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茜色の空、天馬で駆ける2
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空の門に着くと、二頭の天馬が美しいタッセルがたくさんついた飾りを付けてもらって、立っていた。
僕のことを見て、嬉しそうにヒヒンと鳴いている。
「ん!かわいい!!」
僕は駆け出して二頭の顔を同時に抱きかかえてほっぺにキスをしてあげた。
「とってもおしゃれだね、きれいな飾りをつけてもらったの?今日はよろしくね!」
僕は二頭のことを褒めてあげてなでなで開始だ。
馬は小さい頃から好きだったけど、この二頭はなんだか特別な感じがする……
「薫……なんだか……馬に嫉妬してしまうよ……」
「へ?」
「……コホン……陛下……おかしなことを……薫様は愛馬を愛でていらっしゃるだけですよ?」
「まあ、そうなのだが……」
侍従長はニヨニヨ笑って僕を見つめながら微妙な表情の蘭紗様に声をかけていた。
「ああ、少し練習していいですか?時間あります?」
「そうだな、まだ大丈夫だよ」
僕はアブミに足をかけ、さっと天馬に乗った。
この子の名前は『耀』蘭紗様が乗る方が『輪』控えの子が『鐸』だ。
僕は耀の横腹を少し足で叩く、ごく軽く。
そしたら耀はなんなく宙に浮き、たづなを軽く持つだけで安定してすいすい飛んでくれた。
「ああ!耀!すごくうまいね!君の背に乗れて本当にうれしいよ!」
いつの間にか飛翔してきていた蘭紗様がまだ微妙な顔で横並びになった。
「耀ばかり褒めて……我のことだけを褒めてほしいのだが……」
「えええ?!……なんでですか、馬ですよ?耀は……」
「まあわかっているが……」
まさか、焼きもちなのだろうか?え?
「とにかく、危なげなく乗れているようだな。よければ出発しよう」
「そうですね、蘭紗様も輪に乗るのでしょう?」
「うむ、では薫、耀を駆って空の門へ着地……できるかな……」
「できますとも!さあ耀、あそこにゆっくり降りてね!」
耀は言葉がしっかりわかるようで、とってもゆっくりとふんわりと着地してくれて、厩舎の訓練士の方が拍手喝采で迎えてくれた。
近衛隊も歓声をあげてくれている。
ほんとに耀はかしこいな!
「では、参りましょう蘭紗様」
僕は輪に乗った蘭紗様をせかして2人でふわっと天馬に乗って空に上がった。
蘭紗様が防護壁を2人に掛けたので風は感じない。
でもとっても……気持ちよかった。
「さあ、まずは、城の祭壇へお参りだ」
蘭紗様は優しく笑顔で誘導してくれる。
僕は耀にリラックスして乗っているだけで、実は操作もしていない……
耀が賢すぎるんです!
今だ続く町からの長蛇の列が見えてきた。
大歓声が上がる中、僕たちは天馬で城の表玄関に降り立った。
となりにいる蘭紗様の声さえ聞こえないぐらいの盛り上がりになって……
うん、アイドルコンサートじゃないんだから!って言いたくなって考えた。
ああ、蘭紗様か……
みんな蘭紗様が見れて嬉しいんだ!
わかるよ、僕だってこのきれいなお顔に慣れなくて、今でもドキドキするんだからね!
歓声が続く中、皆に手を振ってから祭壇に向かう。
並ぶ人らが捧げた供物で大広間は満杯だ。
その向こうに九つの尾を持つ狐の像が見える。
紗国に来て初日にこれを……見たなあと思い出す。
そこに向かって蘭紗様と2人で手を合わせ祈りをささげた。
ここでのお祈りは……末永く2人が幸せでありますように、そして世界が平和でありますように!
そして蘭紗様と一瞬見つめ合って微笑み合ってから、また天馬に乗り、大歓声に見送られながら城下町を目指す。
飛翔する近衛は前後左右にいて、僕たちを囲んでいる。
もう紗国を狙う人はいないのだから、まずは安全……と聞いていた。
だけど、それを聞くたびに僕はどうしても……新人君を思い出すんだ。
瞬間鼻の奥がツンとして涙が出そうになって、だけどそれをごまかすように笑顔になって蘭紗様の顔を見た。
天馬に乗って空を飛ぶ……白銀の王様!!!
眼福です!
天馬たちはすいすいと安定して飛んでくれて、僕はあまりの居心地の良さのためここが空だということも忘れてしまいそうになっている。
この子たちは元々普通の馬だったというから……最初聞いた時には驚いたけど。
なんでも僕と蘭紗様がはじめての……えっちしたときに……変身しちゃったんだって!
