25 / 300
本編
島津家
しおりを挟む
「今ならば薩摩の島津家は3家に分かれて内紛しております、この時ならばやすやすと薩摩の国を攻め取る事が出来るのではありませんか? まして若殿様のご評判は国中に鳴り響いております、若殿様が空駆けるお姿をお見せして下されば、多くの国衆・地侍が戦わずして降伏いたします。力足らずではありますが、我ら坊津の商人も取引のある国衆・地侍に降伏を呼びかけさせて頂きます」
確かに今の島津家は、島津勝久・島津忠良・島津実久が内紛を起こして血で血を洗う状態だ。だからこそ、俺が大隅国を攻め取った時も援軍を出すことが出来なかった。それに掃部助が言うように、今の俺の評判なら、戦わずして多くの国衆・地侍、何より農民兵が降伏するだろう。だが他にも確認しておかなければならないことがある。
「掃部助! 島津3家がそれぞれ坊津に運上金を要求しているのであろう!」
「!」
掃部助が絶句しているが、種子島忍軍をなめてもらっては困る。玄米が喰えると分かった自作農・小作農が九州全土から種子島領に逃げて来ているのだ。各地の情報などいくらでも手に入るから、坊津が俺に聞かせたくない不利な情報だってすでに聞いていたのだ。
「自分たちに不利な事でも今後は正直に話せ、種子島家を騙そうとしたら死罪だ! 2度目はないぞ!」
「はっはぁ~、申し訳ございません、今後は決して嘘偽りを申すことも、秘密にする事もございませんので、どうか坊津をお救いください!」
まあ助けてやるしかないな、少なくともここにいる3人の海賊商人なら、自分たちだけ種子島領に移り商売を続けることは簡単だったのだ。それを坊津を守ろうと、種子島家に乗り込んで交渉するくらいの気概と坊津愛があるのだ。このような男たちは結構好きだから、ついつい肩入れしてしまう。
「それでは具体的に種子島家に降伏臣従するだろう国衆・地侍の名を挙げてもらおう。それと直接ここに出向いて臣従を誓える者の名を挙げてもらおう」
この後も結構生々しい交渉を繰り返すことになった。これは仕方のない事なのだが、直接この城に来たことが主君である島津に知られたら、即座に討伐の軍勢が攻め込んで来るかもしれないのだ。それを理解した上で、やすやすと種子島家に降伏臣従する者の名を明かすようなら坊津商人は信用できない。
だから今回は、坊津商人も信義を守り名を明かすような事はしなかった。もし明かすようなら処罰しなければならなかったから正直有り難い、出来れば人を傷つけるような事はしたくない。
それと坊津が種子島領となる場合の条件を話し合ったが、運上金や入湊税は島津家と同じにした。この時代の農民への税率は6公4民なのだが、俺は4公6民にしてるし。関所も廃止して通行税を取らないようにして、座も廃止して自由に商売できるようにもした。だが塩・煙草・酒・鯨製品などは専売制として種子島家からしか買えないようにした。これで毎日使う塩などと種子島家の特産品は独占販売だから、安定した収入が確保出来るようになり、種子島家の財政が安定するのだ。
確かに今の島津家は、島津勝久・島津忠良・島津実久が内紛を起こして血で血を洗う状態だ。だからこそ、俺が大隅国を攻め取った時も援軍を出すことが出来なかった。それに掃部助が言うように、今の俺の評判なら、戦わずして多くの国衆・地侍、何より農民兵が降伏するだろう。だが他にも確認しておかなければならないことがある。
「掃部助! 島津3家がそれぞれ坊津に運上金を要求しているのであろう!」
「!」
掃部助が絶句しているが、種子島忍軍をなめてもらっては困る。玄米が喰えると分かった自作農・小作農が九州全土から種子島領に逃げて来ているのだ。各地の情報などいくらでも手に入るから、坊津が俺に聞かせたくない不利な情報だってすでに聞いていたのだ。
「自分たちに不利な事でも今後は正直に話せ、種子島家を騙そうとしたら死罪だ! 2度目はないぞ!」
「はっはぁ~、申し訳ございません、今後は決して嘘偽りを申すことも、秘密にする事もございませんので、どうか坊津をお救いください!」
まあ助けてやるしかないな、少なくともここにいる3人の海賊商人なら、自分たちだけ種子島領に移り商売を続けることは簡単だったのだ。それを坊津を守ろうと、種子島家に乗り込んで交渉するくらいの気概と坊津愛があるのだ。このような男たちは結構好きだから、ついつい肩入れしてしまう。
「それでは具体的に種子島家に降伏臣従するだろう国衆・地侍の名を挙げてもらおう。それと直接ここに出向いて臣従を誓える者の名を挙げてもらおう」
この後も結構生々しい交渉を繰り返すことになった。これは仕方のない事なのだが、直接この城に来たことが主君である島津に知られたら、即座に討伐の軍勢が攻め込んで来るかもしれないのだ。それを理解した上で、やすやすと種子島家に降伏臣従する者の名を明かすようなら坊津商人は信用できない。
だから今回は、坊津商人も信義を守り名を明かすような事はしなかった。もし明かすようなら処罰しなければならなかったから正直有り難い、出来れば人を傷つけるような事はしたくない。
それと坊津が種子島領となる場合の条件を話し合ったが、運上金や入湊税は島津家と同じにした。この時代の農民への税率は6公4民なのだが、俺は4公6民にしてるし。関所も廃止して通行税を取らないようにして、座も廃止して自由に商売できるようにもした。だが塩・煙草・酒・鯨製品などは専売制として種子島家からしか買えないようにした。これで毎日使う塩などと種子島家の特産品は独占販売だから、安定した収入が確保出来るようになり、種子島家の財政が安定するのだ。
1
あなたにおすすめの小説
転生後はゆっくりと
衣更月
ファンタジー
貧しい集落で生まれたリリは、生まれた瞬間から前世の記憶があった。
日本人特有の”配慮”に徹した赤ん坊を演じていたことで、両親から距離を置かれた挙句、村人からも「不気味な子」として敬遠されることに…。
そして、5才の誕生日に遠くの町に捨てられた。
でも、リリは悲観しない。
前世の知識チートは出来ないけど、大人メンタルで堅実に。
目指すは憧れのスローライフが出来るほど、ほどほどの守銭奴としてリリは異世界人として順応していく。
全25話(予定)
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
ナイスミドルな国王に生まれ変わったことを利用してヒロインを成敗する
ぴぴみ
恋愛
少し前まで普通のアラサーOLだった莉乃。ある時目を覚ますとなんだか身体が重いことに気がついて…。声は低いバリトン。鏡に写るはナイスミドルなおじ様。
皆畏れるような眼差しで私を陛下と呼ぶ。
ヒロインが悪役令嬢からの被害を訴える。元女として前世の記憶持ちとしてこの状況違和感しかないのですが…。
なんとか成敗してみたい。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる