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第一章
信じる
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葵依ちゃんには先輩に対する気持ちを全て伝えた。
先輩を他の人に取られたくないって思うって事は、先輩の事がずっと前から好きだったって事。
付き合っていた時、不安だった。
本当に先輩のことが好きなのかな?って。
だんだん自分の気持ちが分からなくなって、いつの間にか、先輩の心の中には葵依ちゃんが居た。
正直言って、最初はなんで?って思った。
葵依ちゃんは美人でかわいいけど、先輩は話したことがないはずだった。
葵依ちゃんは先輩との共通点がない。
先輩を疑った。
見た目で判断したんじゃないかって。
でも、違った。
私が先輩に一目惚れしたように、先輩もそうだった。
最初は一目惚れから始まったのかもしれないけど、先輩は細かいところまで葵依ちゃんを見ていた。
落ちているゴミを拾ったり、泣いている子を放っておけないところとか。
あたり前の事なのかもしれないけど、それをあたり前にするっていうのはすごいと思った。
先輩もそーいうところを好きになったんだ思う。
悔しいけど、先輩の好きな人が葵依ちゃんで良かった。
ーグイッ
「せ、先輩……!?」
いつの間にか先輩の手に勢い良く引かれて、人気のない教室の中に。
何を話されるのか怖くて、先輩の顔を見られなかった。
葵依ちゃんの事が好きだって言われるのかな?本人に直接聞くのはきつい……
目をぎゅっとつぶって、何を言われるのか不安になって怯えていたら、
「ごめん」
思ってもいない言葉を言われた。予想外だった。
「宮坂は俺が一ノ瀬さんを好きだって気づいて、わざと別れようとしてくれたんだよな?」
気持ちがバレてしまっていた。
私が先輩をふった後に、どんなけ苦しんでいたのか気づいてしまったんだ。
先輩にはその想いをバレてほしくなかった。
先輩は何かあったら、自分を責める人だから………そんな事をしてほしくなかった。
「ち、違います!私はただ……飽きた……」
言葉が完全に震えてしまった。
こんな事言いたくなかったけど、先輩のためだって思うと、不思議と少し軽くなる。
我慢しなくちゃ………しなくちゃいけない。
ーグイッ
先輩は私を強く、強く抱きしめた。
先輩の腕の中は慣れなくて、まだ緊張してしまう。
こんな事されたら、よりを戻したくなっちゃうのに。
先輩の優しさは意地悪だ。
もう、あとに戻れなくなってしまう。
先輩の事が好きだって、伝えちゃダメなのに。
「ごめん、嘘をつかせて……ずっと辛かったんだよな?」
先輩の優しさは意地悪だけど、私の気持ちを分かってくれてるんだって思うと、涙が出てきそうになる。
伝えちゃダメだって分かってるけど、先輩に対する気持ちが、これ以上止められない。
「先輩が好き!先輩が好きです!」
気持ちを伝えてしまった。
気持ちを伝えちゃダメだって分かってたけど、
止められなかった。
「ありがとう」
先輩の笑顔を見ると、胸が苦しくなる。
私先輩にふられるんだ。
そう思うと、返事なんて聞きたくなくなる。
「返事しないでいいです!」
返事なんてしてほしくない。
でも、一度口にした言葉を忘れろなんて言えない。
もう後戻り出来無いんだ...
「宮坂、ちょっと聞い……」
「やめてください!言わな……」
先輩は葵依ちゃんの事が好きなのに、叶うわけ.……
「藍!」
今、先輩の口から藍って聞こえた………え?
鼓膜にまではっきりと聞こえた、私の名前。
何か弾かれたように、私は先輩を見つめる。
「俺、藍のこと好きになりたいと思ってる」
先輩の顔は真っ赤に染まっていて、言葉を信じることしか出来ないけど、信じられない。
......私の事を好きになろうとしてくれてるなんて。
「だから、もうちょっと待って」
先輩は、私の手をそっと優しく握る。
大切なものを守るかのように。
先輩の手熱い……先輩の鼓動速い……
本気でそう思ってくれてるんだと、嬉しくて、嬉しくて、思わず気持ちが溢れだす。
「はい…………!」
先輩の事が好き。
先輩が私を好きになってくるまで待ちたい。
だから今は、嬉し泣きより、笑って吹き飛ばすんだ。
「先輩の事、ずっと待ってます」
にこっと微笑んで、そっと握り返した。
今はこれしか出来ないけど、付き合ったら、先輩にこの気持ちを捧げたい。
それぐらい先輩の事が好き。
「2人の時は弘大って呼んでほしい」
「!」
そういえば、先輩は私の事を藍って呼んでくれた。
だから、私も期待に応えたいけど………言えない。
下の名前で呼ぶのが、こんなにも恥ずかしいなんて知らなかった。
でも、先輩はこれを乗り越えだんだ。
「やっばりい……」
「弘大」
言い終わった後、一気に顔が赤くなったのが分かる。
ちらりと先輩を見てみたら、さっきよりも顔が赤くなっていた。
私の事、意識してくれたんだ。
この先、先輩が私を好きになってくれるのは、時間がかかるかもしれない。
でも、先輩が私の事を好きになってくれるって、私は最後まで信じてくれてるから。
