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第一章
第57話:伏兵
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王歴327年6月19日:南大魔境・オーク族大集落の周辺・クリスティアン視点
俺はグレタの提案を半分だけ受け入れた。
時間をかけて護衛を選んでいる時間などない。
オーク族が、特にヒュージ級がゴブリンに喰われる前に大集落に行きたい。
ヒュージオークを食べられたら俺が使える変化種が増えるのだ。
「はあああああ、そう言う事ならしかたがないな。
それで、鳥になってオーク族に大集落に行くのだな?」
「ああ、俺の護衛は今遠巻きに大集落を見張っている奴にやらせてくれ。
ダメ男は今から選んで送ってくれればいい。
勝つためには、いや、そもそも大集落で戦うかこの村で迎え討つかを決める為にも、1度は俺の目で確認しておきたい」
「ゴブリンがオーク族の大集落を襲っているのは、クリスティアンをおびき寄せるための罠だと考えているのか?」
「いや、オーク族を襲うのは戦略的にも手順通りだと思う。
だが、その手順に罠を含めている場合がある」
「しかし、鳥に変化している間の記憶はないのだろう?
だったら空から偵察しても意味がないだろう」
「記憶がないのはこの姿に戻った時だ。
スライムや鳥に変化した時には覚えている可能性がある。
覚えていれば、伏兵が危険だと判断したらここに戻ってくる」
「だがそれはあくまでもクリスティアン村長の推測だろう?
鳥の時は鳥の時にだけ記憶が残されていて、スライムに変化した時には覚えていない可能性の方が高いだろう」
「確かに偵察をすると言う意味では、鳥に変化しても役にたたないかもしれない。
だがヒュージオークを喰らって変化の力を増やすためには急がないといけない。
それに、偵察はこの姿のままでも行う。
大集落を見張っているキャット族を使って、キングが隠れていないか確認する」
「まあ、そう言う事なら鳥に変化して行くのも悪くはないな」
「あ、今いい考えが浮かんだ。
鳥に変化して偵察した場合に、危険な伏兵がいない場合はドッグ族に変化してからホモサピエンスに戻り、ロードゴブリンが伏兵にいる場合はレッドボアに変化する。
ロードゴブリンが複数いる場合はオーク族に変化して、キングゴブリンがいる場合はスライムに変化するようにしたら、どのような敵が潜んでいるか分かるぞ」
「クリスティアン村長がホモサピエンスの時に考えていた通りに変化する事は、何度も確認しているから可能だろう。
何に変化したのか偵察しているキャット族に確認するのだな」
「ああ、そうだ、ちゃんとキャット族に偵察員の前で変化するように、何度も自分に言い聞かせておこう」
「くっくっくっくっ、偵察要員が小便をちびるほど驚くだろうな」
「偵察要員には申し訳ないが、諦めてもらうしかないな」
などとグレタ副村長と相談してから、ここ、オーク族大集落近くに来た。
今直ぐ陥落するほど追い込まれてはいないが、かなり不利な状況なのは確かだ。
討って出ても勝ち目がないと判断したオーク族は籠城作戦をしている。
だが、食糧不足のオーク族が籠城を続けられる期間は短いはずだ。
「それで、俺はビッグオークに変化してからこの姿の戻ったのだな?」
「ハッイイイイイ!」
偵察役のキャット族が裏返った声で返事をしてくれる。
粗相をして服を濡らせている事も臭いが立ち込めている事も気がつかない振りだ。
全ての元凶が俺なので、当然の配慮だ。
「では、俺がどのような戦いをするのか、遠くから見張っておいてくれ。
絶対にアッシドバレットやポイズンバレットが飛んでくる距離までは近寄るな。
わかったな?!」
グレタとの約束を破る事になるが、よけいな事は考えない。
余計な事を考えたり言ったりして、そちらに振れたら最悪だ。
俺が思うのは、スライムに変化して複数のロードゴブリン伏兵と、大集落を攻撃しているロードゴブリンを皆殺しにする事だ。
「ハイ、ハイ、はい、絶対に近寄りません!」
いい返事だ、これでキャット族を巻き込むことなく全力で戦える。
ロードゴブリンに変化しての経験値稼ぎなどしない。
今までの経験から『悪食』スキルで喰ったモノは全て経験値になる。
普通種のゴブリンからロードゴブリンまで喰らえばかなりの経験値になる。
「アッシドバレット、ポイズンバレット」
俺はグレタの提案を半分だけ受け入れた。
時間をかけて護衛を選んでいる時間などない。
オーク族が、特にヒュージ級がゴブリンに喰われる前に大集落に行きたい。
ヒュージオークを食べられたら俺が使える変化種が増えるのだ。
「はあああああ、そう言う事ならしかたがないな。
それで、鳥になってオーク族に大集落に行くのだな?」
「ああ、俺の護衛は今遠巻きに大集落を見張っている奴にやらせてくれ。
ダメ男は今から選んで送ってくれればいい。
勝つためには、いや、そもそも大集落で戦うかこの村で迎え討つかを決める為にも、1度は俺の目で確認しておきたい」
「ゴブリンがオーク族の大集落を襲っているのは、クリスティアンをおびき寄せるための罠だと考えているのか?」
「いや、オーク族を襲うのは戦略的にも手順通りだと思う。
だが、その手順に罠を含めている場合がある」
「しかし、鳥に変化している間の記憶はないのだろう?
