狐の国のお嫁様 ~紗国の愛の物語~

真白 桐羽

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赤い目2 カジャル視点 R18

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「……え?」
「君が子供のころから蘭紗の事を愛していることぐらい私も知ってるけど、でも私の事嫌いじゃないなら、私のそばにいてくれない?」
「……お前、何言ってんのか自分でわかってんの?」
「ああ、わかってるよ、だって求婚してるんだもの」
「……っ!」

俺は顔が真っ赤になるのを感じた。

こんな面と向かって堂々と恥ずかしげもなくこの男は何いってんだ!

「いや、てか……今はそうじゃなくなったが、おれはあれだぞ、蘭紗様の伴侶だった男だ。つまりお古だ!出戻りだ!……お前はもっとこう、上等な婚約者を見つけ……」

俺の声は途中で途切れてしまった。
涼鱗の唇が俺の唇を塞いで、ふぅとうっとりとした顔で俺の唇をツンツンとつついたり舐めたり甘噛みしたりしている。

「な、なにして」
「ねえ、黙ってカジャル」

あまりのことに硬直して動けない俺を優しい力でぎゅっと抱きしめられた。

「友だちでしかいられないってわかっていても、私は君を想うことを止めなかった。わかる?それなのに、急に君が蘭紗から解放されてしまったんだ。俺は嬉しかったんだよ、幸せを感じたんだ、これで遠慮しなくていいんだって思ったから」

いつも余裕綽々な涼鱗がやけに焦ったような話し方で早口でまくしたてる。
なんなんだよ……

「だけど、俺は正式に蘭紗様からお暇をもらったわけではないぞ、あれだ、勝手に父が俺を実家に連れ帰っただけなんだから」
「うん、知ってる」
「へえ……いやまて、なんでしってる?」
「だって君の父上と蘭紗がそのことで話合ってるところに私がいたし、そして私からも君の父親には苦言を呈しておいたよ」
「はあ?」
「とにかくだ……カジャルの事を私がもらい受けることは蘭紗はもう知ってるし、了承済だ」
「……ら、蘭紗様が?なんて言ってたんだ?」
「君の捜索を俺に任せると言って俺に近衛を付けたんだ。それで、なんで?と聞いたら、お前はカジャルを迎えに行きたいんだろう?って。あいつは昔から私が君のことを想っていることを知っていただろうからね」
「……っ」

何も言えない。

蘭紗様に万が一お嫁様が渡ってきたらどうするか、伴侶候補になった時に教育されたことがあった。

その時に聞かされたのは、蘭紗様が望み俺もそう望むのなら、側室扱いとして城に残れるが、お嫁様への配慮からそういうことは避け、大抵暇を出されると。
また、歴史的に見ても、伴侶が城に残ることはほぼなかったそうだ。

まあ、そりゃそうだ、完敗だからな。

「お前は……俺がまだほかの人のことを密かに胸に想っていても、平気なのか?何年か経って忘れたころなら……」
「私は、そんなに待てないよ。ようやくなんだからねぇ。12年越しなんだ、わかる?」

そしてもう一度ちょんと口付けられた。

俺は蘭紗様に口付けしたことはあるが、そういえばされたことはなかったなあと、ぼんやり考えていた。

「それからね、私はあなたのそんなところも好きなんです。蘭紗のことを愛するカジャルを愛しているんだからね」

深い深い口付けをした。
のぼせた蘭紗様のように水を欲しているのではなくて、この唇は俺を欲しがっている。

ああ、全然違う。
こんなにも違うのか、愛されるということは……

俺は涼鱗の背中に手を回し、そっと背中を撫でながら口付けを受けた。
優しく口の中を舐めあげられ、背筋に快感が上がってくる。
「はぁ……」

涼鱗の細く白い指が俺の乳首に触れた。

「……っ!」

声にならない声が出て、一瞬逃げようとするが、思わぬ力で逃がしてはくれない。

「好きなの?ここ、ねえ、好きなの?」

涼鱗の声が耳元で聞こえる。
聞いたことのない声色だ、体が全てを快感として拾っていく、その声すらも。

「ああ……」

やがて長く細い舌でちろちろと優しくゆっくりと乳首を舐められ、眩暈がするほど感じた。

「……っう りょうりん、ここ、風呂だし、その」
「ああ、そうだね、移動しよう」

ザパーと湯から出ると、風魔法を使いしぶきを落とす。
そしてそのままスタスタと俺を横抱きにして寝室へと移動した。
そしてゆっくりとベッドに俺を寝かせ、涼鱗もベッドに乗ってきた。

「カジャル、大丈夫なの?体痛くない?……私止まらなくなっちゃうけど」
「……早くしろよ、ばか」
「うん」

顔の両横に手を置かれて見下ろされる、白い髪の毛がさらさらと落ちてきて紗のカーテンのようだ。
2人だけの世界に連れていかれるような不思議な感覚を覚える。
ゆっくりと綺麗な顔が落ちてきて、長くて深い口付けをされる。
それから乳首の先をぴんっと弾きながらもてあそばれる。

「ん……は……」
「ねえ、カジャルここがそんなにいいの?ねえ」
「……やめ」

チロチロと長い舌で右の乳首を執拗に舐められ、左の乳首は指でこねられる。
強い快感が体の中を走り、どうしていいかわからなくなる。

「ん……ああ……」
「ああ、かわいい、カジャル」

俺の腹に涼鱗のそそり立つモノがつんつん当たるので、それをそっと触ってやる。
快感に溺れながらもゆるりゆるりと男の気持ちいいやり方でこすりあげる。
「ん……ねえ、カジャル、後向いて」

