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7話
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「オリビアは城に近づくな。
アイラの事は忘れろ。
それよりは、一日でも早くソムベル卿と結婚してくれ」
私の考えなど、お爺様はお見通しでした。
私は支城、第一騎士団本部には入れなくなりました。
もう運命に任せるほかありません。
正直不安で仕方ありません。
安心などできません。
それに、私はお爺様の血を伝えるための道具なのです。
大切にされているのは間違いありませんが、それは御爺様の血を伝える道具として愛されているのでしょう。
いえ、これはお爺様を不当に貶める考えです。
動物はすべてそうですねよ。
自分の血を残すため、子孫を残すために命を賭けるのですよね。
頭では理解しています。
王侯貴族が何よりも血統を大切にするのも理解しているのです。
ですが、心が訴えるのです。
私は血を伝えるための道具ではないと!
それは、相手がソムベル卿だからかもしれません。
ソムベル卿はロクバラ公爵家の次男です。
普通なら、公爵家の次男が伯爵家に婿入りする事などありません。
家格が釣り合いません。
ですが私は、将来モンタギュー公爵家を継ぐことになっていました。
それが理由で、ロクバラ公爵家の次男ソムベル卿と婚約していました。
ですがソムベル卿は、ずっと私ではなくアイラを見ていました。
塵嬢と陰口を言われる私ではなく、宝嬢と称えられるアイラを見ていました。
そしてお爺様と伯父様が相次いで亡くなった直後に、私は婚約を破棄されました。
表向きの理由は、私が犯した公爵令嬢とは思えない失態でした。
ですがそれは、あくまで表向きの理由です。
私は知っているのです。
ソムベル卿がアイラと情を通じていたことを!
実際の情事の現場を見てしまっていたのです。
恥ずべきことです。
貴族の令嬢が、婚前交渉をする事は許されない事なのです。
貴族の地位を剥奪されかねない不行跡なのです。
だから、アイラだけでなく、ソムベル卿も大嫌いです。
ソムベル卿とだけは結婚したくないのです。
ですが私も公爵家の後継者です。
政略結婚して子供を作る事。
内心では納得できなくても、頭では仕方のない事だと理解はしています。
ですがソムベル卿だけは嫌です。
ソムベル卿とは婚約を解消して、他の男性を選びたいのです。
私はジェンソン伯父さんとジュリア伯母さんに相談することにしました。
貴族では信じられないほど相思相愛のお二人です。
子供が生まれないのに、側室も妾も置かれない伯父さんです。
いえ、今では義父上と義母上です。
全てを話すわけにはいきませんが、アイラに気があり、私を蔑ろにしていたと話せば、婚約解消に力を貸してくれると思ったのです。
そこで非礼ではありましたが、直ぐに会いたいとお二人の屋敷に押しかけてしまいました。
義父上は騎士団の任務でおられませんでしたが、義母上は快く迎えてくれました。
そこで見てしまったのです。
いえ、運よく発見することができたのです!
アイラの事は忘れろ。
それよりは、一日でも早くソムベル卿と結婚してくれ」
私の考えなど、お爺様はお見通しでした。
私は支城、第一騎士団本部には入れなくなりました。
もう運命に任せるほかありません。
正直不安で仕方ありません。
安心などできません。
それに、私はお爺様の血を伝えるための道具なのです。
大切にされているのは間違いありませんが、それは御爺様の血を伝える道具として愛されているのでしょう。
いえ、これはお爺様を不当に貶める考えです。
動物はすべてそうですねよ。
自分の血を残すため、子孫を残すために命を賭けるのですよね。
頭では理解しています。
王侯貴族が何よりも血統を大切にするのも理解しているのです。
ですが、心が訴えるのです。
私は血を伝えるための道具ではないと!
それは、相手がソムベル卿だからかもしれません。
ソムベル卿はロクバラ公爵家の次男です。
普通なら、公爵家の次男が伯爵家に婿入りする事などありません。
家格が釣り合いません。
ですが私は、将来モンタギュー公爵家を継ぐことになっていました。
それが理由で、ロクバラ公爵家の次男ソムベル卿と婚約していました。
ですがソムベル卿は、ずっと私ではなくアイラを見ていました。
塵嬢と陰口を言われる私ではなく、宝嬢と称えられるアイラを見ていました。
そしてお爺様と伯父様が相次いで亡くなった直後に、私は婚約を破棄されました。
表向きの理由は、私が犯した公爵令嬢とは思えない失態でした。
ですがそれは、あくまで表向きの理由です。
私は知っているのです。
ソムベル卿がアイラと情を通じていたことを!
実際の情事の現場を見てしまっていたのです。
恥ずべきことです。
貴族の令嬢が、婚前交渉をする事は許されない事なのです。
貴族の地位を剥奪されかねない不行跡なのです。
だから、アイラだけでなく、ソムベル卿も大嫌いです。
ソムベル卿とだけは結婚したくないのです。
ですが私も公爵家の後継者です。
政略結婚して子供を作る事。
内心では納得できなくても、頭では仕方のない事だと理解はしています。
ですがソムベル卿だけは嫌です。
ソムベル卿とは婚約を解消して、他の男性を選びたいのです。
私はジェンソン伯父さんとジュリア伯母さんに相談することにしました。
貴族では信じられないほど相思相愛のお二人です。
子供が生まれないのに、側室も妾も置かれない伯父さんです。
いえ、今では義父上と義母上です。
全てを話すわけにはいきませんが、アイラに気があり、私を蔑ろにしていたと話せば、婚約解消に力を貸してくれると思ったのです。
そこで非礼ではありましたが、直ぐに会いたいとお二人の屋敷に押しかけてしまいました。
義父上は騎士団の任務でおられませんでしたが、義母上は快く迎えてくれました。
そこで見てしまったのです。
いえ、運よく発見することができたのです!
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