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サトコの所業
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翌日、ギルドを訪れると正座させられている集団がいた。
そのほとんどが足を痺れさせていて、苦痛で顔が歪んでいる。
「サトコ、これはどういう状況だ?」
「はい!先輩に治していただくために待機させておきました!」
「いつからだ?」
「昨日の夜です!!」
おいおい、どこの拷問だよ。
俺が昨日ギルドを出てから10時間は経っている。
その直後から正座させられていることはないだろうが、5時間以上はずっといたと思っていいだろう。
「サトコ」
「はい!」
俺に褒められると思っているのか、とても嬉しそうだ。
うん、これはしっかり言ってやらねば。
「おすわり」
「はい!」
元気よく返事をすると、その場に正座した。
「そのままみんなの方を向いて」
「はい!」
器用に正座のままで向きを変えると、集団の方に顔を向ける。
「そのまま両手をあげて頭を地面につける」
「はい!…って、さすがにこれはどうなんですか?」
さすがのサトコでも気が付いたか。
これは土下座だ。
反省の意を見せる最上級の行為だ。
「こいつが馬鹿ですまんかった」
サトコのキャラクターのおかげか、みんな笑って許してくれた。
懐の広い連中でよかったよ。
「それで、ここにいるのは何の集まりなんだ?」
「キノコを食べたら体調が悪くなったそうです!」
「まじかよ…」
俺のせい…なわけないか。
「サトコ、浄化器の用意を。ちゃんと2人以上で持ってくるんだぞ」
「分かりました!」
サトコは元気よく返事をすると走りさって…って、戻って来た。
「あの、2人以上というのは2人でもいいのでしょうか?」
「あーうん、いいぞ」
あまりのお決まりの質問に力が抜けた。
いかんいかん、呪いを前にして腑抜けている場合じゃない。
「そういえば集団食中毒の可能性もあるのか。それならそれでいいんだが…コネクト」
結論を言うと、全員が呪いにかかっていた。
どうやら同じ店で同じキノコ入りの料理を食べたらしい。
集団食中毒ならぬ集団食中呪だ。
「こりゃあしばらくはキノコ料理を出すのは禁止だな」
「分かりました!」
元気よく返事をすると、サトコは走り出そうとする。
パターンが読めて来た俺は、首根っこを捕まえて阻止した。
それでも手足をばたつかせて、前に進もうと必死だ。
「どこに行くつもりだ」
「それは…どこでしょう?」
もうため息も出ない。
サトコの進行方向を下に向けると、手を離す。
「うぎゃ」
サトコは悲鳴を上げると、全力で地面に突進した。
「すこしは落ち着け」
「ミキヤ様…強引ですね…」
「ったく…」
サトコは目を回して使い物にならなくなったので、昨日の受付嬢に声をかける。
「全店舗にキノコを使った料理を禁止するように通知を。罰則もつける」
「それはさすがに…いえ、畏まりました」
見るからに渋い顔を浮かべながらも、奥へと消えていった。
あんまり良くは思われていないみたいだ。
にしても、やはりあの緑髪はいないな。
どっかで野垂れ死んでたりしないよな?
呪いにかかっていないにしても、森の中で孤独死されては気分が悪い。
「なあサトコ、俺は調査に行くから採取地の鍵を…って、気絶してる。あ、俺が悪いのか」
床に放置するのもかわいそうなので、椅子に座らせる。
しばらくして戻ってきた受付嬢に採取地への入場許可証を借りた。
そのほとんどが足を痺れさせていて、苦痛で顔が歪んでいる。
「サトコ、これはどういう状況だ?」
「はい!先輩に治していただくために待機させておきました!」
「いつからだ?」
「昨日の夜です!!」
おいおい、どこの拷問だよ。
俺が昨日ギルドを出てから10時間は経っている。
その直後から正座させられていることはないだろうが、5時間以上はずっといたと思っていいだろう。
「サトコ」
「はい!」
俺に褒められると思っているのか、とても嬉しそうだ。
うん、これはしっかり言ってやらねば。
「おすわり」
「はい!」
元気よく返事をすると、その場に正座した。
「そのままみんなの方を向いて」
「はい!」
器用に正座のままで向きを変えると、集団の方に顔を向ける。
「そのまま両手をあげて頭を地面につける」
「はい!…って、さすがにこれはどうなんですか?」
さすがのサトコでも気が付いたか。
これは土下座だ。
反省の意を見せる最上級の行為だ。
「こいつが馬鹿ですまんかった」
サトコのキャラクターのおかげか、みんな笑って許してくれた。
懐の広い連中でよかったよ。
「それで、ここにいるのは何の集まりなんだ?」
「キノコを食べたら体調が悪くなったそうです!」
「まじかよ…」
俺のせい…なわけないか。
「サトコ、浄化器の用意を。ちゃんと2人以上で持ってくるんだぞ」
「分かりました!」
サトコは元気よく返事をすると走りさって…って、戻って来た。
「あの、2人以上というのは2人でもいいのでしょうか?」
「あーうん、いいぞ」
あまりのお決まりの質問に力が抜けた。
いかんいかん、呪いを前にして腑抜けている場合じゃない。
「そういえば集団食中毒の可能性もあるのか。それならそれでいいんだが…コネクト」
結論を言うと、全員が呪いにかかっていた。
どうやら同じ店で同じキノコ入りの料理を食べたらしい。
集団食中毒ならぬ集団食中呪だ。
「こりゃあしばらくはキノコ料理を出すのは禁止だな」
「分かりました!」
元気よく返事をすると、サトコは走り出そうとする。
パターンが読めて来た俺は、首根っこを捕まえて阻止した。
それでも手足をばたつかせて、前に進もうと必死だ。
「どこに行くつもりだ」
「それは…どこでしょう?」
もうため息も出ない。
サトコの進行方向を下に向けると、手を離す。
「うぎゃ」
サトコは悲鳴を上げると、全力で地面に突進した。
「すこしは落ち着け」
「ミキヤ様…強引ですね…」
「ったく…」
サトコは目を回して使い物にならなくなったので、昨日の受付嬢に声をかける。
「全店舗にキノコを使った料理を禁止するように通知を。罰則もつける」
「それはさすがに…いえ、畏まりました」
見るからに渋い顔を浮かべながらも、奥へと消えていった。
あんまり良くは思われていないみたいだ。
にしても、やはりあの緑髪はいないな。
どっかで野垂れ死んでたりしないよな?
呪いにかかっていないにしても、森の中で孤独死されては気分が悪い。
「なあサトコ、俺は調査に行くから採取地の鍵を…って、気絶してる。あ、俺が悪いのか」
床に放置するのもかわいそうなので、椅子に座らせる。
しばらくして戻ってきた受付嬢に採取地への入場許可証を借りた。
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