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契約追加
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バンッと音を立てて後ろのドア開いたのは、それから数分後のことだった。
その音に驚き、一瞬飛び上がるようにして振り返る。
「へ……?」
私は、そこに立っている人物に唖然とした。
な……っ!!
すぐるが……。
ついさっき、真っ白なベッドの上で眠っていたすぐるが、私の目の前に立っている。
出会ったときのような、キツイ目で、だけどやわらかい視線をこちらへ向けている。
これは何?
夢?
そうだ。きっと夜中に呼び出されたから眠っちゃったんだ。
そう思い、自分の頬を思いっきりつねり上げる。
「痛いっ!!!」
そう叫び、今度は痛みでなみだ目になる私を見て、すぐるがフワッと微笑んだ。
王子様みたいな、笑顔。
「碧、お前って変」
死んだはずのすぐるに一言そういわれて、ムッとする。
「なによ!すぐるが死んだって聞いて、あわてて来たんだからっ!!」
「そっか」
そう言うと、すぐるは私と同じように座り込み、そして、抱きしめてきた。
暖かい、体温。
整っている、呼吸。
そして、確かな鼓動。
生きてる……。
すぐるが、生きてる……。
また、こみ上げてくる涙をグッと我慢する。
すぐるの体を押しのけ、その瞳をにらみつけた。
「どういうこと?」
強い口調の私に、すぐるはハハッとおかしそうに声を上げて笑った。
何!?
見下されている。
そう思った私は、すぐるの頬を思いっきりひっぱたいてやった。
静かな部屋に、パチンッといい音が響く。
それでも、私の腹の虫はおさまらない。
冗談にも、やっていい事と悪いことがある。
「どういうつもりよ!!」
怒鳴る私に、すぐるがシーッと、人差し指を立てて見せた。
「オヤジ、寝てるから」
「……私、すぐるのお父さんから連絡もらって来たのよ?」
「あぁ。協力してもらったんだ」
協力!?
すぐるの言葉に、私は言葉を失う。
自分の親に、自分が死んだと連絡をさせた。
そして、それを引き受けた親。
どうして?
ただの冗談ではないと感じた私は、知らず知らずのうちに生唾を何度も飲み込んだ。
喉が、口が、渇く。
妙な汗が、背中を流れる。
「碧は、捨てたんだな」
「……え?」
「写真」
すぐるは、ダンボールの中を見て、そう言った。
私は、ひとつ頷く。
それが、何?
わけがわからず、眉を寄せる。
「碧なら、捨てると思ってた」
「どういう意味?」
「写真の女たち全員に、今日と同じことをやってきた。けど、この写真を捨てたのは、碧が始めてだ」
そう言うすぐるは、どこか悲しそうな表情をしている。
「ごめん……つい」
「いや、いいんだ。それで、いいんだよ」
首を振り、今度は満足そうな笑顔を見せる。
コロコロと変わるすぐるの表情に、私は戸惑う。
一体、何が目的なのかわからない。
「碧、契約を追加する」
「え?」
すぐるは、また私を抱きしめた。
今度は、胸が苦しいくらいに、強く。
そして、耳元でささやく――。
「何があっても、俺だけを信じてろ。
そして……俺のいない時に何かが起きても、絶対に負けるな――」
あなたが、すごく辛い過去を一人で背負ってきたこと。
このときの私は、何も知らなかった。
ただ、なんて強引で、自分勝手な人なんだろうと、思ってた……。
その音に驚き、一瞬飛び上がるようにして振り返る。
「へ……?」
私は、そこに立っている人物に唖然とした。
な……っ!!
すぐるが……。
ついさっき、真っ白なベッドの上で眠っていたすぐるが、私の目の前に立っている。
出会ったときのような、キツイ目で、だけどやわらかい視線をこちらへ向けている。
これは何?
夢?
そうだ。きっと夜中に呼び出されたから眠っちゃったんだ。
そう思い、自分の頬を思いっきりつねり上げる。
「痛いっ!!!」
そう叫び、今度は痛みでなみだ目になる私を見て、すぐるがフワッと微笑んだ。
王子様みたいな、笑顔。
「碧、お前って変」
死んだはずのすぐるに一言そういわれて、ムッとする。
「なによ!すぐるが死んだって聞いて、あわてて来たんだからっ!!」
「そっか」
そう言うと、すぐるは私と同じように座り込み、そして、抱きしめてきた。
暖かい、体温。
整っている、呼吸。
そして、確かな鼓動。
生きてる……。
すぐるが、生きてる……。
また、こみ上げてくる涙をグッと我慢する。
すぐるの体を押しのけ、その瞳をにらみつけた。
「どういうこと?」
強い口調の私に、すぐるはハハッとおかしそうに声を上げて笑った。
何!?
見下されている。
そう思った私は、すぐるの頬を思いっきりひっぱたいてやった。
静かな部屋に、パチンッといい音が響く。
それでも、私の腹の虫はおさまらない。
冗談にも、やっていい事と悪いことがある。
「どういうつもりよ!!」
怒鳴る私に、すぐるがシーッと、人差し指を立てて見せた。
「オヤジ、寝てるから」
「……私、すぐるのお父さんから連絡もらって来たのよ?」
「あぁ。協力してもらったんだ」
協力!?
すぐるの言葉に、私は言葉を失う。
自分の親に、自分が死んだと連絡をさせた。
そして、それを引き受けた親。
どうして?
ただの冗談ではないと感じた私は、知らず知らずのうちに生唾を何度も飲み込んだ。
喉が、口が、渇く。
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「碧は、捨てたんだな」
「……え?」
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私は、ひとつ頷く。
それが、何?
わけがわからず、眉を寄せる。
「碧なら、捨てると思ってた」
「どういう意味?」
「写真の女たち全員に、今日と同じことをやってきた。けど、この写真を捨てたのは、碧が始めてだ」
そう言うすぐるは、どこか悲しそうな表情をしている。
「ごめん……つい」
「いや、いいんだ。それで、いいんだよ」
首を振り、今度は満足そうな笑顔を見せる。
コロコロと変わるすぐるの表情に、私は戸惑う。
一体、何が目的なのかわからない。
「碧、契約を追加する」
「え?」
すぐるは、また私を抱きしめた。
今度は、胸が苦しいくらいに、強く。
そして、耳元でささやく――。
「何があっても、俺だけを信じてろ。
そして……俺のいない時に何かが起きても、絶対に負けるな――」
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このときの私は、何も知らなかった。
ただ、なんて強引で、自分勝手な人なんだろうと、思ってた……。
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