29 / 119
本編
信長反撃
しおりを挟む
『尾張・伊藤城外』
「義直様、全ての物資を持って移動いたしましょう。」
「このまま城を落とさないのですか?」
「佐久間一族は調略すれば味方に出来る可能性があります、わざわざ我攻めして兵を損なう事も有りません。」
「ではどうされるのですか?」
「もっと尾張深くに入り、拠点となる城を築きます。」
「はい。」
義直勢は攻城用の資材を全てもってゆっくり移動した。
信長勢を追撃していた井伊直盛勢は、予定通り適当な頃合いを見て追撃を中止、廃城になっていた米野城跡に入って修築を始めた。
米野城は 林佐渡守秀貞の与力・中川弥兵衛の城であったが、稲生合戦で織田信行に味方して信長方の物資を奪う役目を果たし大活躍したが、稲生合戦で信長が勝利した為に処罰を受け廃城となっていたのだ。義直勢は廃城になっていた米野城を修築し、ここを尾張攻略の新たな拠点として更なる調略・侵攻を企んでいた。
直盛勢5000兵が半日に渡り濠を掘り直し、出た土で土塁を築いていると、伊藤城攻城用の物資を持って義直勢6000兵が入城してきた。これで一気に米野城の防御力が向上したが、その上で居住性を高めるべく、将兵の居住兼用の長屋門・長屋塀・小屋を築きだした。
『米野城・井伊直虎とふじ』
「直虎様、ただ今戻りました。」
「よく無事に戻ってくれました、調略は進みましたか?」
「はい、義直様がこちらに入られた事で、今川に寝返ることで信長に攻められても、義直様に後詰してもらえると確信したようでございます。」
「日時は定めましたか?」
「まだ天秤に掛けているようです。」
「信長を裏切りは2度目ですからね、流石に慎重になるのでしょう。」
「利久様の御内室が裏切りに積極的ですので、あと1押しで落ちると思われます。」
「分かりました、何かさらなる手を打ちましょう。」
米野城・古渡城の強化は、多数の守備兵によって着々と行われていた。同時に各地にある500兵程度の最前線の城砦も、命懸けの城兵によって徐々に強化されている。当然3000兵が守備する御器所西城・御器所東城も強化され、川名北城・川名南城・伊藤城に圧力をかけて行く。
この状態に危機感を持た信長は、清州城で十分な休憩を取り、美濃の斎藤勢とのバランスを考えた上で、野武士・難民などを出来る限り新規に集めて将兵を再編した。そして再編した6000兵をもって、織田忠寛の守る日置城に援軍に入った。
一方今川勢もしきりに新規の将兵採用を行っていた。野武士・難民・口減らしの農民子弟を集め、その上で御隠居様から駿河・遠江・三河・尾張の支配領域に、柵・木盾などの攻城物資を製作輸送するような命令が下された。
『米野城』
「母上様、信長を攻めなくてよいのですか?」
「攻めますよ、ただよく調べなければなりません。」
「どう言う事でございますか?」
「伊藤城で袋の鼠になりかけた信長です、我々に同じ手を使われた場合を考えているでしょう。」
「母上は信長がどうすると御考えなのですか?」
「まずは勝って尾張の国衆・地侍の士気と忠誠心を上げようと思っているでしょう。我々が出陣したとの知らせを受けたら直ぐに城を出て、我々を伏兵を配置した場所に誘い込み、奇襲攻撃で勝ってから直ぐに撤退するでしょう。」
「ならば我らはどうするべきなのでしょう。」
「先日末森城から伊藤城に向かった時と同じですよ、物見を頻繁に出して伏兵を見つけ出し、奇襲攻撃を防いで進むのです。」
「はい。」
『御器所西城』
「御隠居様は我らに井伊家の指揮下に入れと申されるのだな?」
「いえそれは違います、義直様の指揮に従えと申されているのです。」
「それは同じ事ではないか? 義直様は井伊直平殿の後見で指揮を執られているではないか。」
「それも違います、実質的な後見は直虎様が執られておいでです。」
「直虎様?・・・・おとわ殿の事だな。」
「直虎様でございます! 御隠居様が苦境にある時に援軍に駆けつけたのは義直様と直虎様だけでございます、御屋形様も方々も援軍を出さなかったではありませんか!」
「それは違う、我らは御屋形様がどこにおられるか分からず、お助けに行きたくとも行けなかったのだ。」
「直虎様の手の者が御知らせにあがったと聞いておりますが、違うのですかな?」
「白拍子や歩き巫女の話など信じられぬ!」
「だから確認の物見も出さず、砦に籠って震えておられたのか!」
「なに!」
岡部元信は思わず刀の柄に手をかけた。
「なぜ確認の物見を出さなかったのです、岡部殿ほどの方が出来なかったとは言わせませんぞ!」
「それは・・・・・私の誤りであった・・・・・」
「ならばまた同じ誤りを重ねるお心算ですか?!」
「・・・・・」
「御隠居様は義直様の下知に従えと申されておられます、それが全てです。」
「・・・・・承った。」
『米野城』
義直勢は米野城の防御力を十分構築してから出陣した、守備兵に500を残し、1万0500兵をもって全力で日置城を目指した。
一方の信長軍は城を包囲される訳にはいかず、6000兵で城外に築いておいた急造の出城に入り、日置城と出城で連携して迎撃するようにした。
義直勢は無理に信長勢の陣に近づかず、運んできた柵・木盾で急ごしらえだが陣を築いた。信長勢の鉄砲隊の多さは守勢にこそ力を発揮する、それが分かっている以上は、不利になる攻撃を無理に仕掛けたりはしない。義直勢は信長勢を城・陣から引きずり出して叩く事を戦術目標としていたし、信長勢は義直勢に陣・城を攻撃させて鉄砲で迎撃する事を戦術目標としていた。
義直勢と信長勢の睨み合いが始まった。
「義直様、岡部元信殿と鵜殿長照殿に援軍を命じられませ。」
「命じるのですか?」
「はい、御隠居様からお2人に義直様の指揮下に入るように使者が行っております、ここは堂々とお命じになられませ。」
「分かりました、伏兵に注意して進軍した上で、背後を突かせるのですね?」
「はい、その通りでございます。」
「ですが素直に従ってくれるでしょうか?」
「逆らって出陣を拒むようなら、寄騎や足軽を引き剥がして駿河に帰還させられます、残った兵は義直様が自由に指揮することが出来るようになります。」
「勝手に動いて信長を攻撃したりしませんか? もしくは出陣だけして攻撃しないのではありませんか?」
「その場合はもっと有利になります、信長に寝返ろうとしたと責める事が出来ます。それに出陣して近く来るだけでも、信長への十分な牽制になります。」
「左様ですね、では使者を出しましょう。」
岡部元信・鵜殿長照の連合勢は御器所西城・御器所東城にそれぞれ500兵・計1000兵を残し4500兵をもって出陣した。
2人の内心は忸怩たる思いであった!
桶狭間で御隠居様が奇襲された時のような事が無いように、物見を頻繁に出して伏兵に気をつけるようにと、直虎の使者に言われた時は腸(はらわた)の煮え繰り返る思いだった。だが戦術的には的確な指示であったので、そのような事は義直に教えてもらわなくても分かっていると、文句の1つも言いたかった。言いたかったが、桶狭間の前科と沓掛城に駆けつけなかった事で、恥を知るならその言葉は飲み込むしかなかった。
信長勢は四方八方に放っていた物見の報告で、岡部元信・鵜殿長照の連合勢の出陣を知った。これで義直勢は1万5000兵の大軍となったが、これは信長の想定範囲の事だったので、義直勢への抑えの兵・500兵を陣に残して、残り5500兵で岡部元信・鵜殿長照の連合勢に火のように襲い掛かった。
信長勢は正面から攻めかかり、鉄砲隊を5隊に分けて順番に撃ちかけさせた。当然いつでも鉄砲隊を守れるように、槍隊を鉄砲隊の直ぐ後ろに配置してある。もし鉄砲隊の攻撃をものともせず、岡部元信・鵜殿長照の連合勢が反撃して来た時は、槍隊の後ろの弓隊で迎撃して槍隊を鉄砲隊の前に出すのだ。
だが5隊に分かれた鉄砲隊の攻撃は、岡部元信・鵜殿長照の連合勢を散々に叩く事が出来た。鉄砲隊が1射する度に、連合勢が反撃を試みた為、連合勢は損害を増やしてしまったのだ。連合勢の陣立てが崩れたところに、信長勢の旗本隊が突っ込んでいった。
信長旗本隊の突撃で、岡部元信・鵜殿長照の連合勢の陣立ては収拾不能なほど崩壊してしまった。信長旗本隊が、連合勢の陣立てを突破し後方に抜けたころには、信長の鉄砲隊は再装填が完了していた。信長鉄砲隊は、5隊に分かれて前進しながら鉄砲を撃ちかけた。
5隊の鉄砲射撃の後で、弓隊が前進して連合勢に弓を射かけた。その後を槍隊が槍衾を作って突撃を開始したので、散々に撃たれ射かけられた岡部元信・鵜殿長照の連合勢は敗走してしまった。
「義直様、全ての物資を持って移動いたしましょう。」
「このまま城を落とさないのですか?」
「佐久間一族は調略すれば味方に出来る可能性があります、わざわざ我攻めして兵を損なう事も有りません。」
「ではどうされるのですか?」
