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使えない
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大翔に告白されたなんて夢みたいだ。
だけど夢じゃない。
それは翌日の朝大翔からおはようのメッセージが届いたことで確信へと変わる。
「こんなメッセージ、付き合ってないと送らないよねぇ……」
スマホを握りしめたまま鼻の下がダラーンと伸びてしまっている自覚はある。
だけど止められない。
だって、人生で初めての彼氏ができたんだから!
自分にも彼氏を作ることができた喜びが、今の美加のすべてを包み込んでいるかのようだった。
ウキウキした気分のまま電車に揺られて会社へ向かう。
ふわふわとした気持ちのまま自分のデスクに座ってパソコンの電源を入れたとき、麻子が出勤してきた。
「おはよーって、うわぁ、今日は幸せオーラ全開じゃん。どうしたの?」
今の美加は誰が見てもわかるくらいに幸せを放出しているようだ。
美加はそれを否定せず「幸せだよぉ?」と、告白された日のことを細かく麻子に説明した。
「すっごいじゃん。あの稲尾さんを射止めるなんて、どうやったの!?」
なんてことを本気で聞いてくるけれど、こういう結果になったのは迫が考えたラブハプニングがあったからだ。
あれがなければ付き合うことなんて絶対になかったと思う。
「それでも結果的には美加が自分で頑張ったんだもん、やっぱりすごいよ」
麻子はそう言って美加の頭をなでたのだった。
☆☆☆
ずっと憧れだった人と付き合い初めてハッピーエンドと行きたいところだけれど美加にとてはまだ問題が残っていた。
魔法が使えることだ。
そもそもこの魔法が使えるようになったことが発端となって、大翔と急接近したのだから。
「脱処女したらきっと魔法は消えるよ」
と、麻子は言うけれど、そのためには脱処女しなきゃいけないわけで……。
「そんなの無理!」
トイレに立った美加は洗面台へ向けて叫んだ。
鏡の中美加の顔は真っ赤に染まっている。
ようやく異性と交際を始めたばかりの美加に脱処女なんてとっても遠いことのように考えていた。
だけどそんな美加を見て麻子はまた呆れ顔になったのだ。
「あのねぇ、学生同士の付き合いじゃないんだから、そんなに何ヶ月も相手に待たせるつもり?」
と……。
だって、普通付き合い初めて、手を握って、キスをして、それからその先へ、という感じに段階を踏んでいくはずだ。
少なくても美加が見てきた恋愛ドラマはそうだった。
「それはドラマや映画の話でしょう? 大人同士の付き合いなら交際からベッドインまで一気だってあり得るんだから。あ、交際してなくてそのままベッドなんて話もよくあるかぁ」
交際してない相手とベッドなんて絶対にありえない!!
美加は洗面台の前で1人身悶えする。
ふたりはすでに付き合っているからそんなことは起こらないが、麻子が言う通り大翔を何ヶ月も待たせるわけにはいかなさそうだ。
かと言って心の準備はまだできていない。
次のデートで早くもそういう雰囲気になったらどうすればいいのか、検討もつかない。
「あぁ……どうしよう」
好きな人と付き合うことができればそれでハッピーエンドという物語ばかりを見て来たから、この先どうすればいいかわからない。
経験不足、勉強不足だった。
とにかく落ち着かせるために手を洗い、ハンカチで拭きながら蛇口を止めようとする。
……が。
『止まれ』と念じたはずが水が更に吹き出し始めたのだ。
洗面台にぶつかった水がはねて美加の制服を濡らす。
「わっ、ちょっと」
慌てて手を伸ばして水を止めて、ふぅとため息を吐き出した。
今までこんなことはなかったのにどうしたんだろう。
美加は自分の手を見つめて首をかしげる。
頭の中は大翔のことでいっぱいになってるから、それが原因だろうか?
あまり深く考えることもなく、美加はそのままトイレを出たのだった。
☆☆☆
大翔と付き合い初めて一週間が経過していた。
毎日朝と夜のメッセージ交換をして、昼は一緒に食べるときもある。
あの3人衆も薄々ふたりの関係について気がついているようで、今では大翔にベタベタくっつくこともなくなっていた。
「あれ……」
コロコロと転がったケシゴムは美加の手の中ではなく隣の麻子の足元で止まってしまった。
「なぁに遊んでるのよ」
ケシゴムを拾った麻子が『忙しいときに遊ばないで』という様子でケシゴムを渡してくる。
美加はそのケシゴムをジッと見つめて首をかしげた。
「さっき給湯室で大翔さんに会ったんだけど、そのときもなんか力がうまく使えなくて」
美加は自分の右手を握ったり広げたりする。
給湯室で大翔がお茶をこぼしてしまいそうになったから咄嗟に魔法を使って止めようとしたのだけれど、湯呑は中途半端にバランスを崩した状態で止まり、大翔は大いに驚いていた。
そのときに自分の魔法がバレたのではないかと、ヒヤヒヤしたものだ。
幸い大翔は驚いただけでそれ以上その出来事への言及はなかったのだけれど。
「それってもしかして脱処女が近いってことじゃない?」
麻子の言葉にブッ! と吹き出してしまう。
もしそうなのだとしても、こんな場所でその言葉は使わないでほしかった。
「そ、そんなこと……」
と言いかけて口を閉じる。
実は次の休日にデートの予定が入っていて、プランはすべて大翔にまかせている。
なにが起こるのかわからない状況だった。
もしかしたらそこで?
なんて考えただけで体温が急上昇していく。
「でも、だって……」
手の中でケシゴムを弄びながらうつむき、仕事なんて全然手につかない。
30年間守ってきた処女がなくなってしまうかもしれないなんて、考えたこともない。
「もう、仕方ないな。今日は遅く帰るように夫に伝えておくから、仕事終わりに買い物に行くよ」
「え、買い物?」
一体なんの?
と、質問する暇もなく、麻子は夫への連絡を済ませてしまったのだった。
☆☆☆
仕事終わりに麻子が美加を連れてきたのは高級下着店だった。
きらびやかな店内に美加は目をチカチカさせる。
「いらっしゃいませ」
と出迎えてくれた店員さんは美人でスタイルもよく、まるでモデルさんみたいで更に緊張が高まる。
「この子の下着を見に来たんです」
麻子に背中を押されて一歩前に出ると、すぐにフィッティングルームへと通されてしまった。
いい下着選びはまず自分のサイズを知ることかららしい。
美加だって下着サイズは測ってもらったことがあるし、それを元に購入している。
けれど女性の体は日々変化するようで、前回計測したときよりもサイズが変わっていることにきがついた。
「購入のたびに計測とフィッティングは必要なんですよぉ」
と言われても、そんな面倒なことはそうそうできそうにない。
だから今回はしっかりと測ってもらっておくことにした。
「美加、これなんてどう?」
美加がフィッティングルームから出てきたとき麻子はすでに何種類かの下着を手に持っていた。
どれも上下セットのもので真っ赤だったり、真っ黒だったり、金色の刺繍が入っていたりする。
「ちょっと派手すぎない?」
キレイだけれど自分が身につけるには抵抗がある。
「彼氏に喜んでほしいんでしょう?」
麻子がそう言ったのはきっと店員の前だからだろう。
脱処女頑張るんでしょう? とは、さすがに言えない。
値段とも相談して散々迷った結果、身香は2種類の下着を購入することにした。
ひとつはパステルピンクで普通使いできるかわいいもの。
もうひとつは次のデートに着用するために選んだ白地に金色の刺繍が入ったものにした。
購入した瞬間美加の脱処女はまた一歩近づいたのだった。
だけど夢じゃない。
それは翌日の朝大翔からおはようのメッセージが届いたことで確信へと変わる。
「こんなメッセージ、付き合ってないと送らないよねぇ……」
スマホを握りしめたまま鼻の下がダラーンと伸びてしまっている自覚はある。
だけど止められない。
だって、人生で初めての彼氏ができたんだから!
自分にも彼氏を作ることができた喜びが、今の美加のすべてを包み込んでいるかのようだった。
ウキウキした気分のまま電車に揺られて会社へ向かう。
ふわふわとした気持ちのまま自分のデスクに座ってパソコンの電源を入れたとき、麻子が出勤してきた。
「おはよーって、うわぁ、今日は幸せオーラ全開じゃん。どうしたの?」
今の美加は誰が見てもわかるくらいに幸せを放出しているようだ。
美加はそれを否定せず「幸せだよぉ?」と、告白された日のことを細かく麻子に説明した。
「すっごいじゃん。あの稲尾さんを射止めるなんて、どうやったの!?」
なんてことを本気で聞いてくるけれど、こういう結果になったのは迫が考えたラブハプニングがあったからだ。
あれがなければ付き合うことなんて絶対になかったと思う。
「それでも結果的には美加が自分で頑張ったんだもん、やっぱりすごいよ」
麻子はそう言って美加の頭をなでたのだった。
☆☆☆
ずっと憧れだった人と付き合い初めてハッピーエンドと行きたいところだけれど美加にとてはまだ問題が残っていた。
魔法が使えることだ。
そもそもこの魔法が使えるようになったことが発端となって、大翔と急接近したのだから。
「脱処女したらきっと魔法は消えるよ」
と、麻子は言うけれど、そのためには脱処女しなきゃいけないわけで……。
「そんなの無理!」
トイレに立った美加は洗面台へ向けて叫んだ。
鏡の中美加の顔は真っ赤に染まっている。
ようやく異性と交際を始めたばかりの美加に脱処女なんてとっても遠いことのように考えていた。
だけどそんな美加を見て麻子はまた呆れ顔になったのだ。
「あのねぇ、学生同士の付き合いじゃないんだから、そんなに何ヶ月も相手に待たせるつもり?」
と……。
だって、普通付き合い初めて、手を握って、キスをして、それからその先へ、という感じに段階を踏んでいくはずだ。
少なくても美加が見てきた恋愛ドラマはそうだった。
「それはドラマや映画の話でしょう? 大人同士の付き合いなら交際からベッドインまで一気だってあり得るんだから。あ、交際してなくてそのままベッドなんて話もよくあるかぁ」
交際してない相手とベッドなんて絶対にありえない!!
