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紗国の花祭り4
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僕のそばにいた仙が懐から小さな裁縫セットを取り出して差し出した。
「お使いください、香夜葉様」
「あ、ありがとうございます」
香夜葉は裁縫セットを受け取ると、針を取り出した。
王子はその様子に驚いてじっと見つめる。
香夜葉は針に糸を通すと、翠紗と2人で集めたものを器用につなぎ合わせた。
「これをもっと繋げて、そして首飾りみたいにまあるくしたら、どうですか?」
「香夜葉すごい!それいい!ねえねえみんな!これあつめて!」
翠がパタパタと駆けていき、各国の王子と王女に事情を話しているようだ。
子らはそれぞれパッと笑顔を咲かせ、そして辺りの地面を探り出した。
地面は土だが乾いているので、落ちてすぐの花びらならばきれいなままだ。
ほぼ無傷の大きな花びらが色とりどりに集まり、香夜葉はそれに糸を通していく。
少しずつずらしていって立体的になるように作っていく。
まるでハワイのハイビスカスのレイのようだった。
これには集まった王子王女らは目が釘付けになり、じっと香夜葉の手元を眺めた。
「どうして?このようなことがお出来になるの?紗国ではふつうですか?」
「針と糸を使うのはこわくない?」
「でも、あんなふうに……見て!とってもきれい」
「やってみたいな……」
「うん……ぼくにもできるかな」
僕はその様子を見て仙に視線を送ると、仙は大きくうなずき、広げた敷布の上に大き目の裁縫セットを用意してくれた。
「よかったらみんなもお土産に、作っていったらどう?簡単な保存魔法をかけたら帰国するくらいの間は持つと思うし、ねえ、仙」
「はい、保存魔法でしたら、近衛隊長の柵がなかなかの腕前と聞いておりますよ」
「ではお願いしたいな……」
「頼んでまいりますね」
子どもたちは目を輝かせて香夜葉に習い、まず針に糸を通して玉結びを作った。
なかなかうまくいかなくても、何度も挑戦し、そして出来たときには嬉しそうに微笑む。
その姿に身分の上下も、そして国の違いもない。
そして、みんなで集めた花びらをそれぞれが思うがままに差していった。
周りでオロオロと見ている彼らの侍女に花びらを集めてもらって、皆で和気あいあいと首飾りを作ったのだ。
思い思いの形や長さのものが出来て、それを近衛隊長の柵が保存魔法をかけていく。
これで色あせたりしなびたりしたいはず。
「よいおみやげになりました!かおる様」
「かおるさま、ありがとうございます」
「僕じゃなくて、香夜葉にお礼を言ってあげて、教えてくれたんだしね」
「そうだったわ!本当によいことを教えてくれてありがとう、かやは様」
「ありがとう香夜葉様」
皆にお礼を言われ恥ずかしそうにする香夜葉のそばで、翠は嬉しそうに満面の笑みで香夜葉を見つめていた。
留紗がしばらくいなくなるかもしれないけれど、これから一緒に育っていくこの2人が仲良くなってくれて良かった。
いつかこの2人も、アオアイに留学する日が来るのだろうけど、なによりも今、この2人には親の愛情が大切な時期なのだ。
たくさんの思いをかけて育ててあげないといけないね。
「かおるさま……これを」
「え?」
子らが、近寄ってきて僕の頭に花輪を乗せてくれた。
花びらの中でも小さめなのを集めて作ったようだ。
「今日は、こんなふうに子供だけで遊べるように集めてくださって、ありがとうございます。私、こんなふうに楽しめたことありませんでした。本当に楽しかったです、薫様への感謝の気持ちに、私達が作った花輪をどうぞ」
涼鱗さんの妹の霧香様が代表して僕に挨拶をしてくれた。
いつもはツンとおすまししている彼女も、今日ばかりは普通の女の子だ。
とても可愛らしい笑顔を見せてくれた。
「わぁ……ぼくに?」
「はい、お似合いです」
「似合ってます!」
「きれいです!」
「おかあさま、きれい!」
翠も大喜びで僕に抱きついてきた。
見上げた空は春の匂いが溶け込んで、とても気持ちが良かった。