「もっと尾張深くに入り、拠点となる城を築きます。」
「はい。」
義直勢は攻城用の資材を全てもってゆっくり移動した。
信長勢を追撃していた井伊直盛勢は、予定通り適当な頃合いを見て追撃を中止、廃城になっていた米野城跡に入って修築を始めた。
米野城は 林佐渡守秀貞の与力・中川弥兵衛の城であったが、稲生合戦で織田信行に味方して信長方の物資を奪う役目を果たし大活躍したが、稲生合戦で信長が勝利した為に処罰を受け廃城となっていたのだ。義直勢は廃城になっていた米野城を修築し、ここを尾張攻略の新たな拠点として更なる調略・侵攻を企んでいた。
直盛勢5000兵が半日に渡り濠を掘り直し、出た土で土塁を築いていると、伊藤城攻城用の物資を持って義直勢6000兵が入城してきた。これで一気に米野城の防御力が向上したが、その上で居住性を高めるべく、将兵の居住兼用の長屋門・長屋塀・小屋を築きだした。
『米野城・井伊直虎とふじ』
「直虎様、ただ今戻りました。」
「よく無事に戻ってくれました、調略は進みましたか?」
「はい、義直様がこちらに入られた事で、今川に寝返ることで信長に攻められても、義直様に後詰してもらえると確信したようでございます。」
「日時は定めましたか?」
「まだ天秤に掛けているようです。」
「信長を裏切りは2度目ですからね、流石に慎重になるのでしょう。」
「利久様の御内室が裏切りに積極的ですので、あと1押しで落ちると思われます。」
「分かりました、何かさらなる手を打ちましょう。」
米野城・古渡城の強化は、多数の守備兵によって着々と行われていた。同時に各地にある500兵程度の最前線の城砦も、命懸けの城兵によって徐々に強化されている。当然3000兵が守備する御器所西城・御器所東城も強化され、川名北城・川名南城・伊藤城に圧力をかけて行く。
この状態に危機感を持た信長は、清州城で十分な休憩を取り、美濃の斎藤勢とのバランスを考えた上で、野武士・難民などを出来る限り新規に集めて将兵を再編した。そして再編した6000兵をもって、織田忠寛の守る日置城に援軍に入った。
一方今川勢もしきりに新規の将兵採用を行っていた。野武士・難民・口減らしの農民子弟を集め、その上で御隠居様から駿河・遠江・三河・尾張の支配領域に、柵・木盾などの攻城物資を製作輸送するような命令が下された。
『米野城』
「母上様、信長を攻めなくてよいのですか?」
「攻めますよ、ただよく調べなければなりません。」
「どう言う事でございますか?」
「伊藤城で袋の鼠になりかけた信長です、我々に同じ手を使われた場合を考えているでしょう。」
「母上は信長がどうすると御考えなのですか?」
「まずは勝って尾張の国衆・地侍の士気と忠誠心を上げようと思っているでしょう。我々が出陣したとの知らせを受けたら直ぐに城を出て、我々を伏兵を配置した場所に誘い込み、奇襲攻撃で勝ってから直ぐに撤退するでしょう。」
「ならば我らはどうするべきなのでしょう。」
「先日末森城から伊藤城に向かった時と同じですよ、物見を頻繁に出して伏兵を見つけ出し、奇襲攻撃を防いで進むのです。」
「はい。」
『御器所西城』
「御隠居様は我らに井伊家の指揮下に入れと申されるのだな?」
「いえそれは違います、義直様の指揮に従えと申されているのです。」
「それは同じ事ではないか? 義直様は井伊直平殿の後見で指揮を執られているではないか。」
「それも違います、実質的な後見は直虎様が執られておいでです。」
「直虎様?・・・・おとわ殿の事だな。」
「直虎様でございます! 御隠居様が苦境にある時に援軍に駆けつけたのは義直様と直虎様だけでございます、御屋形様も方々も援軍を出さなかったではありませんか!」
「それは違う、我らは御屋形様がどこにおられるか分からず、お助けに行きたくとも行けなかったのだ。」
「直虎様の手の者が御知らせにあがったと聞いておりますが、違うのですかな?」
「白拍子や歩き巫女の話など信じられぬ!」
「だから確認の物見も出さず、砦に籠って震えておられたのか!」
「なに!」
岡部元信は思わず刀の柄に手をかけた。
「なぜ確認の物見を出さなかったのです、岡部殿ほどの方が出来なかったとは言わせませんぞ!」
「それは・・・・・私の誤りであった・・・・・」
「ならばまた同じ誤りを重ねるお心算ですか?!」
「・・・・・」
「御隠居様は義直様の下知に従えと申されておられます、それが全てです。」