だったら空から偵察しても意味がないだろう」
「記憶がないのはこの姿に戻った時だ。
スライムや鳥に変化した時には覚えている可能性がある。
覚えていれば、伏兵が危険だと判断したらここに戻ってくる」
「だがそれはあくまでもクリスティアン村長の推測だろう?
鳥の時は鳥の時にだけ記憶が残されていて、スライムに変化した時には覚えていない可能性の方が高いだろう」
「確かに偵察をすると言う意味では、鳥に変化しても役にたたないかもしれない。
だがヒュージオークを喰らって変化の力を増やすためには急がないといけない。
それに、偵察はこの姿のままでも行う。
大集落を見張っているキャット族を使って、キングが隠れていないか確認する」
「まあ、そう言う事なら鳥に変化して行くのも悪くはないな」
「あ、今いい考えが浮かんだ。
鳥に変化して偵察した場合に、危険な伏兵がいない場合はドッグ族に変化してからホモサピエンスに戻り、ロードゴブリンが伏兵にいる場合はレッドボアに変化する。
ロードゴブリンが複数いる場合はオーク族に変化して、キングゴブリンがいる場合はスライムに変化するようにしたら、どのような敵が潜んでいるか分かるぞ」
「クリスティアン村長がホモサピエンスの時に考えていた通りに変化する事は、何度も確認しているから可能だろう。
何に変化したのか偵察しているキャット族に確認するのだな」
「ああ、そうだ、ちゃんとキャット族に偵察員の前で変化するように、何度も自分に言い聞かせておこう」
「くっくっくっくっ、偵察要員が小便をちびるほど驚くだろうな」
「偵察要員には申し訳ないが、諦めてもらうしかないな」
などとグレタ副村長と相談してから、ここ、オーク族大集落近くに来た。
今直ぐ陥落するほど追い込まれてはいないが、かなり不利な状況なのは確かだ。
討って出ても勝ち目がないと判断したオーク族は籠城作戦をしている。
だが、食糧不足のオーク族が籠城を続けられる期間は短いはずだ。
「それで、俺はビッグオークに変化してからこの姿の戻ったのだな?」
「ハッイイイイイ!」
偵察役のキャット族が裏返った声で返事をしてくれる。
粗相をして服を濡らせている事も臭いが立ち込めている事も気がつかない振りだ。
全ての元凶が俺なので、当然の配慮だ。
「では、俺がどのような戦いをするのか、遠くから見張っておいてくれ。
絶対にアッシドバレットやポイズンバレットが飛んでくる距離までは近寄るな。
わかったな?!」
グレタとの約束を破る事になるが、よけいな事は考えない。
余計な事を考えたり言ったりして、そちらに振れたら最悪だ。
俺が思うのは、スライムに変化して複数のロードゴブリン伏兵と、大集落を攻撃しているロードゴブリンを皆殺しにする事だ。
「ハイ、ハイ、はい、絶対に近寄りません!」
いい返事だ、これでキャット族を巻き込むことなく全力で戦える。
ロードゴブリンに変化しての経験値稼ぎなどしない。
今までの経験から『悪食』スキルで喰ったモノは全て経験値になる。
普通種のゴブリンからロードゴブリンまで喰らえばかなりの経験値になる。
「アッシドバレット、ポイズンバレット」
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