
ふぅ、これで……

「きゅ~!(おにく~!)」

「ひ!?」
またか…

「こら!テツ!これはこの人の物だ!後でやるから今は我慢しろ!」

「きゅーん…(はーい…)」
良かった止まってくれた

「あ、ありがとうございます助かりました」
元はと言えば俺のせいだから、お礼なんていいのに
衛兵さんはお肉を持って領主宅に入って行った


「テツ俺について来い、一馬はうーん適当にしといて」

「きゅ~(は~い)」
『わかりました』

領主宅の自分の部屋へと戻ってきた
テツぐらいのサイズならギリギリペットだよね?……うん…ドラゴンでもペットだから大丈夫!

それにしても、広いな…こんなに広いと逆に落ち着かない、窓があったので開けてみたどうやら中庭があるみたいだ

「ふふーん、ふふん」
中庭で金髪の女の子が鼻歌を歌っていた



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