魔法武士・種子島時堯

克全

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本編

牽制戦

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 3年遅れで月山富田城の戦いが起こったのだが、1月11日に大内義隆自身が総大将となり、大内晴持には経験と実績を積ませるために副将として参陣させる事になった。もちろん俺や急遽集めた将兵が親衛隊として護衛することになるのだが、俺は親戚衆として助言すると言うオブザーバー的な参加だった。これは陶隆房、杉重矩・内藤興盛・冷泉隆豊・弘中隆包らも兵を率いて参陣するのだが、俺に手柄を横取りさせない為に、直接戦闘に参加させないように画策した結果なのだ。

 もちろん俺も大内家と尼子家の戦いに参加したい訳ではないのだが、これで俺の圧倒的な戦闘力で合戦を終わらせると言う方法がとれなくなった。この結果を毛利元就が描いていたのでは無ければいいのだが、どうにも嫌な予感がして仕方がない。

 大内軍は1月19日に厳島神社で戦勝祈願をしたのち、国衆ごとに順次出雲に向かうが、毛利軍も毛利元就・小早川正平・益田藤兼ら安芸・周防・石見の国人衆を集めて大内軍に合流して来た。士気の高い毛利本軍の様子と、どうにも油断ならない毛利元就の様子に益々嫌な予感が高まった。

 俺は親衛隊に大内晴持を護らせ、絶対に暗殺される事のないようにした上で、毎日京と大宰府を行き来しながら行軍にも顔を出すと言う状況が続いた。

 遅々として進軍は進まず、ようやく4月になって出雲に侵入したものの、なかなか出雲国内の城を落とすことができないでいた。

 別に戦争がしたい訳ではなのだが、俺が大内軍に加担しており、毎日京・出雲・大宰府と行き来しなければならない事で、阿波の三好家に京に攻め上ると言う野心を育ててしまうと言う弊害を産んでしまったようだ。

 だが三好長慶は強かであり、直接直ぐに単独で摂津野田に上陸するような無謀はせず、播磨の大名・国衆を抱き込んで攻め込む作戦を立てているようだ。

 土佐の手に入れた化粧領を拠点として、四国全土に優秀な忍者を送り込んでいたから、逸早く三好家の動きを探り出す事ができた。もちろん次に侵攻する予定だった播磨にも多くの忍者を送り込んでいたから、三好家が播磨の大名・国衆と接触している事に気が付く事ができたのだ。

 俺は大宰府・出雲・京と移動する毎日の航路を山陰側から山陽側に替え、往復の途中で三好家が接触した大名・国衆の城を攻撃する事にした。もちろん家臣や領民を傷つける訳では無く、いつもの様に城門と土塁を徹底的に破壊すると言うものだった。

 もちろん今回の件は一条摂関家・土佐一条家に貸がある事だから、土佐一条家は土佐の国衆・地侍を最大動員して阿波の三好家に圧力をかけ、三好家が阿波から一歩も出れないように牽制してくれることになった。
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