そんなことある?!
「さあ、見えてきたぞ。まっすぐ飛んだから近く感じたであろう?」
「そうですね!」
僕は少し夕日が差し掛かろうとしている街を眺めた。
空から眺める町は本当に美しい。
「あ、子供が走って手を振ってる?」
「ああ、そうだな」
蘭紗様は気軽に手を振ってあげている。
もちろん道を走っている子供たちは大喜びだ。
僕も控えめに手を振ってみた。
ふふ……僕は蘭紗様の添え物だから、控えめにね!
「この後大通りをさっと飛んで周り、あの城下町の門までいくぞ、そして戻るという感じだ」
「わかりました」
下の方が店などの立つ目抜き通りに差し掛かり、そこですし詰め状態になっている人々が手を振るのを見て、にっこり笑って手を振り返して、すこし天馬の速度を緩めた。
蘭紗様も同時に緩めてくれて、こういうの、阿吽の呼吸っていうんじゃないの!
ってすごくうれしかった……
「きゃー!蘭紗様!薫さま!」
歓声の中に僕の名前を呼ぶ人達が少なからずいることに驚く。
みんな僕の名前知ってくれているんだね!
「きゃー!」
「おーーー!」
「こっちこっち!」
「へいかぁー!およめさまああ!」
皆口々に絶叫して僕たちを呼ぶ。
なんだか嬉しくなって、振り向いたり左右をキョロキョロしたり、なるべくみんなに見えるように色んな所に笑顔を振りまいて、そして手を振った。
蘭紗様は落ち着いて素敵な笑みを浮かべて余裕綽々だ。
まあ、そりゃそうだよね、生まれも育ちの王室なんだからね!
僕は素人王族なので、こういうことすら慣れていない。
頑張って素敵なお嫁様になりますので、みんなよろしくね!
茜色に染まってきた街中を天馬で駆けて、僕たち夫婦は国民への挨拶が出来た。
いつかテレビで見たヨーロッパの王族たちはバルコニーから手を振っていたけど。
こういうのも悪くないよね!
なんて言ったって、ペガサスですから!
夕日を背にした城下町の門はシルエットとなって僕たちに見えてきた。
なんて美しい国なんだろう。
僕はここに来られて、本当によかった。
愛する人達と、楽しく生きていけたらいいな……
高校生のころ新人君と一緒に見た夕日を思い出して。
僕は蘭紗様と一緒に駆けていった。
僕のことを見て、嬉しそうにヒヒンと鳴いている。
「ん!かわいい!!」
僕は駆け出して二頭の顔を同時に抱きかかえてほっぺにキスをしてあげた。
「とってもおしゃれだね、きれいな飾りをつけてもらったの?今日はよろしくね!」
僕は二頭のことを褒めてあげてなでなで開始だ。
馬は小さい頃から好きだったけど、この二頭はなんだか特別な感じがする……
「薫……なんだか……馬に嫉妬してしまうよ……」
「へ?」
「……コホン……陛下……おかしなことを……薫様は愛馬を愛でていらっしゃるだけですよ?」
「まあ、そうなのだが……」
侍従長はニヨニヨ笑って僕を見つめながら微妙な表情の蘭紗様に声をかけていた。
「ああ、少し練習していいですか?時間あります?」
「そうだな、まだ大丈夫だよ」
僕はアブミに足をかけ、さっと天馬に乗った。
この子の名前は『耀』蘭紗様が乗る方が『輪』控えの子が『鐸』だ。
僕は耀の横腹を少し足で叩く、ごく軽く。
そしたら耀はなんなく宙に浮き、たづなを軽く持つだけで安定してすいすい飛んでくれた。
「ああ!耀!すごくうまいね!君の背に乗れて本当にうれしいよ!」
いつの間にか飛翔してきていた蘭紗様がまだ微妙な顔で横並びになった。
「耀ばかり褒めて……我のことだけを褒めてほしいのだが……」
「えええ?!……なんでですか、馬ですよ?耀は……」
「まあわかっているが……」
まさか、焼きもちなのだろうか?え?
「とにかく、危なげなく乗れているようだな。よければ出発しよう」
「そうですね、蘭紗様も輪に乗るのでしょう?」
「うむ、では薫、耀を駆って空の門へ着地……できるかな……」
「できますとも!さあ耀、あそこにゆっくり降りてね!」
耀は言葉がしっかりわかるようで、とってもゆっくりとふんわりと着地してくれて、厩舎の訓練士の方が拍手喝采で迎えてくれた。
近衛隊も歓声をあげてくれている。
ほんとに耀はかしこいな!