子らに囲まれて、春の暖かい日差しの中……僕はゆっくりと幸せを噛み締めた。
「お使いください、香夜葉様」
「あ、ありがとうございます」
香夜葉は裁縫セットを受け取ると、針を取り出した。
王子はその様子に驚いてじっと見つめる。
香夜葉は針に糸を通すと、翠紗と2人で集めたものを器用につなぎ合わせた。
「これをもっと繋げて、そして首飾りみたいにまあるくしたら、どうですか?」
「香夜葉すごい!それいい!ねえねえみんな!これあつめて!」
翠がパタパタと駆けていき、各国の王子と王女に事情を話しているようだ。
子らはそれぞれパッと笑顔を咲かせ、そして辺りの地面を探り出した。
地面は土だが乾いているので、落ちてすぐの花びらならばきれいなままだ。
ほぼ無傷の大きな花びらが色とりどりに集まり、香夜葉はそれに糸を通していく。
少しずつずらしていって立体的になるように作っていく。
まるでハワイのハイビスカスのレイのようだった。
これには集まった王子王女らは目が釘付けになり、じっと香夜葉の手元を眺めた。
「どうして?このようなことがお出来になるの?紗国ではふつうですか?」
「針と糸を使うのはこわくない?」
「でも、あんなふうに……見て!とってもきれい」
「やってみたいな……」
「うん……ぼくにもできるかな」
僕はその様子を見て仙に視線を送ると、仙は大きくうなずき、広げた敷布の上に大き目の裁縫セットを用意してくれた。
「よかったらみんなもお土産に、作っていったらどう?簡単な保存魔法をかけたら帰国するくらいの間は持つと思うし、ねえ、仙」
「はい、保存魔法でしたら、近衛隊長の柵がなかなかの腕前と聞いておりますよ」
「ではお願いしたいな……」
「頼んでまいりますね」
子どもたちは目を輝かせて香夜葉に習い、まず針に糸を通して玉結びを作った。
なかなかうまくいかなくても、何度も挑戦し、そして出来たときには嬉しそうに微笑む。
その姿に身分の上下も、そして国の違いもない。
そして、みんなで集めた花びらをそれぞれが思うがままに差していった。
周りでオロオロと見ている彼らの侍女に花びらを集めてもらって、皆で和気あいあいと首飾りを作ったのだ。
思い思いの形や長さのものが出来て、それを近衛隊長の柵が保存魔法をかけていく。
これで色あせたりしなびたりしたいはず。
「よいおみやげになりました!かおる様」
「かおるさま、ありがとうございます」
「僕じゃなくて、香夜葉にお礼を言ってあげて、教えてくれたんだしね」
「そうだったわ!本当によいことを教えてくれてありがとう、かやは様」
「ありがとう香夜葉様」
皆にお礼を言われ恥ずかしそうにする香夜葉のそばで、翠は嬉しそうに満面の笑みで香夜葉を見つめていた。
留紗がしばらくいなくなるかもしれないけれど、これから一緒に育っていくこの2人が仲良くなってくれて良かった。
いつかこの2人も、アオアイに留学する日が来るのだろうけど、なによりも今、この2人には親の愛情が大切な時期なのだ。
たくさんの思いをかけて育ててあげないといけないね。
「かおるさま……これを」
「え?」
子らが、近寄ってきて僕の頭に花輪を乗せてくれた。
花びらの中でも小さめなのを集めて作ったようだ。
「今日は、こんなふうに子供だけで遊べるように集めてくださって、ありがとうございます。私、こんなふうに楽しめたことありませんでした。本当に楽しかったです、薫様への感謝の気持ちに、私達が作った花輪をどうぞ」
涼鱗さんの妹の霧香様が代表して僕に挨拶をしてくれた。
いつもはツンとおすまししている彼女も、今日ばかりは普通の女の子だ。
とても可愛らしい笑顔を見せてくれた。
「わぁ……ぼくに?」
「はい、お似合いです」
「似合ってます!」
「きれいです!」
「おかあさま、きれい!」
翠も大喜びで僕に抱きついてきた。
見上げた空は春の匂いが溶け込んで、とても気持ちが良かった。
子らに囲まれて、春の暖かい日差しの中……僕はゆっくりと幸せを噛み締めた。
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