52 / 317
冷酷無残な国6
しおりを挟む
……僕はどうしたんだっけ?
目を開けたけど、天井を見てもここがどこだかわからない。
頭がボーとして息がしづらく、手足がうまく動かない。
まとわりつくような異臭がほのかに……
っ……!
ハッとして身を起こそうとするが、まるで体がついてこない、ただのろく動くだけの自分の体に絶望した。
……蘭紗様!
蘭紗様に会いたい……
動かない体が震える。
「気づかれましたか?」
驚いて声の方を見ると女性が一人立っていた、黒い髪に瞳、顔立ちはどこかやっぱり波羽彦王に似ていた。
「あの、あの……」
「お湯、使われますか?」
その女性は適度な距離を保って近寄ってはこないようだが、静かに優しく聞いてくる。
「あ、えと……」
僕はあの気持ちの悪い老人を思い出し、身震いした。
「お、お願いします……」
女性は微かに頷くと、すすっと部屋から姿を消したが、やがて着替えを持って戻ってきた。
「お湯殿はそこにあるのですが、歩けますでしょうか?この気に当てられて、動けないのでは?」
僕はゆっくりと立ち上がろうとしたけど、どうしても足に力が入らない。
めまいもするし、吐き気もする。
泣きたい気分だ。
女性はおずおずと近寄り、手を貸してくれようとした。
「……お手伝いいたしますね」
「良い、下がれ私がしよう」
「……はい、では仰せの通りに」
静かに入室してきたのは、あちこち治療をされてガーゼや包帯だらけの波羽彦王だった。
「……薫どの、先ほどはすまなかった……その、私では嫌だろうが、身を清める手伝いをさせてくれないか」
「え、でもあなたは王なのでは?王自らそんな」
「見ただろう?」
波羽彦王は自嘲の笑みを浮かべた。
「私は傀儡の王だ……王とはいえない」
何も言えず、その痛ましい顔を見つめていたら、ふと首を傾げて微笑んだ。
「そんな顔をなさらないでください、私のことはいいのです。とにかく気持ち悪いでしょうから」
そう言って僕をさっきみたいにまた横抱きにしてお風呂に向かった。
お風呂は部屋のすぐそばにあり、そこそこの広さがあった。
波羽彦王はささっと僕の着物を脱がして、自分も脱いだ。
僕の目は見開かれる。
傷の無い場所が無い……それぐらい新しい傷と古い傷が入り混じるボロボロの体。
生真面目に鍛錬はしているようで意外にもきちんとついた筋肉はあるのだが、そもそもが痩せているのでとにかく細く見える。
滑ってはいけないからと、そこからも抱きかかえられ、そっとお湯をかけられた。
僕はそっと彼を見る。
顔にはあの時に殴られた跡が生々しく残っている。
左頬は張れ上がりそこにガーゼが貼られている、目も充血しほとんど開いていない、上半身にもたすき掛けに包帯が巻かれていた。
「僕より……波羽彦さんの方がよっぽど酷いじゃないですか、僕を抱えて大丈夫なんですか?痛いでしょう?」
「……いえ、痛くなんてありませんよ……慣れていますから、それより薫どのは歩くのもままならないでしょうし、息も苦しいでしょう……」
全てを諦めたような目をして僕に優しくお湯をかける。
そして、大事そうに僕を抱えて、2人で湯船に沈む。
「このお湯は、父の影響がないんです、だから匂いがないはずです、ゆっくりと温まってください」
僕はそういわれてあの臭気を思い出し、途端に吐き気を催し体をくの字に曲げた。
慌てた波羽彦王はおろおろとし、ぎゅうと抱きしめてきて「大丈夫です、絶対に何もさせませんから」と何度も言った。
しばらくして落ち着いた僕は、フゥと力を抜いて湯に浮かぶように体を任せ目を閉じた。
そして疑問点を回らない頭で考える。
「な、波羽彦さん……あなたは……あの人のことを父というけど……ほんとうなんでしょうか……」
