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ワーム
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「無理せず足場を確保して戦いなさい」
「はい」
ルイが連れてきたのは、ワームと言われる金剛級ドラゴン種だった。
古竜や古代竜を連れてこなかったことをよいと考えていいのか、百人以上の英雄的な冒険者が総掛かりで、三十年に一度狩れる狩れない存在のワームを、試験相手に連れてきたのを非常識と考えるのか、なんとも言えない状態だった。
一般的にワームと言う存在は、竜の頭に蛇の身体を持つと言われており、比較的狭い魔境でボスに君臨していることが多い。
一応竜種に分類されているワームだが、翼がないうえに手も脚もないので、一般的には竜種の中では低く見られている。
ワームの特徴としては、ドラゴンの頭に全長の六割を超える長大な牙を持つため、その牙を使った攻撃で大型の魔物を容易く殺せるというものがある。
だが今回連れてこられたドラゴンはワームなのだろうが、特徴と言われるドラゴンの頭を持っていないし、牙も全長の六割もない。
むしろ巨大な蟲のような姿形をしており、オーランド王国が玉鋼級の魔物を恐れるあまり、巨大な蟲のボスをオームと見間違えたのかもしれない。
だがルイともあろう者が、ドラゴンと玉鋼級のオームを間違えるであろうか?
「ウォー!」
だが戦わされるオリビアには、相手が玉鋼級の蟲であろうと金剛石級のドラゴンであろうと関係なかった。
ただ全身全霊で戦うだけであった!
蛇のようなミミズのような身体を、変幻自在に動かして攻撃してくる敵の攻撃を、すばやい動きで避けながら的確に反撃している。
敵に隙を見せないように、大きな動きの重い攻撃は使わず、小さく軽い攻撃ながら、鋭い攻撃で確実に敵の体力を削いでいた。
今までオリビアが使っていたハルバードだったら、敵の皮を突き破る事などできなかっただろうが、ルイが与えた魔斧槍だと、確実に敵の皮を裂き大きなダメージを与えることができていた。
「今までと同じように、確実に脳か脊髄を潰しなさい。それが難しいのなら、皮が薄い部分を見極めて、縦に断ち切るように攻撃しなさい」
「はい!」
ルイの助言は的確で、敵の皮には厚い所と薄い所が有るようで、自由自在に動けるのはその薄い所が伸び縮するからのようだ。
竜種なら恐ろしく強固な鱗が全身を護っているはずだから、やはり今オリビアが戦っているのは、竜ではないのかもしれない。
著しく成長したオリビアが、ルイの創り出した魔斧槍を持つことで、その戦闘力は金剛石級の中でも上位の存在になったのか、それとも緋緋色金級と呼んでいい強さなのかはまだ判断できないが、魔斧槍の攻撃は徐々に敵の身体を断ち切っていった!
そしてついに、オリビアの攻撃が敵の命を絶つ時がやってきた!
ワーム?
「はい」
ルイが連れてきたのは、ワームと言われる金剛級ドラゴン種だった。
古竜や古代竜を連れてこなかったことをよいと考えていいのか、百人以上の英雄的な冒険者が総掛かりで、三十年に一度狩れる狩れない存在のワームを、試験相手に連れてきたのを非常識と考えるのか、なんとも言えない状態だった。
一般的にワームと言う存在は、竜の頭に蛇の身体を持つと言われており、比較的狭い魔境でボスに君臨していることが多い。
一応竜種に分類されているワームだが、翼がないうえに手も脚もないので、一般的には竜種の中では低く見られている。
ワームの特徴としては、ドラゴンの頭に全長の六割を超える長大な牙を持つため、その牙を使った攻撃で大型の魔物を容易く殺せるというものがある。
だが今回連れてこられたドラゴンはワームなのだろうが、特徴と言われるドラゴンの頭を持っていないし、牙も全長の六割もない。
むしろ巨大な蟲のような姿形をしており、オーランド王国が玉鋼級の魔物を恐れるあまり、巨大な蟲のボスをオームと見間違えたのかもしれない。
だがルイともあろう者が、ドラゴンと玉鋼級のオームを間違えるであろうか?
「ウォー!」
だが戦わされるオリビアには、相手が玉鋼級の蟲であろうと金剛石級のドラゴンであろうと関係なかった。
ただ全身全霊で戦うだけであった!
蛇のようなミミズのような身体を、変幻自在に動かして攻撃してくる敵の攻撃を、すばやい動きで避けながら的確に反撃している。
敵に隙を見せないように、大きな動きの重い攻撃は使わず、小さく軽い攻撃ながら、鋭い攻撃で確実に敵の体力を削いでいた。
今までオリビアが使っていたハルバードだったら、敵の皮を突き破る事などできなかっただろうが、ルイが与えた魔斧槍だと、確実に敵の皮を裂き大きなダメージを与えることができていた。
「今までと同じように、確実に脳か脊髄を潰しなさい。それが難しいのなら、皮が薄い部分を見極めて、縦に断ち切るように攻撃しなさい」
「はい!」
ルイの助言は的確で、敵の皮には厚い所と薄い所が有るようで、自由自在に動けるのはその薄い所が伸び縮するからのようだ。
竜種なら恐ろしく強固な鱗が全身を護っているはずだから、やはり今オリビアが戦っているのは、竜ではないのかもしれない。
著しく成長したオリビアが、ルイの創り出した魔斧槍を持つことで、その戦闘力は金剛石級の中でも上位の存在になったのか、それとも緋緋色金級と呼んでいい強さなのかはまだ判断できないが、魔斧槍の攻撃は徐々に敵の身体を断ち切っていった!
そしてついに、オリビアの攻撃が敵の命を絶つ時がやってきた!
ワーム?
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