「では、参りましょう蘭紗様」
僕は輪に乗った蘭紗様をせかして2人でふわっと天馬に乗って空に上がった。
蘭紗様が防護壁を2人に掛けたので風は感じない。
でもとっても……気持ちよかった。
「さあ、まずは、城の祭壇へお参りだ」
蘭紗様は優しく笑顔で誘導してくれる。
僕は耀にリラックスして乗っているだけで、実は操作もしていない……
耀が賢すぎるんです!
今だ続く町からの長蛇の列が見えてきた。
大歓声が上がる中、僕たちは天馬で城の表玄関に降り立った。
となりにいる蘭紗様の声さえ聞こえないぐらいの盛り上がりになって……
うん、アイドルコンサートじゃないんだから!って言いたくなって考えた。
ああ、蘭紗様か……
みんな蘭紗様が見れて嬉しいんだ!
わかるよ、僕だってこのきれいなお顔に慣れなくて、今でもドキドキするんだからね!
歓声が続く中、皆に手を振ってから祭壇に向かう。
並ぶ人らが捧げた供物で大広間は満杯だ。
その向こうに九つの尾を持つ狐の像が見える。
紗国に来て初日にこれを……見たなあと思い出す。
そこに向かって蘭紗様と2人で手を合わせ祈りをささげた。
ここでのお祈りは……末永く2人が幸せでありますように、そして世界が平和でありますように!
そして蘭紗様と一瞬見つめ合って微笑み合ってから、また天馬に乗り、大歓声に見送られながら城下町を目指す。
飛翔する近衛は前後左右にいて、僕たちを囲んでいる。
もう紗国を狙う人はいないのだから、まずは安全……と聞いていた。
だけど、それを聞くたびに僕はどうしても……新人君を思い出すんだ。
瞬間鼻の奥がツンとして涙が出そうになって、だけどそれをごまかすように笑顔になって蘭紗様の顔を見た。
天馬に乗って空を飛ぶ……白銀の王様!!!
眼福です!
天馬たちはすいすいと安定して飛んでくれて、僕はあまりの居心地の良さのためここが空だということも忘れてしまいそうになっている。
この子たちは元々普通の馬だったというから……最初聞いた時には驚いたけど。
なんでも僕と蘭紗様がはじめての……えっちしたときに……変身しちゃったんだって!
そんなことある?!
「さあ、見えてきたぞ。まっすぐ飛んだから近く感じたであろう?」
「そうですね!」
僕は少し夕日が差し掛かろうとしている街を眺めた。
空から眺める町は本当に美しい。
「あ、子供が走って手を振ってる?」
「ああ、そうだな」
蘭紗様は気軽に手を振ってあげている。
もちろん道を走っている子供たちは大喜びだ。
僕も控えめに手を振ってみた。
ふふ……僕は蘭紗様の添え物だから、控えめにね!
「この後大通りをさっと飛んで周り、あの城下町の門までいくぞ、そして戻るという感じだ」
「わかりました」
下の方が店などの立つ目抜き通りに差し掛かり、そこですし詰め状態になっている人々が手を振るのを見て、にっこり笑って手を振り返して、すこし天馬の速度を緩めた。
蘭紗様も同時に緩めてくれて、こういうの、阿吽の呼吸っていうんじゃないの!
ってすごくうれしかった……
「きゃー!蘭紗様!薫さま!」
歓声の中に僕の名前を呼ぶ人達が少なからずいることに驚く。
みんな僕の名前知ってくれているんだね!
「きゃー!」
「おーーー!」
「こっちこっち!」
「へいかぁー!およめさまああ!」
皆口々に絶叫して僕たちを呼ぶ。
なんだか嬉しくなって、振り向いたり左右をキョロキョロしたり、なるべくみんなに見えるように色んな所に笑顔を振りまいて、そして手を振った。
蘭紗様は落ち着いて素敵な笑みを浮かべて余裕綽々だ。
まあ、そりゃそうだよね、生まれも育ちの王室なんだからね!
僕は素人王族なので、こういうことすら慣れていない。
頑張って素敵なお嫁様になりますので、みんなよろしくね!
茜色に染まってきた街中を天馬で駆けて、僕たち夫婦は国民への挨拶が出来た。
いつかテレビで見たヨーロッパの王族たちはバルコニーから手を振っていたけど。
こういうのも悪くないよね!
なんて言ったって、ペガサスですから!
夕日を背にした城下町の門はシルエットとなって僕たちに見えてきた。
なんて美しい国なんだろう。
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