「……父上は、阿羅彦といって、……この国を作ったその人です」
そんなこと普通は聞かされても4000年以上もの歴史があるというこの国の、その建国者が生きているなどと、何を馬鹿な……と思うことだろう。
だが……僕はあれを見てしまった。
あれをなんと形容していいかわからない。
そしてそれを父と呼ぶこの優しい薄幸な人……
「でも……あの……約4000年の歴史が……あるんでしょう?建国からは」
「そうですね……父は、父はとうの昔に……それがいつごろなのかは私にはわかりませんが……もう人間ではなくなっているんです」
僕は閉じていた目を開いた。
「……腐りゆく肉体を、己の強大で異様な、もはや魔力なのかなんなのかわからない力で、その腐り落ちる肉を繋ぎ合わせ何とか形を人型に保っているにすぎません。一刻一刻とあの人は腐りながらそれを修復しつつ生きているんです……ッフ……生きているって……なんなんでしょうね、あれを生きると称していいのか私も迷うところです」
我知らず体を震わせていたようで、波羽彦王が一生懸命僕の肩から腕を優しく撫でてくれた。
「……波羽彦さん、あ、あなたはそれで……あのひとの、ほんとうに息子だっていうんですか?」
波羽彦王は下を向いて唇を噛んで耐えるような顔になった。
「これから話すことは、外の人には信じられないことでしょう……ですが事実です、大きな声で話せないので、このまま話すことをお許しください」
そっと僕の耳に口を近づけてごく小さな声で話し出した。
僕は一瞬身を引いたが、波羽彦王のただならぬ覚悟を感じたので、僕も顔を近づけた。
そんな僕に彼は静かに話し出した。
「……父は、元々日本人でした。日本から紗国に異世界から渡ってきたお嫁様だったんです」
目を開けたけど、天井を見てもここがどこだかわからない。
頭がボーとして息がしづらく、手足がうまく動かない。
まとわりつくような異臭がほのかに……
っ……!
ハッとして身を起こそうとするが、まるで体がついてこない、ただのろく動くだけの自分の体に絶望した。
……蘭紗様!
蘭紗様に会いたい……
動かない体が震える。
「気づかれましたか?」
驚いて声の方を見ると女性が一人立っていた、黒い髪に瞳、顔立ちはどこかやっぱり波羽彦王に似ていた。
「あの、あの……」
「お湯、使われますか?」
その女性は適度な距離を保って近寄ってはこないようだが、静かに優しく聞いてくる。
「あ、えと……」
僕はあの気持ちの悪い老人を思い出し、身震いした。
「お、お願いします……」
女性は微かに頷くと、すすっと部屋から姿を消したが、やがて着替えを持って戻ってきた。
「お湯殿はそこにあるのですが、歩けますでしょうか?この気に当てられて、動けないのでは?」
僕はゆっくりと立ち上がろうとしたけど、どうしても足に力が入らない。
めまいもするし、吐き気もする。
泣きたい気分だ。
女性はおずおずと近寄り、手を貸してくれようとした。
「……お手伝いいたしますね」
「良い、下がれ私がしよう」
「……はい、では仰せの通りに」
静かに入室してきたのは、あちこち治療をされてガーゼや包帯だらけの波羽彦王だった。
「……薫どの、先ほどはすまなかった……その、私では嫌だろうが、身を清める手伝いをさせてくれないか」
「え、でもあなたは王なのでは?王自らそんな」
「見ただろう?」
波羽彦王は自嘲の笑みを浮かべた。
「私は傀儡の王だ……王とはいえない」
何も言えず、その痛ましい顔を見つめていたら、ふと首を傾げて微笑んだ。
「そんな顔をなさらないでください、私のことはいいのです。とにかく気持ち悪いでしょうから」
