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第一章
第17話:閑話・依存
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最側近の大岡出雲守忠光以外は、言語不明瞭な自分の言葉を分かってもらえなかった徳川家重にとって、何の苦も無く自分の言葉を理解してくれる徳川宗哀と新之丞は、一瞬でかけがえのない存在になった。
しかも、生来の障害による負い目から酒色にふけり、猿楽に逃げる自分を非難するのではなく、楽しみとして認め、一緒に舞おう誘ってくれた。
言葉だけでなく、本当に清水屋敷の能舞台で一緒に舞ってくれたのだ。
二人の優しい心遣いは、家重の障害を陰で揶揄してした連中とは桁違いだった。
尿意の近い家重の為に、西之丸から清水屋敷まで数多くの便所を新設し、能舞台と座敷の近くにも新しい便所を造ってくれていた。
「酒を飲めば厠が近くなるのは当然の事。
我慢するのは身体に悪い。
行儀が悪いのは重々承知しているが、そこは兄弟の仲。
遠慮せずに行かせてもらう」
宗哀の方が率先して便所に行き、家重が便所に行きやすい雰囲気を作ってくれる。
「父上の申される通りです、叔父上。
私も行かせていただきますが、叔父上もいかれませんか?」
宗哀と新之丞がそう言って家重を便所に誘う。
二人は家重の表情や仕草を注意深く観察し、我慢させないようにしていた。
家重が使う事を想定して新設された便所は、三人並べるくらい広く造られている。
「……」
家重が照れ臭そうにしている所を、新之丞が手を引かんばかりに誘う。
表面上は少し迷う素振りを見せながらも、家重が一緒に便所に行く。
その姿を、側近の大岡出雲守が涙をこらえながら見つめている。
「大納言殿は新之丞が度々屋敷を抜けだしている事はご存じだろう?
だが、その理由までは知らないのではないか?
実はな、新之丞は私のために屋敷を抜けだしてくれていたのだ。
三十近くまで市井で育った私は、城内のお上品な料理が合わなくてな。
脂の乗った魚や鶏を買って来てくれていたのだ」
パン、パン。
宗哀が手を叩くと、修験者から清水家の家臣になった者達が入ってきた。
膳と大皿が運ばれてきただけでなく、夏だと言うのに手炙りや七輪まである。
手炙りや七輪の上には、小さな土鍋や焙烙が乗せられている。
「城中で食べる魚は油抜きされているが、この秋刀魚は油抜きされていない。
まだ旬には少し早いのだが、初めて脂の乗った魚を食べるのなら、家光公も絶賛された秋刀魚がいいと思ったのでな。
それに、飯も蒸された物ではなく炊き上げた物だ。
まずは毒見に私と新之丞から食べよう。
出雲守も毒見してくれ」
宗哀はそう言うなり大皿に乗せられていた秋刀魚の塩焼きを取って食べ始めた。
「出雲守、私が食べる秋刀魚は貴君が選んでくれ」
新之丞が言外に、毒が仕込んでいない事を証明するために出雲守が選んだ魚を食べると言った。
大岡出雲守は一瞬迷ったが、即座に決意して秋刀魚の切り身の三つを選んだ。
最初の一つを新之丞が食べ、二つ目を出雲守が食べ、最後の一つを家重が食べる。
蒸されて脂が抜けてしまったパサパサに魚とは比べ物にならない美味しさだ。
吉宗の長男として生まれた家重と三百石の旗本に生まれた出雲守はまったく違う。
出雲守は本当に秋刀魚の塩焼きを食べた事があるが、家重は食べた事がない。
生れて初めて食べた秋刀魚の美味しさに、家重は魅了されてしまった。
「私は脂の乗った秋刀魚で飯を食べるのが大好きでね」
宗哀はそう言って、何と自分で御櫃から飯をよそって食べたのだ!
「叔父上、私もこれが食べたくて屋敷を抜けだしているのです。
普段美味しくない料理を食べさせられている父上に頼まれているのもありますが」
なんと、新之丞もそう言いながら自分で御櫃から飯をよそって食べている!
「出雲守、叔父上の分はその方がよそってくれ」
叔父上が食べたそうにしたら、毒見はお前がやってくれよ、と言う新之丞の言外の言葉と、家重の食べたそうな姿を見て、出雲守は自分の分と家重の分をよそった。
出雲守にとってはいつも通りの食事なのだが、家重にとっては信じられないくらい美味しい飯と肴の組み合わせだった。
家重は心だけでなく、胃袋まで宗哀と新之丞にがっちりと掴まれてしまった!
一度美味しい味を知ってしまったら、西之丸の不味い飯など二度と食べられない。
しかも、次期将軍として雁字搦めの作法を強要されての糞不味い飯だ。
それが、清水屋敷に来れば、無礼講で美味しい料理が食べ放題だ!
体面を気にして小便に行くのを我慢する、とても辛い思いもしなくていい。
気のおけない兄と甥が、心から歓迎して迎えてくれるのだ。
「おお、大納言殿、よく来てくれた」
毎日のように押しかけているのに、兄は心から歓迎して、優しく抱擁してくれる。
市井で生まれ育ち、まだ子供が幼い頃に妻を亡くした宗哀が、事あるごとに幼い子供達を抱きしめるのは当たり前の事だった。
心無い家臣の陰口に傷つけられ内心苦しんでいる家重を抱擁するのも当然の事だ。
だが、まだ幼い頃に乳母にしか抱きしめてもらった記憶しかない家重にとっては、兄宗哀の示してくれる情愛は、衝撃的かつ甘美な物だった。
生来の障害の所為で、徳川家という荒涼な大地で一人生きてきたような家重にとって、縋りついて依存してしまってもしかたがない、かけがえのない物だった。
★★★★★★
家重が清水屋敷に通いだして数日が過ぎた頃、清水家に新たな家臣が迎えられた。
幕府から派遣された者ではなく、修験者を武士に取立てた者だ。
その者は、生来の障害があって、言語が不明瞭だった。
初めてその者を見た時の家重の様子は……
家重も自分と同じような障害を持つ者がいる事は聞いていた。
だが次期将軍として育てられてきた事で、実際に見るのは初めてだった。
自分以外の障碍者を見た事で、家重の孤独はほんの少しだが癒された。
しかもその障碍者は、兄と同じ修験道を学ぶ者だった。
言語が不明瞭な分、身振り手振りで自分の意思を他人に伝えていた。
それができないと、他の修験者と一緒に修行もできなければ猟もできない。
身振り手振りと唇を読む力で、元修験者全員と意思の疎通ができていた。
家重は無性に身振り手振りを覚えたくなった。
何故なら、言語不明瞭な者の中には技の未熟子供もいたからだ。
家重はその子供の不明瞭な言語を分かってやりたいと心から思ったのだった。
★★★★★★
連日のように清水屋敷で猿楽の宴が開かれていると報告を受けた吉宗は、最初は兄弟肝胆相照らす仲になったと喜んでいたが、それが一月以上続くとなると、流石に喜んでいられなくなった。
「家重、宗哀、近頃のお前たちの所業は何たることじゃ!?
特に宗哀!
お前は何を考えて酒色にふけり猿楽に興じておる!?」
「恐れながら申しあげます。
我ら兄弟が遊興に耽ろうとも、上様が健在であれば何事も起こりません。
しかしながら、我らが謹厳実直に過ごし、幕臣の評価を二分してしまった状態で上様に何かあれば、天下を争う大戦になりかねません。
今は我ら兄弟が仲のよい所を示すのが一番でございます」
「……言いたくはないが、二人の評判が落ちれば、また宗武や側近が蠢動する」
「その心配は無用でございます、上様。
大納言殿が継がれるにしても私が継ぐにしても、残った者が、家光公が頼られた会津公のように振舞えば、宗武や側近に付け入る隙などありません。
なあ、大納言殿」
「……」
「家重は何と言っておるのだ?」
「……」
「出雲守、申せ!」
「大納言様は、兄上であられる民部卿様が将軍位を継がれ、自分は隠居して清水家をもらえればいいと申されておられます」
「本気か?
本気で廃嫡になってもいいと言っているのか?」
「……」
「上様、そのように急いで結論を出さない方がいいのではありませんか。
ここで大納言殿の廃嫡を決めてしまったら、私を狙う動きが熾烈になります。
私が死んだ時に大納言様の廃嫡が決まってしまっていたら、次の将軍職は宗武になってしまいます。
老中達に次期将軍を誰にするか記した書を預けておけば、宗武や側近達も迂闊には動けなくなります」
「……それはよいが、それでも連日の猿楽はやり過ぎだ。
猿楽は三日に一度、いや、四日に一度にせい」
「……」
「大納言殿が、猿楽は四日に一度にすると言っています。
ただ、私の所に毎日遊びに行くのは許して欲しいと言っています」
「……仲のよいのはいい事だが、少しは政務を学んだらどうだ?」
「では、どこか政務を学ぶための地を預けていただけませんか?
大納言殿と二人、実地で統治を学んでみたいです。
ねえ、大納言殿」
「……」
即日清水家に十万石の領地が預けられる事になった。
宗哀の願い通り、大納言と一緒に実際の統治を学ぶための領地だった。
これで清水家は二十万石の経済力を持つことになった。
しかも、生来の障害による負い目から酒色にふけり、猿楽に逃げる自分を非難するのではなく、楽しみとして認め、一緒に舞おう誘ってくれた。
言葉だけでなく、本当に清水屋敷の能舞台で一緒に舞ってくれたのだ。
二人の優しい心遣いは、家重の障害を陰で揶揄してした連中とは桁違いだった。
尿意の近い家重の為に、西之丸から清水屋敷まで数多くの便所を新設し、能舞台と座敷の近くにも新しい便所を造ってくれていた。
「酒を飲めば厠が近くなるのは当然の事。
我慢するのは身体に悪い。
行儀が悪いのは重々承知しているが、そこは兄弟の仲。
遠慮せずに行かせてもらう」
宗哀の方が率先して便所に行き、家重が便所に行きやすい雰囲気を作ってくれる。
「父上の申される通りです、叔父上。
私も行かせていただきますが、叔父上もいかれませんか?」
宗哀と新之丞がそう言って家重を便所に誘う。
二人は家重の表情や仕草を注意深く観察し、我慢させないようにしていた。
家重が使う事を想定して新設された便所は、三人並べるくらい広く造られている。
「……」
家重が照れ臭そうにしている所を、新之丞が手を引かんばかりに誘う。
表面上は少し迷う素振りを見せながらも、家重が一緒に便所に行く。
その姿を、側近の大岡出雲守が涙をこらえながら見つめている。
「大納言殿は新之丞が度々屋敷を抜けだしている事はご存じだろう?
だが、その理由までは知らないのではないか?
実はな、新之丞は私のために屋敷を抜けだしてくれていたのだ。
三十近くまで市井で育った私は、城内のお上品な料理が合わなくてな。
脂の乗った魚や鶏を買って来てくれていたのだ」
パン、パン。
宗哀が手を叩くと、修験者から清水家の家臣になった者達が入ってきた。
膳と大皿が運ばれてきただけでなく、夏だと言うのに手炙りや七輪まである。
手炙りや七輪の上には、小さな土鍋や焙烙が乗せられている。
「城中で食べる魚は油抜きされているが、この秋刀魚は油抜きされていない。
まだ旬には少し早いのだが、初めて脂の乗った魚を食べるのなら、家光公も絶賛された秋刀魚がいいと思ったのでな。
それに、飯も蒸された物ではなく炊き上げた物だ。
まずは毒見に私と新之丞から食べよう。
出雲守も毒見してくれ」
宗哀はそう言うなり大皿に乗せられていた秋刀魚の塩焼きを取って食べ始めた。
「出雲守、私が食べる秋刀魚は貴君が選んでくれ」
新之丞が言外に、毒が仕込んでいない事を証明するために出雲守が選んだ魚を食べると言った。
大岡出雲守は一瞬迷ったが、即座に決意して秋刀魚の切り身の三つを選んだ。
最初の一つを新之丞が食べ、二つ目を出雲守が食べ、最後の一つを家重が食べる。
蒸されて脂が抜けてしまったパサパサに魚とは比べ物にならない美味しさだ。
吉宗の長男として生まれた家重と三百石の旗本に生まれた出雲守はまったく違う。
出雲守は本当に秋刀魚の塩焼きを食べた事があるが、家重は食べた事がない。
生れて初めて食べた秋刀魚の美味しさに、家重は魅了されてしまった。
「私は脂の乗った秋刀魚で飯を食べるのが大好きでね」
宗哀はそう言って、何と自分で御櫃から飯をよそって食べたのだ!
「叔父上、私もこれが食べたくて屋敷を抜けだしているのです。
普段美味しくない料理を食べさせられている父上に頼まれているのもありますが」
なんと、新之丞もそう言いながら自分で御櫃から飯をよそって食べている!
「出雲守、叔父上の分はその方がよそってくれ」
叔父上が食べたそうにしたら、毒見はお前がやってくれよ、と言う新之丞の言外の言葉と、家重の食べたそうな姿を見て、出雲守は自分の分と家重の分をよそった。
出雲守にとってはいつも通りの食事なのだが、家重にとっては信じられないくらい美味しい飯と肴の組み合わせだった。
家重は心だけでなく、胃袋まで宗哀と新之丞にがっちりと掴まれてしまった!
一度美味しい味を知ってしまったら、西之丸の不味い飯など二度と食べられない。
しかも、次期将軍として雁字搦めの作法を強要されての糞不味い飯だ。
それが、清水屋敷に来れば、無礼講で美味しい料理が食べ放題だ!
体面を気にして小便に行くのを我慢する、とても辛い思いもしなくていい。
気のおけない兄と甥が、心から歓迎して迎えてくれるのだ。
「おお、大納言殿、よく来てくれた」
毎日のように押しかけているのに、兄は心から歓迎して、優しく抱擁してくれる。
市井で生まれ育ち、まだ子供が幼い頃に妻を亡くした宗哀が、事あるごとに幼い子供達を抱きしめるのは当たり前の事だった。
心無い家臣の陰口に傷つけられ内心苦しんでいる家重を抱擁するのも当然の事だ。
だが、まだ幼い頃に乳母にしか抱きしめてもらった記憶しかない家重にとっては、兄宗哀の示してくれる情愛は、衝撃的かつ甘美な物だった。
生来の障害の所為で、徳川家という荒涼な大地で一人生きてきたような家重にとって、縋りついて依存してしまってもしかたがない、かけがえのない物だった。
★★★★★★
家重が清水屋敷に通いだして数日が過ぎた頃、清水家に新たな家臣が迎えられた。
幕府から派遣された者ではなく、修験者を武士に取立てた者だ。
その者は、生来の障害があって、言語が不明瞭だった。
初めてその者を見た時の家重の様子は……
家重も自分と同じような障害を持つ者がいる事は聞いていた。
だが次期将軍として育てられてきた事で、実際に見るのは初めてだった。
自分以外の障碍者を見た事で、家重の孤独はほんの少しだが癒された。
しかもその障碍者は、兄と同じ修験道を学ぶ者だった。
言語が不明瞭な分、身振り手振りで自分の意思を他人に伝えていた。
それができないと、他の修験者と一緒に修行もできなければ猟もできない。
身振り手振りと唇を読む力で、元修験者全員と意思の疎通ができていた。
家重は無性に身振り手振りを覚えたくなった。
何故なら、言語不明瞭な者の中には技の未熟子供もいたからだ。
家重はその子供の不明瞭な言語を分かってやりたいと心から思ったのだった。
★★★★★★
連日のように清水屋敷で猿楽の宴が開かれていると報告を受けた吉宗は、最初は兄弟肝胆相照らす仲になったと喜んでいたが、それが一月以上続くとなると、流石に喜んでいられなくなった。
「家重、宗哀、近頃のお前たちの所業は何たることじゃ!?
特に宗哀!
お前は何を考えて酒色にふけり猿楽に興じておる!?」
「恐れながら申しあげます。
我ら兄弟が遊興に耽ろうとも、上様が健在であれば何事も起こりません。
しかしながら、我らが謹厳実直に過ごし、幕臣の評価を二分してしまった状態で上様に何かあれば、天下を争う大戦になりかねません。
今は我ら兄弟が仲のよい所を示すのが一番でございます」
「……言いたくはないが、二人の評判が落ちれば、また宗武や側近が蠢動する」
「その心配は無用でございます、上様。
大納言殿が継がれるにしても私が継ぐにしても、残った者が、家光公が頼られた会津公のように振舞えば、宗武や側近に付け入る隙などありません。
なあ、大納言殿」
「……」
「家重は何と言っておるのだ?」
「……」
「出雲守、申せ!」
「大納言様は、兄上であられる民部卿様が将軍位を継がれ、自分は隠居して清水家をもらえればいいと申されておられます」
「本気か?
本気で廃嫡になってもいいと言っているのか?」
「……」
「上様、そのように急いで結論を出さない方がいいのではありませんか。
ここで大納言殿の廃嫡を決めてしまったら、私を狙う動きが熾烈になります。
私が死んだ時に大納言様の廃嫡が決まってしまっていたら、次の将軍職は宗武になってしまいます。
老中達に次期将軍を誰にするか記した書を預けておけば、宗武や側近達も迂闊には動けなくなります」
「……それはよいが、それでも連日の猿楽はやり過ぎだ。
猿楽は三日に一度、いや、四日に一度にせい」
「……」
「大納言殿が、猿楽は四日に一度にすると言っています。
ただ、私の所に毎日遊びに行くのは許して欲しいと言っています」
「……仲のよいのはいい事だが、少しは政務を学んだらどうだ?」
「では、どこか政務を学ぶための地を預けていただけませんか?
大納言殿と二人、実地で統治を学んでみたいです。
ねえ、大納言殿」
「……」
即日清水家に十万石の領地が預けられる事になった。
宗哀の願い通り、大納言と一緒に実際の統治を学ぶための領地だった。
これで清水家は二十万石の経済力を持つことになった。
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