先輩の事が大好きだから、ずっと待ってます。
先輩、大好き。
………弘大、大好きです。
先輩を他の人に取られたくないって思うって事は、先輩の事がずっと前から好きだったって事。
付き合っていた時、不安だった。
本当に先輩のことが好きなのかな?って。
だんだん自分の気持ちが分からなくなって、いつの間にか、先輩の心の中には葵依ちゃんが居た。
正直言って、最初はなんで?って思った。
葵依ちゃんは美人でかわいいけど、先輩は話したことがないはずだった。
葵依ちゃんは先輩との共通点がない。
先輩を疑った。
見た目で判断したんじゃないかって。
でも、違った。
私が先輩に一目惚れしたように、先輩もそうだった。
最初は一目惚れから始まったのかもしれないけど、先輩は細かいところまで葵依ちゃんを見ていた。
落ちているゴミを拾ったり、泣いている子を放っておけないところとか。
あたり前の事なのかもしれないけど、それをあたり前にするっていうのはすごいと思った。
先輩もそーいうところを好きになったんだ思う。
悔しいけど、先輩の好きな人が葵依ちゃんで良かった。
ーグイッ
「せ、先輩……!?」
いつの間にか先輩の手に勢い良く引かれて、人気のない教室の中に。
何を話されるのか怖くて、先輩の顔を見られなかった。
葵依ちゃんの事が好きだって言われるのかな?本人に直接聞くのはきつい……
目をぎゅっとつぶって、何を言われるのか不安になって怯えていたら、
「ごめん」
思ってもいない言葉を言われた。予想外だった。
「宮坂は俺が一ノ瀬さんを好きだって気づいて、わざと別れようとしてくれたんだよな?」
気持ちがバレてしまっていた。
私が先輩をふった後に、どんなけ苦しんでいたのか気づいてしまったんだ。
先輩にはその想いをバレてほしくなかった。
先輩は何かあったら、自分を責める人だから………そんな事をしてほしくなかった。
「ち、違います!私はただ……飽きた……」
言葉が完全に震えてしまった。
こんな事言いたくなかったけど、先輩のためだって思うと、不思議と少し軽くなる。
我慢しなくちゃ………しなくちゃいけない。
ーグイッ
先輩は私を強く、強く抱きしめた。
先輩の腕の中は慣れなくて、まだ緊張してしまう。
こんな事されたら、よりを戻したくなっちゃうのに。
先輩の優しさは意地悪だ。
もう、あとに戻れなくなってしまう。
先輩の事が好きだって、伝えちゃダメなのに。
「ごめん、嘘をつかせて……ずっと辛かったんだよな?」
先輩の優しさは意地悪だけど、私の気持ちを分かってくれてるんだって思うと、涙が出てきそうになる。
伝えちゃダメだって分かってるけど、先輩に対する気持ちが、これ以上止められない。
「先輩が好き!先輩が好きです!」
気持ちを伝えてしまった。
気持ちを伝えちゃダメだって分かってたけど、
止められなかった。
「ありがとう」
先輩の笑顔を見ると、胸が苦しくなる。
私先輩にふられるんだ。
そう思うと、返事なんて聞きたくなくなる。
「返事しないでいいです!」
返事なんてしてほしくない。
でも、一度口にした言葉を忘れろなんて言えない。
もう後戻り出来無いんだ...
「宮坂、ちょっと聞い……」
「やめてください!言わな……」
先輩は葵依ちゃんの事が好きなのに、叶うわけ.……
「藍!」
今、先輩の口から藍って聞こえた………え?
鼓膜にまではっきりと聞こえた、私の名前。
何か弾かれたように、私は先輩を見つめる。
「俺、藍のこと好きになりたいと思ってる」
先輩の顔は真っ赤に染まっていて、言葉を信じることしか出来ないけど、信じられない。
......私の事を好きになろうとしてくれてるなんて。
「だから、もうちょっと待って」
先輩は、私の手をそっと優しく握る。
大切なものを守るかのように。
先輩の手熱い……先輩の鼓動速い……
本気でそう思ってくれてるんだと、嬉しくて、嬉しくて、思わず気持ちが溢れだす。
「はい…………!」
先輩の事が好き。
先輩が私を好きになってくるまで待ちたい。
だから今は、嬉し泣きより、笑って吹き飛ばすんだ。
「先輩の事、ずっと待ってます」
にこっと微笑んで、そっと握り返した。
今はこれしか出来ないけど、付き合ったら、先輩にこの気持ちを捧げたい。
それぐらい先輩の事が好き。
「2人の時は弘大って呼んでほしい」
「!」
そういえば、先輩は私の事を藍って呼んでくれた。
だから、私も期待に応えたいけど………言えない。
下の名前で呼ぶのが、こんなにも恥ずかしいなんて知らなかった。
でも、先輩はこれを乗り越えだんだ。
「やっばりい……」
「弘大」
言い終わった後、一気に顔が赤くなったのが分かる。
ちらりと先輩を見てみたら、さっきよりも顔が赤くなっていた。
私の事、意識してくれたんだ。
この先、先輩が私を好きになってくれるのは、時間がかかるかもしれない。
でも、先輩が私の事を好きになってくれるって、私は最後まで信じてくれてるから。
先輩の事が大好きだから、ずっと待ってます。
先輩、大好き。
………弘大、大好きです。
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