そう言って僕をさっきみたいにまた横抱きにしてお風呂に向かった。
お風呂は部屋のすぐそばにあり、そこそこの広さがあった。
波羽彦王はささっと僕の着物を脱がして、自分も脱いだ。
僕の目は見開かれる。
傷の無い場所が無い……それぐらい新しい傷と古い傷が入り混じるボロボロの体。
生真面目に鍛錬はしているようで意外にもきちんとついた筋肉はあるのだが、そもそもが痩せているのでとにかく細く見える。
滑ってはいけないからと、そこからも抱きかかえられ、そっとお湯をかけられた。
僕はそっと彼を見る。
顔にはあの時に殴られた跡が生々しく残っている。
左頬は張れ上がりそこにガーゼが貼られている、目も充血しほとんど開いていない、上半身にもたすき掛けに包帯が巻かれていた。
「僕より……波羽彦さんの方がよっぽど酷いじゃないですか、僕を抱えて大丈夫なんですか?痛いでしょう?」
「……いえ、痛くなんてありませんよ……慣れていますから、それより薫どのは歩くのもままならないでしょうし、息も苦しいでしょう……」
全てを諦めたような目をして僕に優しくお湯をかける。
そして、大事そうに僕を抱えて、2人で湯船に沈む。
「このお湯は、父の影響がないんです、だから匂いがないはずです、ゆっくりと温まってください」
僕はそういわれてあの臭気を思い出し、途端に吐き気を催し体をくの字に曲げた。
慌てた波羽彦王はおろおろとし、ぎゅうと抱きしめてきて「大丈夫です、絶対に何もさせませんから」と何度も言った。
しばらくして落ち着いた僕は、フゥと力を抜いて湯に浮かぶように体を任せ目を閉じた。
そして疑問点を回らない頭で考える。
「な、波羽彦さん……あなたは……あの人のことを父というけど……ほんとうなんでしょうか……」
「……父上は、阿羅彦といって、……この国を作ったその人です」
そんなこと普通は聞かされても4000年以上もの歴史があるというこの国の、その建国者が生きているなどと、何を馬鹿な……と思うことだろう。
だが……僕はあれを見てしまった。
あれをなんと形容していいかわからない。
そしてそれを父と呼ぶこの優しい薄幸な人……
「でも……あの……約4000年の歴史が……あるんでしょう?建国からは」
「そうですね……父は、父はとうの昔に……それがいつごろなのかは私にはわかりませんが……もう人間ではなくなっているんです」
僕は閉じていた目を開いた。
「……腐りゆく肉体を、己の強大で異様な、もはや魔力なのかなんなのかわからない力で、その腐り落ちる肉を繋ぎ合わせ何とか形を人型に保っているにすぎません。一刻一刻とあの人は腐りながらそれを修復しつつ生きているんです……ッフ……生きているって……なんなんでしょうね、あれを生きると称していいのか私も迷うところです」
我知らず体を震わせていたようで、波羽彦王が一生懸命僕の肩から腕を優しく撫でてくれた。
「……波羽彦さん、あ、あなたはそれで……あのひとの、ほんとうに息子だっていうんですか?」
波羽彦王は下を向いて唇を噛んで耐えるような顔になった。
「これから話すことは、外の人には信じられないことでしょう……ですが事実です、大きな声で話せないので、このまま話すことをお許しください」
そっと僕の耳に口を近づけてごく小さな声で話し出した。
僕は一瞬身を引いたが、波羽彦王のただならぬ覚悟を感じたので、僕も顔を近づけた。
そんな僕に彼は静かに話し出した。
「……父は、元々日本人でした。日本から紗国に異世界から渡ってきたお嫁様だったんです」
16
あなたにおすすめの小説
牛獣人の僕のお乳で育った子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!
