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光り射す場所 波羽彦視点3
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朝早くに紗国の迎賓館に寄り、蘭紗と薫様とお別れをした。
世話になりっぱなしの紗国の人達には返しても返しきれない恩を感じる。
ふたりとも穏やかな笑みで今後の私達を応援すると言ってくれた。
涼鱗とカジャルも微笑んで送り出してくれた。
紗国の船は昼過ぎに出港だそうだ。
一足先に、私と数少ない従者たちは、これから出港となる。
まだ人の少ない港からひっそりと乗船した私の横には、波成がいた。
少し後に控え、従者のようにしているが。
彼は私の医師であり紗国から派遣されているのだから、扱いは客人だ。
「波成、良ければ隣へ、そなたは私の側仕えではないのだよ?」
「……そうですが……私は名もない単なる平民で」
「そのようなことを言うでない、私にとってそなたは無くてはならぬ大事な人なのだ、それに、跳光家の末子でもあるんだろう?跳光といえば、古くからの紗国の名門ではないか」
波成は赤らめた顔を上げ、かすかにうなずいた。
「跳光の家に正式に養子として入っているわけではないですが……」
「しかし、愛情を持って育てたはずだ、跳光の家長がそなたの父であることに変わりないはずだよ、そなたを見ていると、大事に育てられたということがよくわかるよ」
「……はい、それはもう。大変かわいがっていただきました、そして、正式に息子にと父が動いてくれていたのも知ってはいます。でも、私は……まざりですから。それが跳光家の足を引っ張ることになるかもしれません。そういう反対があったのは、なんとなく知っています」
「そうか……」
私は波成に手を差し出した。
その手をうっとりと眺め嬉しそうな笑顔になる様がかわいらしい。
波成とは昨晩、褥を共にした。
初めて人に愛される喜びを感じた私が浮足立つのも無理はない。
誰が私を責められるだろうか。
「……波羽彦様……」
私の手を取り、顔を赤くしてそっと近寄ってくる小さな体を守るようにそっと抱き寄せた。
遠目には親子に見えるかもしれないほどの身長差だが……
私には大切な恋人だ。
「波羽彦様、朝食のご用意をしております」
「ああ、ありがとう」
笑顔の増えた侍女の顔を見てほっとする。
私が生まれたときからずっと世話をしてくれていた唯一の人だ。
この人が私の乳母で、彼女の子2人ともが私の味方としてずっと家族で私を支えてくれていた。
その他には護衛の4人、計7名……それが王と言われる私の信頼できる人数だ。
これから祖国に戻り、どうやって味方を増やしていけばいいのか途方にくれるが、やってやれないことはないと……どうせおまけの人生だと……そう思ってもいる。
そして何より、かつて一人だった私の……この腕の中には小さな恋人がいるのだから、もう怖がってはいられない。
蘭紗も涼鱗も……何かあれば遠慮無く言えと言ってくれた。
彼らは「我らは友達なのだから」とも。
サスラスはあんなことをしてしまって、捕縛され、罪人として処され帰国してしまったが……あいつだって俺のことを友達と言ってくれている。
案外私には心強い味方が……ずっと昔からいたのかもしれない。
世話になりっぱなしの紗国の人達には返しても返しきれない恩を感じる。
ふたりとも穏やかな笑みで今後の私達を応援すると言ってくれた。
涼鱗とカジャルも微笑んで送り出してくれた。
紗国の船は昼過ぎに出港だそうだ。
一足先に、私と数少ない従者たちは、これから出港となる。
まだ人の少ない港からひっそりと乗船した私の横には、波成がいた。
少し後に控え、従者のようにしているが。
彼は私の医師であり紗国から派遣されているのだから、扱いは客人だ。
「波成、良ければ隣へ、そなたは私の側仕えではないのだよ?」
「……そうですが……私は名もない単なる平民で」
「そのようなことを言うでない、私にとってそなたは無くてはならぬ大事な人なのだ、それに、跳光家の末子でもあるんだろう?跳光といえば、古くからの紗国の名門ではないか」
波成は赤らめた顔を上げ、かすかにうなずいた。
「跳光の家に正式に養子として入っているわけではないですが……」
「しかし、愛情を持って育てたはずだ、跳光の家長がそなたの父であることに変わりないはずだよ、そなたを見ていると、大事に育てられたということがよくわかるよ」
「……はい、それはもう。大変かわいがっていただきました、そして、正式に息子にと父が動いてくれていたのも知ってはいます。でも、私は……まざりですから。それが跳光家の足を引っ張ることになるかもしれません。そういう反対があったのは、なんとなく知っています」
「そうか……」
私は波成に手を差し出した。
その手をうっとりと眺め嬉しそうな笑顔になる様がかわいらしい。
波成とは昨晩、褥を共にした。
初めて人に愛される喜びを感じた私が浮足立つのも無理はない。
誰が私を責められるだろうか。
「……波羽彦様……」
私の手を取り、顔を赤くしてそっと近寄ってくる小さな体を守るようにそっと抱き寄せた。
遠目には親子に見えるかもしれないほどの身長差だが……
私には大切な恋人だ。
「波羽彦様、朝食のご用意をしております」
「ああ、ありがとう」
笑顔の増えた侍女の顔を見てほっとする。
私が生まれたときからずっと世話をしてくれていた唯一の人だ。
この人が私の乳母で、彼女の子2人ともが私の味方としてずっと家族で私を支えてくれていた。
その他には護衛の4人、計7名……それが王と言われる私の信頼できる人数だ。
これから祖国に戻り、どうやって味方を増やしていけばいいのか途方にくれるが、やってやれないことはないと……どうせおまけの人生だと……そう思ってもいる。
そして何より、かつて一人だった私の……この腕の中には小さな恋人がいるのだから、もう怖がってはいられない。
蘭紗も涼鱗も……何かあれば遠慮無く言えと言ってくれた。
彼らは「我らは友達なのだから」とも。
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案外私には心強い味方が……ずっと昔からいたのかもしれない。
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