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第一章
第2話:プロローグ2・追放
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王歴327年2月1日:大公居城大公私室・クリスティアン視点
「クリスティアン、お前を追放刑に処す」
おい、おい、おい、1カ月も交渉してこの結果はないだろう、父上。
「なにを申されているのですか、父上。
これほど足蹴にされて、まだ王家に忠誠を尽くそうというのですか?
私が王配になる事は、マクリントック大公家がラスドネル王家に味方する最低限の条件だったではありませんか」
「そうだ、最低限の条件であった。
バーバラ王女の配偶者をマクリントック大公家からだす事がな」
「それは、私でなくてもいいという事ですか」
「神与スキル以外はとても優秀なだけあって、直ぐに理解したようだな。
そうだ、お前ではなくディーターがバーバラ王女の配偶者になるのだ。
だからお前はもう用なしなのだよ、クリスティアン」
「父上はディーターに王配の役目が務まると本気で思っているのですか」
父上と母上の悪い所だけを受け継いだのがディーターだぞ。
文武の両方に才能がないだけでなく、努力すらしないクズだぞ。
まだ14歳だというのに、俺が目を離したらすぐに侍女を襲う色情狂だぞ。
「よく言ってくれるな、『悪食』の兄貴、いや、クリスティアン」
父上と俺の話し合いの場にディーターが呼ばれていたのか……
「身の程を知れ、ディーター。
これは大公家が王家に成り代わる好機なのだぞ。
王家の方が先に約定を破ったのだ。
大公家が王家を滅ぼしてこの国を手に入れても誰も非難しない好機のだ」
「くっくっくつくっくっ、あいかわらずだな、クリスティアン。
だれもかれもが大公家の事を1番に考えているとでも思っているのか。
ほとんどの連中は、自分さえ利益が得られればいいのだよ。
それも、安全に楽して手に入れたいのだ」
バカを担いで傀儡にして、実権を手に入れようとする策士がいると言う事だな。
「……命がけの戦いなど誰も望んでいないと言いたいのか、ディーター」
「そうだよ、やっと自分の立場が分かったか、クリスティアン。
家臣も領民もお前のやり方にはウンザリしていたのだ。
大公家の陪臣騎士は、命をかける事なく王家の直臣騎士になれるのなら、クリスティアンを見捨てることによろこんで同意したぞ。
クリスティアンが目をかけていた領民の多くも、俺が王配になったら土地と奴隷を分けてやると言ったら、よろこんでクリスティアンを見捨てたぞ」
情けない、あまりにも情けなさ過ぎる。
「父上!
ほんとうに、本当にこれでいいのですか?!
由緒あるマクリントック大公家の誇りはどこに行ったのですか?!
父上が王に戴冠できる最大のチャンスなのですぞ!」
「わたしは最初から王位など望んでいなかった。
謀叛人と歴史に悪名を残さなくても、ディーターの子供が王位を継いでくれる。
私の血を受け継ぐ者が王位を継いでいく、それで十分だ」
「バーバラのようなハレンチな女が、約束通り本当にディーターの子供を産むと思っているのですか?!」
「ふん、その辺はディーターと身届け役の侍女が確認する。
後継者さえ産めば、後は誰をベッドに引きずり込もうと関係ない。
そもそも王侯貴族の結婚とはそういうモノだ。
クリスティアン、お前は負けたのだ、諦めて大公家から出て行け」
この1カ月のあいだ、あれほど言葉を尽くしてきたのに、父の偏った忠誠心を変えさせることはできなかったか。
まあ、いい、母の実家は今回の件を好機と考えている。
密書のやり取りで話し合いは終わっている。
父を殺す事になってでも、傀儡になってでも、俺はこの国の王になる。
「クリスティアン、お前を追放刑に処す」
おい、おい、おい、1カ月も交渉してこの結果はないだろう、父上。
「なにを申されているのですか、父上。
これほど足蹴にされて、まだ王家に忠誠を尽くそうというのですか?
私が王配になる事は、マクリントック大公家がラスドネル王家に味方する最低限の条件だったではありませんか」
「そうだ、最低限の条件であった。
バーバラ王女の配偶者をマクリントック大公家からだす事がな」
「それは、私でなくてもいいという事ですか」
「神与スキル以外はとても優秀なだけあって、直ぐに理解したようだな。
そうだ、お前ではなくディーターがバーバラ王女の配偶者になるのだ。
だからお前はもう用なしなのだよ、クリスティアン」
「父上はディーターに王配の役目が務まると本気で思っているのですか」
父上と母上の悪い所だけを受け継いだのがディーターだぞ。
文武の両方に才能がないだけでなく、努力すらしないクズだぞ。
まだ14歳だというのに、俺が目を離したらすぐに侍女を襲う色情狂だぞ。
「よく言ってくれるな、『悪食』の兄貴、いや、クリスティアン」
父上と俺の話し合いの場にディーターが呼ばれていたのか……
「身の程を知れ、ディーター。
これは大公家が王家に成り代わる好機なのだぞ。
王家の方が先に約定を破ったのだ。
大公家が王家を滅ぼしてこの国を手に入れても誰も非難しない好機のだ」
「くっくっくつくっくっ、あいかわらずだな、クリスティアン。
だれもかれもが大公家の事を1番に考えているとでも思っているのか。
ほとんどの連中は、自分さえ利益が得られればいいのだよ。
それも、安全に楽して手に入れたいのだ」
バカを担いで傀儡にして、実権を手に入れようとする策士がいると言う事だな。
「……命がけの戦いなど誰も望んでいないと言いたいのか、ディーター」
「そうだよ、やっと自分の立場が分かったか、クリスティアン。
家臣も領民もお前のやり方にはウンザリしていたのだ。
大公家の陪臣騎士は、命をかける事なく王家の直臣騎士になれるのなら、クリスティアンを見捨てることによろこんで同意したぞ。
クリスティアンが目をかけていた領民の多くも、俺が王配になったら土地と奴隷を分けてやると言ったら、よろこんでクリスティアンを見捨てたぞ」
情けない、あまりにも情けなさ過ぎる。
「父上!
ほんとうに、本当にこれでいいのですか?!
由緒あるマクリントック大公家の誇りはどこに行ったのですか?!
父上が王に戴冠できる最大のチャンスなのですぞ!」
「わたしは最初から王位など望んでいなかった。
謀叛人と歴史に悪名を残さなくても、ディーターの子供が王位を継いでくれる。
私の血を受け継ぐ者が王位を継いでいく、それで十分だ」
「バーバラのようなハレンチな女が、約束通り本当にディーターの子供を産むと思っているのですか?!」
「ふん、その辺はディーターと身届け役の侍女が確認する。
後継者さえ産めば、後は誰をベッドに引きずり込もうと関係ない。
そもそも王侯貴族の結婚とはそういうモノだ。
クリスティアン、お前は負けたのだ、諦めて大公家から出て行け」
この1カ月のあいだ、あれほど言葉を尽くしてきたのに、父の偏った忠誠心を変えさせることはできなかったか。
まあ、いい、母の実家は今回の件を好機と考えている。
密書のやり取りで話し合いは終わっている。
父を殺す事になってでも、傀儡になってでも、俺はこの国の王になる。
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