涼鱗はくるりと俺をひっくり返すと、そばにある飾り棚から美しい瓶を持ってきて、その中身を全部とろりと俺の背中に掛けた。
俺はそのとろみのある香油が掛かるたびにピクピクと体を痙攣させる。
背筋をわけのわからない感覚がびりびりと登ってきて、喘ぎ声をあげた。

「ああ、カジャル、みだらだね」

涼鱗は細い指でゆっくりとその香油を広げ、首筋、そして耳たぶ、そして乳首に塗りこめてくる。
後から手を回して両手で両方の乳首をくちゅくちゅと油でぬらぬらさせながら。

「あ……ああ……やめてくれ、もう……あああ」
「ん、やだ。やめないよ。ねえ気持ちよくなって、ねえ、カジャルの乳首、どんどん膨らんで、こんなに固くなっちゃって、ね、ほら。こんなに」
「やめ……あああ」
「ねえ、きもちいいんでしょう?ねえ」
「き、きもちいい……」

涼鱗はその右手の指を止めずに左の指で今度は俺の奮い立つ陰茎に指を這わせた。

「うう……ああ」
「ごめんね、ここはお預けだよ、なんでかわかる?」
「……っ」

涼鱗は陰茎を通り過ぎ、後孔をぬめぬめと香油で満たし、ゆっくりゆっくりと入口をほぐしてくる。
細い指が絶え間なく乳首と後孔を攻め立ててくる。
だけど、強くするのではなく、本当に優しく、ゆっくりと丁寧に俺が怖がらないように。

「ああ、りょうりん……」
「なあに? 言ってごらん」
「あ……ん……き、気持ちいい」
「私も、たまらないよ」

涼鱗は指をするりと後孔に入れてきた。
そしてくねくねと指を曲げて壁を擦ってくる。
1本から、2本、そして3本になって、圧迫感は増すが快感がどんどん押し寄せ、暴れ出したくなるほどのそれをどうしていいかわからなくなって、ただ喘ぐしかなかった。
そして、俺の頭の中は早く挿入してほしくて狂おしくて、涼鱗に懇願した。

「りょうりん……いれて……もういれてほしい」
「ん、カジャル、そうなの? いれてほしいんだ。……ん、良い子だね」

満足そうな涼鱗は俺の後孔から指をツプっと抜いて、自分の固い陰茎を押し付けてきた。

「いくよ、カジャル」
俺は目を瞑って快感を貪る。
涼鱗の固くて大きくなったものは、ゆっくりと焦ることなく侵入してくる。
ゆるゆると腰を振りながら、どんどんとその深度を深めていく。
緊張したが全く痛くない、香油のおかげだろうか?
それよりも頭がくらくらしてまともな思考ができないほどの快感が全身を襲い、ぶるぶると体が震える。

「もっと……ああ、もっと奥に……りょうりん」
「ん……カジャルは欲張りだね、いいよたくさん入れてあげるよ、ね、ほら」

その直後、ガツン!といきなり奥まで一気に入れられ、俺は叫び声を上げた。

「だ、だめ!……ああ、りょうりんだめ!」
「だめじゃないよ、ねえ、気持ちいいから。……大丈夫だから力抜いて」

涼鱗の動きは徐々に激しくなっていく。
俺は体の中に大きなものを突っ込まれて息が苦しくて、パクパクと口を開け、空気を求めた。
だけど痛いわけじゃない、体の芯から燃え上がってそして痺れて体が分解してしまいそうな激しい快感が休みなく注入されてくる。

涼鱗が腰を振るたびに、俺の声もそれに合わせて漏れ出る。
こんな快感は経験したことがなかった。
抱かれるということがこんなにも気持ちよくて頭がどうにかなりそうで、そして幸せだなんて、思ってもみなかった。

「りょ、りょうりん、もうだめだ、おれ」
「うん、わかった、いくよ、中に出しちゃうよ」
「あああ……」
「カジャル……愛してるよ……」
「あ……!」

俺の中で涼鱗の固いモノが更に大きくなって、ドクドクしているのがわかった。
同時に俺も射精し、目の前が真っ白になった。

ドサっと2人で布団の上に落ちて、それから、涼鱗が俺の顔を覗いてきた。

「ごめん、大丈夫だった?なんかカジャルが可愛すぎて、私としたことが手加減できなかった」

俺の短い髪を指で梳いて、俺を気遣う涼鱗の顔はほんのり上気して……なんと美しい男だろう……
俺は今までこいつが横にいて、何で気づかなかったんだろう。

「俺、初めてだったんだけど」
「へ?」
「へ?ってなんだよ」
「だって、君、蘭紗の伴侶だったんじゃ」
「王の伴侶ってそういうんじゃないよ」

涼鱗は目を丸くして固まった。
せっかくの美しさが台無しじゃないか。

「でも気持ちよくて」
「ん」
「幸せだった」
「私もだよ、カジャル……私を受け入れてくれてありがとう、愛してるよ」
「……ん、たぶん俺もお前が好きだ」

フッと笑ったその幸せそうな笑顔が愛おしく思える。
体を繋げて初めて気づく、そんな愛もあるんだと初めて知った。

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