美加は洗面台の前で1人身悶えする。
ふたりはすでに付き合っているからそんなことは起こらないが、麻子が言う通り大翔を何ヶ月も待たせるわけにはいかなさそうだ。
かと言って心の準備はまだできていない。
次のデートで早くもそういう雰囲気になったらどうすればいいのか、検討もつかない。
「あぁ……どうしよう」
好きな人と付き合うことができればそれでハッピーエンドという物語ばかりを見て来たから、この先どうすればいいかわからない。
経験不足、勉強不足だった。
とにかく落ち着かせるために手を洗い、ハンカチで拭きながら蛇口を止めようとする。
……が。
『止まれ』と念じたはずが水が更に吹き出し始めたのだ。
洗面台にぶつかった水がはねて美加の制服を濡らす。
「わっ、ちょっと」
慌てて手を伸ばして水を止めて、ふぅとため息を吐き出した。
今までこんなことはなかったのにどうしたんだろう。
美加は自分の手を見つめて首をかしげる。
頭の中は大翔のことでいっぱいになってるから、それが原因だろうか?
あまり深く考えることもなく、美加はそのままトイレを出たのだった。
☆☆☆
大翔と付き合い初めて一週間が経過していた。
毎日朝と夜のメッセージ交換をして、昼は一緒に食べるときもある。
あの3人衆も薄々ふたりの関係について気がついているようで、今では大翔にベタベタくっつくこともなくなっていた。
「あれ……」
コロコロと転がったケシゴムは美加の手の中ではなく隣の麻子の足元で止まってしまった。
「なぁに遊んでるのよ」
ケシゴムを拾った麻子が『忙しいときに遊ばないで』という様子でケシゴムを渡してくる。
美加はそのケシゴムをジッと見つめて首をかしげた。
「さっき給湯室で大翔さんに会ったんだけど、そのときもなんか力がうまく使えなくて」
美加は自分の右手を握ったり広げたりする。
給湯室で大翔がお茶をこぼしてしまいそうになったから咄嗟に魔法を使って止めようとしたのだけれど、湯呑は中途半端にバランスを崩した状態で止まり、大翔は大いに驚いていた。
そのときに自分の魔法がバレたのではないかと、ヒヤヒヤしたものだ。
幸い大翔は驚いただけでそれ以上その出来事への言及はなかったのだけれど。
「それってもしかして脱処女が近いってことじゃない?」
麻子の言葉にブッ! と吹き出してしまう。
もしそうなのだとしても、こんな場所でその言葉は使わないでほしかった。
「そ、そんなこと……」
と言いかけて口を閉じる。
実は次の休日にデートの予定が入っていて、プランはすべて大翔にまかせている。
なにが起こるのかわからない状況だった。
もしかしたらそこで?
なんて考えただけで体温が急上昇していく。
「でも、だって……」
手の中でケシゴムを弄びながらうつむき、仕事なんて全然手につかない。
30年間守ってきた処女がなくなってしまうかもしれないなんて、考えたこともない。
「もう、仕方ないな。今日は遅く帰るように夫に伝えておくから、仕事終わりに買い物に行くよ」
「え、買い物?」
一体なんの?
と、質問する暇もなく、麻子は夫への連絡を済ませてしまったのだった。
☆☆☆
仕事終わりに麻子が美加を連れてきたのは高級下着店だった。
きらびやかな店内に美加は目をチカチカさせる。
「いらっしゃいませ」
と出迎えてくれた店員さんは美人でスタイルもよく、まるでモデルさんみたいで更に緊張が高まる。
「この子の下着を見に来たんです」
麻子に背中を押されて一歩前に出ると、すぐにフィッティングルームへと通されてしまった。
いい下着選びはまず自分のサイズを知ることかららしい。
美加だって下着サイズは測ってもらったことがあるし、それを元に購入している。
けれど女性の体は日々変化するようで、前回計測したときよりもサイズが変わっていることにきがついた。
「購入のたびに計測とフィッティングは必要なんですよぉ」
と言われても、そんな面倒なことはそうそうできそうにない。
だから今回はしっかりと測ってもらっておくことにした。
「美加、これなんてどう?」
美加がフィッティングルームから出てきたとき麻子はすでに何種類かの下着を手に持っていた。
どれも上下セットのもので真っ赤だったり、真っ黒だったり、金色の刺繍が入っていたりする。
「ちょっと派手すぎない?」
キレイだけれど自分が身につけるには抵抗がある。
「彼氏に喜んでほしいんでしょう?」
麻子がそう言ったのはきっと店員の前だからだろう。
脱処女頑張るんでしょう? とは、さすがに言えない。
値段とも相談して散々迷った結果、身香は2種類の下着を購入することにした。
ひとつはパステルピンクで普通使いできるかわいいもの。
もうひとつは次のデートに着用するために選んだ白地に金色の刺繍が入ったものにした。
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