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一瞬の夏休み 桜side
またね、ごめんね
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「探していたのはコスモス?」
「たぶん…」
「花びら8枚だな」
「記憶があやふやだったの」
「まぁ見つけられて良かったわ」
「うん、ありがとう」
「今日はやけにお礼言ってくれるな」
「…感謝することがいっぱいだからね」
「そっか」
私達は雨を纏うコスモスを眺める。
線路のギリギリに咲いているコスモスは強く綺麗に咲き誇っていた。
「こいつらもスレスレで生きてるんだな」
「ふふっ、同じこと思ってた」
「だよな?こんな場所に咲いていたらハラハラする。いつか轢かれるんじゃないかって」
「でも綺麗に咲いてるね」
「別の場所に植えてやりたい」
「ダメだよ。この子達のお家はここなんだから」
「そこは俺が危険だからとかじゃねぇの?」
苦笑いする涼。
私は笑って返すと立ち上がってまた椅子に戻る。
涼も追いかけるように椅子に座った。
「もしさ、自分がやった事が相手にとって迷惑だったらどうする?」
「ん?どう言う事?」
「コスモスの話の続き。涼は危ないから移動させたい。でも私はここが居場所だから移動させたく無い。でもコスモス達は移動を望んでいるのに私が止めたせいであの場所に留まることになったらって考えちゃって…」
「あーなるほどな。俺なら潔く諦める」
「諦めるんだ」
「よく言うだろ?何でもかんでも思い通りには行かないって。それだよ」
「そういう考えね」
「それはコスモスの話にも言えるけど、俺の話にも言える」
「り、涼?」
隣に座っていた涼は私の椅子の領域まで身を乗り出して近づいてくる。
頬を触れられたと思ったら私の髪から流れ落ちた雨の水滴を拭いてくれた。
「どんな結果でも受け入れるよ。俺が今したい話…わかるだろ?」
「……うん」
やっと来たか…。
私は涼の行動には驚いたけど、その後の言葉については冷静に考えられた。
大体このパターンで望む答えは誰しもが同じ回答だろう。
YESかNO。
2択という簡単な問いでも、どちらかを選んだだけで結末が大きく変わる。
でも相手の事を考えれば答えなんて簡単に絞れる。
どうせ私はわかってないんだ。
これから知っても遅くない。
私はまだ頬に触れている涼の手をギュッと掴んだ。
「ごめんね」
手を私から離すようにして涼の元へ返す。
雨の中でもハッキリと聞こえたはずの声。
涼の表情を見れば伝えられたのもわかった。
「ありがとう」
「何に、対して…?」
「返事くれたから。その答えでも俺と居てくれたから。…普通に接してくれたから…」
涼の言葉を遮るように電車のアナウンスがホームに鳴り響く。
2人して黙った後、すぐに大きな音を立てて電車はやってきた。
私は立ち上がって電車に体を向ける。
「行こう?」
「ありがとう。でも俺はまだここにいる」
「えっ、何で?」
「余計なこと言っちゃいそうだからさ。…これ最後まで持てなくてごめんな」
涼は自分の下に置いてあった画材のバッグを私に押し付けるように渡した。
「でも電車行っちゃうよ?」
「次も来るから大丈夫。ほら、閉まる」
画材を受け取った私は涼に背中を押されて電車へと押し込まれた。
振り返ると同時に電車の扉が閉まり動き出す。
私はもう、涼の顔を見れなかった。
「たぶん…」
「花びら8枚だな」
「記憶があやふやだったの」
「まぁ見つけられて良かったわ」
「うん、ありがとう」
「今日はやけにお礼言ってくれるな」
「…感謝することがいっぱいだからね」
「そっか」
私達は雨を纏うコスモスを眺める。
線路のギリギリに咲いているコスモスは強く綺麗に咲き誇っていた。
「こいつらもスレスレで生きてるんだな」
「ふふっ、同じこと思ってた」
「だよな?こんな場所に咲いていたらハラハラする。いつか轢かれるんじゃないかって」
「でも綺麗に咲いてるね」
「別の場所に植えてやりたい」
「ダメだよ。この子達のお家はここなんだから」
「そこは俺が危険だからとかじゃねぇの?」
苦笑いする涼。
私は笑って返すと立ち上がってまた椅子に戻る。
涼も追いかけるように椅子に座った。
「もしさ、自分がやった事が相手にとって迷惑だったらどうする?」
「ん?どう言う事?」
「コスモスの話の続き。涼は危ないから移動させたい。でも私はここが居場所だから移動させたく無い。でもコスモス達は移動を望んでいるのに私が止めたせいであの場所に留まることになったらって考えちゃって…」
「あーなるほどな。俺なら潔く諦める」
「諦めるんだ」
「よく言うだろ?何でもかんでも思い通りには行かないって。それだよ」
「そういう考えね」
「それはコスモスの話にも言えるけど、俺の話にも言える」
「り、涼?」
隣に座っていた涼は私の椅子の領域まで身を乗り出して近づいてくる。
頬を触れられたと思ったら私の髪から流れ落ちた雨の水滴を拭いてくれた。
「どんな結果でも受け入れるよ。俺が今したい話…わかるだろ?」
「……うん」
やっと来たか…。
私は涼の行動には驚いたけど、その後の言葉については冷静に考えられた。
大体このパターンで望む答えは誰しもが同じ回答だろう。
YESかNO。
2択という簡単な問いでも、どちらかを選んだだけで結末が大きく変わる。
でも相手の事を考えれば答えなんて簡単に絞れる。
どうせ私はわかってないんだ。
これから知っても遅くない。
私はまだ頬に触れている涼の手をギュッと掴んだ。
「ごめんね」
手を私から離すようにして涼の元へ返す。
雨の中でもハッキリと聞こえたはずの声。
涼の表情を見れば伝えられたのもわかった。
「ありがとう」
「何に、対して…?」
「返事くれたから。その答えでも俺と居てくれたから。…普通に接してくれたから…」
涼の言葉を遮るように電車のアナウンスがホームに鳴り響く。
2人して黙った後、すぐに大きな音を立てて電車はやってきた。
私は立ち上がって電車に体を向ける。
「行こう?」
「ありがとう。でも俺はまだここにいる」
「えっ、何で?」
「余計なこと言っちゃいそうだからさ。…これ最後まで持てなくてごめんな」
涼は自分の下に置いてあった画材のバッグを私に押し付けるように渡した。
「でも電車行っちゃうよ?」
「次も来るから大丈夫。ほら、閉まる」
画材を受け取った私は涼に背中を押されて電車へと押し込まれた。
振り返ると同時に電車の扉が閉まり動き出す。
私はもう、涼の顔を見れなかった。
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