魔法武士・種子島時堯

克全

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本編

丹波攻略開始

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1544年9月25日『京・種子島屋敷』種子島権大納言時堯・16歳 

 九条禅定太閤殿下たちの依頼を引き受けたが、実際に動くことが出来たのは4か月後だった。いくら九条禅定太閤殿下たちの依頼が公家衆の総意だったとしても、そのために将兵を無駄死にさせるわけにはいかない。

 4カ月の間に朝廷にも動いてもらい、丹波だけでなく丹後・播磨の大名・国衆にも御領所・荘園の返還使者を送ってもらった。使者が来たにもかかわらず、返還に応じなかった大名・国衆の城や館には、翌日俺が何時もの攻撃を仕掛けた。そう、何時も通り城門と土塁・城壁を破壊して、城砦としての防御力を著しく低下させたのだ。

 その上で、どうしても返還も降伏もしない大名・国衆と直談判することにした。まあ俺なら、鉄砲で撃たれようと刀で斬りつけられようと、かすり傷1つ負う心配がないのだから。

 最初に直談判に行ったのは、氷上郡赤井城主の赤井越前守時家だった。理由は歴史上有名な人物を味方にしたかったからで、時家の次男・直正は「丹波の赤鬼」と恐れられた人物だ。

赤井時家ー赤井家清ー赤井忠家
    -赤井直正ー赤井直義
    -赤井幸家

「越前守殿、どうであろうか」

「まことにもって有り難きお言葉でございますが、急なことに戸惑い直ぐに返事が思い浮かびません」

「まあ武士としての名誉を思えば、朝廷の使者に返事をしなかった翌日に城門や土塁・城壁を破壊され、次の日に破壊した本人である私を迎えたのだ、直ぐに返事ができないのは理解している」

「そう言って頂けるとありがたいです、決して帝や朝廷を蔑ろにしている訳ではありません。ただ荘園を全て御返しするとなれば、家中の者を養う事が出来ず、召し放ちしなければならなくなります。そうなると戦力が低下し、近隣の国衆に攻め込まれてしまいます」

「確かに普通ならそうなるだろうが、子弟を私に仕えさせれば、そうそう近隣の国衆も攻められないであろう」

「人質を出せと言う事でしょうか?」

「普通ならそう考えるところであろうが、今回は違う、私は越前守殿の次男が見所があるとおもっているのだ」

「嫡男の家清ではなく、次男の直正でございますか?」

「そうだ、我が種子島家の軍学校の事は聞いているか?」

「百姓を一廉の武士に鍛え上げると評判でございます」

「家清殿は越前守殿の判断に任せるが、子供たちを軍学校に迎えたい。これも聞いているかもしれないが、優秀な者は名門国衆の家に養嗣子に迎えられる可能性もあるぞ」

「直正たちが一家を構えることができるのなら、武家としてこれほどの喜びはありませんが・・・・・」

「脅すようで悪いが、今返事を貰えねば、明日にはこの城を完全に破壊することになる。そうなると逸早く種子島家に降伏臣従した近隣国衆が、大手を振って攻め込んで来るぞ」

 赤池が最初の交渉先だから、真っ赤な嘘だけどね。

「権大納言様の条件は、御領所と荘園は返納し、残った領地も半分は種子島家に割譲する。その代わり、割譲地と同じだけの扶持を銭か玄米で頂けるものでしたな?」

「そうだ、軍学校に入ると同時に京や大宰府に出仕する、赤井家の子弟や一族郎党の扶持になる」

「嫡男を含めて全ての子供を出仕させます、何卒よしなにお願い申し上げます」
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