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第一章
第31話:ゴブリン族
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王歴327年3月10日:南大魔境のキャット族村診療所・クリスティアン視点
「ケルスティンはここにいなさい。
診療と治療を求める者が来たら、体力回復薬を渡してあげなさい」
「はい、わかりました」
俺は治療所をケルスティンに任せてゴブリン族の声のする方には行かなかった。
声のする方がおとりで、別の場所から攻めてくる事を考えたのだ。
だが俺のような実戦経験の少ないモノが考える事など、百戦錬磨のキャット族なら直ぐに理解できる事だ。
「村長、俺はどこに行けばいい」
だから俺は治療所の隣にある村長の家に行ったのだ。
「大切な先生を危険にさらしたくはない。
だが、1番戦闘力があるのはクリスティアン先生だ。
まずはゴブリン族が襲いかかっている城門を護ってくれ。
他の場所は各部族が護ってくれている」
「分かった、では食糧確保に行ってくるよ」
「ゴブリン族の肉はオーク族やホモサピエンスに比べてとても不味いのだが、ついこの前まで飢えていた私たちが、好き嫌いを言うのはぜいたくだな」
「ふっ、不味いのなら無理に食べなくてもいいだろう。
河を確保した時に釣りの餌にしてもいいし、鳥や蟲を狩る時の餌にしてもいい。
なんならオーク族やドッグ族との和平交渉のために使ってもいい」
「そうだね、オーク族とドック族だけでなく、ゴブリン族とも全面対決になれば、いくらクリスティアン先生がいてくれるとはいっても大変だ。
オーク族とドック族の両方、最低でもどちらかとは休戦したいな」
「ああ、そのための贈り物にゴブリン族を使えばいいさ」
「分かった、私はここで全体の戦況を見て指揮をする。
クリスティアン先生は城門の方を頼む」
「任せてくれ」
1万人規模の大都市に匹敵するキャット族の村だ。
東西南北の4つの城門の場所だけでなく、多くの場所の高い見張り台がある。
村長の家にも他の見張り台に負けない高い木造の監視塔がある。
そこから猫族の目で全体の戦況を見て指揮を執るのだろう。
「なんだ、わざわざ来てくれたのか、クリスティアン」
「ごあいさつだな、グレタ。
この村で最大の戦力は俺だと思っていたのだがな」
「確かにクリスティアンは最大の戦力だ。
だからこそ、ゴブリンの主力がどこから攻めてくるか分からない間は使えない。
ゴブリンの狙いが分かるまではじっくりと構えていてくれ」
「グレタはそう言ってくれるが、じっと待っている度胸はないんだ。
背後をキッチリと護ってもらえる状態で戦いたい。
今なら確実に背中を護ってもらえるだろう。
それに、外なら大暴れしても味方を巻き込む心配がない。
更に言えば、糞不味いとは聞くがゴブリンも大切な食糧なのだろ。
追い込まれてスライムに変化しなくてもいいうちに狩っておきたい」
「……分かった、門番、クリスティアンがレッドボアの姿で外に出る。
変化のタイミングを見て城門を開けてくれ。
タイミングを間違えるとクリスティアンに城門を破壊されるぞ」
「うっへぇえ、難しい事を言わないでくれよ」
「グズグズ泣き言を口にする前にやるべき事をやれ。
外のゴブリンどもをどうにかしないと、ホモカウ族が来てくれなくなるぞ!」
「分かった、そろそろ塩もなくなるし、武器も新調したい。
鉄がなくなったら石のヤジリを使って狩りをしなければいけなくなるからな」
「バカヤロウ、それどころか石槍でオークと戦う事になるぞ。
余計な事を言っていないでさっさと城門に集中しろ!」
そろそろ大丈夫そうだな。
「ファングラッシュ」
「ケルスティンはここにいなさい。
診療と治療を求める者が来たら、体力回復薬を渡してあげなさい」
「はい、わかりました」
俺は治療所をケルスティンに任せてゴブリン族の声のする方には行かなかった。
声のする方がおとりで、別の場所から攻めてくる事を考えたのだ。
だが俺のような実戦経験の少ないモノが考える事など、百戦錬磨のキャット族なら直ぐに理解できる事だ。
「村長、俺はどこに行けばいい」
だから俺は治療所の隣にある村長の家に行ったのだ。
「大切な先生を危険にさらしたくはない。
だが、1番戦闘力があるのはクリスティアン先生だ。
まずはゴブリン族が襲いかかっている城門を護ってくれ。
他の場所は各部族が護ってくれている」
「分かった、では食糧確保に行ってくるよ」
「ゴブリン族の肉はオーク族やホモサピエンスに比べてとても不味いのだが、ついこの前まで飢えていた私たちが、好き嫌いを言うのはぜいたくだな」
「ふっ、不味いのなら無理に食べなくてもいいだろう。
河を確保した時に釣りの餌にしてもいいし、鳥や蟲を狩る時の餌にしてもいい。
なんならオーク族やドッグ族との和平交渉のために使ってもいい」
「そうだね、オーク族とドック族だけでなく、ゴブリン族とも全面対決になれば、いくらクリスティアン先生がいてくれるとはいっても大変だ。
オーク族とドック族の両方、最低でもどちらかとは休戦したいな」
「ああ、そのための贈り物にゴブリン族を使えばいいさ」
「分かった、私はここで全体の戦況を見て指揮をする。
クリスティアン先生は城門の方を頼む」
「任せてくれ」
1万人規模の大都市に匹敵するキャット族の村だ。
東西南北の4つの城門の場所だけでなく、多くの場所の高い見張り台がある。
村長の家にも他の見張り台に負けない高い木造の監視塔がある。
そこから猫族の目で全体の戦況を見て指揮を執るのだろう。
「なんだ、わざわざ来てくれたのか、クリスティアン」
「ごあいさつだな、グレタ。
この村で最大の戦力は俺だと思っていたのだがな」
「確かにクリスティアンは最大の戦力だ。
だからこそ、ゴブリンの主力がどこから攻めてくるか分からない間は使えない。
ゴブリンの狙いが分かるまではじっくりと構えていてくれ」
「グレタはそう言ってくれるが、じっと待っている度胸はないんだ。
背後をキッチリと護ってもらえる状態で戦いたい。
今なら確実に背中を護ってもらえるだろう。
それに、外なら大暴れしても味方を巻き込む心配がない。
更に言えば、糞不味いとは聞くがゴブリンも大切な食糧なのだろ。
追い込まれてスライムに変化しなくてもいいうちに狩っておきたい」
「……分かった、門番、クリスティアンがレッドボアの姿で外に出る。
変化のタイミングを見て城門を開けてくれ。
タイミングを間違えるとクリスティアンに城門を破壊されるぞ」
「うっへぇえ、難しい事を言わないでくれよ」
「グズグズ泣き言を口にする前にやるべき事をやれ。
外のゴブリンどもをどうにかしないと、ホモカウ族が来てくれなくなるぞ!」
「分かった、そろそろ塩もなくなるし、武器も新調したい。
鉄がなくなったら石のヤジリを使って狩りをしなければいけなくなるからな」
「バカヤロウ、それどころか石槍でオークと戦う事になるぞ。
余計な事を言っていないでさっさと城門に集中しろ!」
そろそろ大丈夫そうだな。
「ファングラッシュ」
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