ほじにほじほじ
BL
牛獣人のモノアの一族は代々牛乳売りの仕事を生業としてきた。
牛乳には2種類ある、家畜の牛から出る牛乳と牛獣人から出る牛乳だ。
牛獣人の女性は一定の年齢になると自らの意思てお乳を出すことが出来る。
そして、僕たち家族普段は家畜の牛の牛乳を売っているが母と姉達の牛乳は濃厚で喉越しや舌触りが良いお貴族様に高値で売っていた。
ある日僕たち一家を呼んだお貴族様のご子息様がお乳を呑まないと相談を受けたのが全ての始まりー
母や姉達の牛乳を詰めた哺乳瓶を与えてみても、母や姉達のお乳を直接与えてみても飲んでくれない赤子。
そんな時ふと赤子と目が合うと僕を見て何かを訴えてくるー
「え?僕のお乳が飲みたいの?」
「僕はまだ子供でしかも男だからでないよ。」
「え?何言ってるの姉さん達!僕のお乳に牛乳を垂らして飲ませてみろだなんて!そんなの上手くいくわけ…え、飲んでるよ?え?」
そんなこんなで、お乳を呑まない赤子が飲んだ噂は広がり他のお貴族様達にもうちの子がお乳を飲んでくれないの!と言う相談を受けて、他のほとんどの子は母や姉達のお乳で飲んでくれる子だったけど何故か数人には僕のお乳がお気に召したようでー
昔お乳をあたえた子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!
「僕はお乳を貸しただけで牛乳は母さんと姉さん達のなのに!どうしてこうなった!?」
*
総受けで、固定カプを決めるかはまだまだ不明です。
いいね♡やお気に入り登録☆をしてくださいますと励みになります(><)
誤字脱字、言葉使いが変な所がありましたら脳内変換して頂けますと幸いです。
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
この世界は僕に甘すぎる 〜ちんまい僕(もふもふぬいぐるみ付き)が溺愛される物語〜
COCO
BL
「ミミルがいないの……?」
涙目でそうつぶやいた僕を見て、
騎士団も、魔法団も、王宮も──全員が本気を出した。
前世は政治家の家に生まれたけど、
愛されるどころか、身体目当ての大人ばかり。
最後はストーカーの担任に殺された。
でも今世では……
「ルカは、僕らの宝物だよ」
目を覚ました僕は、
最強の父と美しい母に全力で愛されていた。
全員190cm超えの“男しかいない世界”で、
小柄で可愛い僕(とウサギのぬいぐるみ)は、今日も溺愛されてます。
魔法全属性持ち? 知識チート? でも一番すごいのは──
「ルカ様、可愛すぎて息ができません……!!」
これは、世界一ちんまい天使が、世界一愛されるお話。
[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった
ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン
モデル事務所で
メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才
中学時代の初恋相手
高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が
突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。
昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき…
夏にピッタリな青春ラブストーリー💕
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
助けたドS皇子がヤンデレになって俺を追いかけてきます!
夜刀神さつき
BL
医者である内藤 賢吾は、過労死した。しかし、死んだことに気がつかないまま異世界転生する。転生先で、急性虫垂炎のセドリック皇子を見つけた彼は、手術をしたくてたまらなくなる。「彼を解剖させてください」と告げ、周囲をドン引きさせる。その後、賢吾はセドリックを手術して助ける。命を助けられたセドリックは、賢吾に惹かれていく。賢吾は、セドリックの告白を断るが、セドリックは、諦めの悪いヤンデレ腹黒男だった。セドリックは、賢吾に助ける代わりに何でも言うことを聞くという約束をする。しかし、賢吾は約束を破り逃げ出し……。ほとんどコメディです。 ヤンデレ腹黒ドS皇子×頭のおかしい主人公
あなたの隣で初めての恋を知る
彩矢
BL
5歳のときバス事故で両親を失った四季。足に大怪我を負い車椅子での生活を余儀なくされる。しらさぎが丘養護施設で育ち、高校卒業後、施設を出て一人暮らしをはじめる。
その日暮らしの苦しい生活でも決して明るさを失わない四季。
そんなある日、突然の雷雨に身の危険を感じ、雨宿りするためにあるマンションの駐車場に避難する四季。そこで、運命の出会いをすることに。
一回りも年上の彼に一目惚れされ溺愛される四季。
初めての恋に戸惑いつつも四季は、やがて彼を愛するようになる。
表紙絵は絵師のkaworineさんに描いていただきました。
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる