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イスパニア本格開戦
内輪揉め
1574年11月:マニラ城内:武田信春・小山田信茂・勝沼信定:第三者視点
「信春殿、勝虎殿の返事はいかがでした」
小山田信茂も、信春の表情を見て、既に事が破綻した事は理解していたが、どう言う断り方をされたかで、直ぐに逃げ出す必要があるのか、判断する必要があった。
「どうもこうもあるか。勝虎も所詮張子の虎よ。太郎怖さに震えるだけ臆病者だったわ」
「どう言う返事であったか、詳しく御聞かせ下さい」
「おおよ、勝虎の臆病ぶりを聞かせてやるよ」
会話の内容を詳しく聞き出した小山田信茂は、直ぐに逃げ出す必要がないと判断して安堵した。
「その話しぶりだと、諸王太子殿下に告げ口するようなことはないですな」
「俺も上手く話したから、本気で謀叛を起こすなどとは思っていまいよ」
「左様でしょうか、疑われたのは確実ですよ」
「だったら何なのだ、信定」
「討たれる前に、今直ぐ動くべきです」
「何を、俺が下手を売ったと申すか」
「今の御話では、確実に勝虎殿に疑われています。勝虎殿が信基様や義近達に報告すれば、確実に討ち手が派遣されます」
「そんなはずはない。勝虎叔父上は、ここだけの話と申された」
「先程までは勝虎と呼び捨てにしておいて、今更叔父上もないでしょう」
「おのれ信定、余を愚弄するか」
「御二人とも待たれよ」
「うぬぅ」
「・・・・・」
「勝虎殿の気性なら、直ぐに告げ口はされない。その事は信定殿も理解しているのだろう」
「理解しているが、信春殿が余りに気楽なことを申されるから、心配になっただけだ」
「何だと、信定」
「まぁ、まぁ、まぁ、信春殿。信春殿が迂闊だったのは確かだ」
「何だと、信茂まで余を愚弄するか」
「信春殿は慎重に話された心算でも、勝虎殿に謀叛を疑われた時点で、話し方が悪かったのは確かでしょう」
「うむぅう」
「だが、だからと言って、今直ぐ反乱を起こしたとしても、絶対に勝てないぞ、信定殿」
「勝てる可能性は限りなく少ないが、立たねば殺されるのは確実だ」
「マニラに送られた将兵は、武田家でも三流の者達だ」
「何だと、余が三流と申すか」
「三流の集まりだから、こうして謀叛の相談をする者がいるのですよ」
「余は名門の生まれじゃ」
「私達も、武田の血を引く名門ですが、今の武田家は、諸王太子殿下の血を引く武田以外は、武勇と忠誠心が最優先ですよ」
「おのれ、信茂。何度も余を愚弄しおって」
「しかしそれが真実ですよ。武田の嫡流は、樺太から沿海、西比利亜から烏拉へと攻め込んでいます。他にも海を渡って、阿拉斯加から北亜米利加に攻め込んでいますよ」
「うむぅう」
「我々だけではなく、義近殿達も、諸王太子殿下から見れば、所詮庶子なのですよ」
「信春殿、勝虎殿の返事はいかがでした」
小山田信茂も、信春の表情を見て、既に事が破綻した事は理解していたが、どう言う断り方をされたかで、直ぐに逃げ出す必要があるのか、判断する必要があった。
「どうもこうもあるか。勝虎も所詮張子の虎よ。太郎怖さに震えるだけ臆病者だったわ」
「どう言う返事であったか、詳しく御聞かせ下さい」
「おおよ、勝虎の臆病ぶりを聞かせてやるよ」
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「討たれる前に、今直ぐ動くべきです」
「何を、俺が下手を売ったと申すか」
「今の御話では、確実に勝虎殿に疑われています。勝虎殿が信基様や義近達に報告すれば、確実に討ち手が派遣されます」
「そんなはずはない。勝虎叔父上は、ここだけの話と申された」
「先程までは勝虎と呼び捨てにしておいて、今更叔父上もないでしょう」
「おのれ信定、余を愚弄するか」
「御二人とも待たれよ」
「うぬぅ」
「・・・・・」
「勝虎殿の気性なら、直ぐに告げ口はされない。その事は信定殿も理解しているのだろう」
「理解しているが、信春殿が余りに気楽なことを申されるから、心配になっただけだ」
「何だと、信定」
「まぁ、まぁ、まぁ、信春殿。信春殿が迂闊だったのは確かだ」
「何だと、信茂まで余を愚弄するか」
「信春殿は慎重に話された心算でも、勝虎殿に謀叛を疑われた時点で、話し方が悪かったのは確かでしょう」
「うむぅう」
「だが、だからと言って、今直ぐ反乱を起こしたとしても、絶対に勝てないぞ、信定殿」
「勝てる可能性は限りなく少ないが、立たねば殺されるのは確実だ」
「マニラに送られた将兵は、武田家でも三流の者達だ」
「何だと、余が三流と申すか」
「三流の集まりだから、こうして謀叛の相談をする者がいるのですよ」
「余は名門の生まれじゃ」
「私達も、武田の血を引く名門ですが、今の武田家は、諸王太子殿下の血を引く武田以外は、武勇と忠誠心が最優先ですよ」
「おのれ、信茂。何度も余を愚弄しおって」
「しかしそれが真実ですよ。武田の嫡流は、樺太から沿海、西比利亜から烏拉へと攻め込んでいます。他にも海を渡って、阿拉斯加から北亜米利加に攻め込んでいますよ」
「うむぅう」
「我々だけではなく、義近殿達も、諸王太子殿下から見れば、所詮庶子なのですよ」
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