「・・・・・承った。」
『米野城』
義直勢は米野城の防御力を十分構築してから出陣した、守備兵に500を残し、1万0500兵をもって全力で日置城を目指した。
一方の信長軍は城を包囲される訳にはいかず、6000兵で城外に築いておいた急造の出城に入り、日置城と出城で連携して迎撃するようにした。
義直勢は無理に信長勢の陣に近づかず、運んできた柵・木盾で急ごしらえだが陣を築いた。信長勢の鉄砲隊の多さは守勢にこそ力を発揮する、それが分かっている以上は、不利になる攻撃を無理に仕掛けたりはしない。義直勢は信長勢を城・陣から引きずり出して叩く事を戦術目標としていたし、信長勢は義直勢に陣・城を攻撃させて鉄砲で迎撃する事を戦術目標としていた。
義直勢と信長勢の睨み合いが始まった。
「義直様、岡部元信殿と鵜殿長照殿に援軍を命じられませ。」
「命じるのですか?」
「はい、御隠居様からお2人に義直様の指揮下に入るように使者が行っております、ここは堂々とお命じになられませ。」
「分かりました、伏兵に注意して進軍した上で、背後を突かせるのですね?」
「はい、その通りでございます。」
「ですが素直に従ってくれるでしょうか?」
「逆らって出陣を拒むようなら、寄騎や足軽を引き剥がして駿河に帰還させられます、残った兵は義直様が自由に指揮することが出来るようになります。」
「勝手に動いて信長を攻撃したりしませんか? もしくは出陣だけして攻撃しないのではありませんか?」
「その場合はもっと有利になります、信長に寝返ろうとしたと責める事が出来ます。それに出陣して近く来るだけでも、信長への十分な牽制になります。」
「左様ですね、では使者を出しましょう。」
岡部元信・鵜殿長照の連合勢は御器所西城・御器所東城にそれぞれ500兵・計1000兵を残し4500兵をもって出陣した。
2人の内心は忸怩たる思いであった!
桶狭間で御隠居様が奇襲された時のような事が無いように、物見を頻繁に出して伏兵に気をつけるようにと、直虎の使者に言われた時は腸(はらわた)の煮え繰り返る思いだった。だが戦術的には的確な指示であったので、そのような事は義直に教えてもらわなくても分かっていると、文句の1つも言いたかった。言いたかったが、桶狭間の前科と沓掛城に駆けつけなかった事で、恥を知るならその言葉は飲み込むしかなかった。
信長勢は四方八方に放っていた物見の報告で、岡部元信・鵜殿長照の連合勢の出陣を知った。これで義直勢は1万5000兵の大軍となったが、これは信長の想定範囲の事だったので、義直勢への抑えの兵・500兵を陣に残して、残り5500兵で岡部元信・鵜殿長照の連合勢に火のように襲い掛かった。
信長勢は正面から攻めかかり、鉄砲隊を5隊に分けて順番に撃ちかけさせた。当然いつでも鉄砲隊を守れるように、槍隊を鉄砲隊の直ぐ後ろに配置してある。もし鉄砲隊の攻撃をものともせず、岡部元信・鵜殿長照の連合勢が反撃して来た時は、槍隊の後ろの弓隊で迎撃して槍隊を鉄砲隊の前に出すのだ。
だが5隊に分かれた鉄砲隊の攻撃は、岡部元信・鵜殿長照の連合勢を散々に叩く事が出来た。鉄砲隊が1射する度に、連合勢が反撃を試みた為、連合勢は損害を増やしてしまったのだ。連合勢の陣立てが崩れたところに、信長勢の旗本隊が突っ込んでいった。
信長旗本隊の突撃で、岡部元信・鵜殿長照の連合勢の陣立ては収拾不能なほど崩壊してしまった。信長旗本隊が、連合勢の陣立てを突破し後方に抜けたころには、信長の鉄砲隊は再装填が完了していた。信長鉄砲隊は、5隊に分かれて前進しながら鉄砲を撃ちかけた。
5隊の鉄砲射撃の後で、弓隊が前進して連合勢に弓を射かけた。その後を槍隊が槍衾を作って突撃を開始したので、散々に撃たれ射かけられた岡部元信・鵜殿長照の連合勢は敗走してしまった。
0
あなたにおすすめの小説
女帝の遺志(第二部)-篠崎沙也加と女子プロレスラーたちの物語
kazu106
大衆娯楽
勢いを増す、ブレバリーズ女子部と、直美。
率いる沙也加は、自信の夢であった帝プロマット参戦を直美に託し、本格的に動き出す。
一方、不振にあえぐ男子部にあって唯一、気を吐こうとする修平。
己を見つめ直すために、女子部への入部を決意する。
が、そこでは現実を知らされ、苦難の道を歩むことになる。
志桜里らの励ましを受けつつ、ひたすら練習をつづける。
遂に直美の帝プロ参戦が、現実なものとなる。
その壮行試合、沙也加はなんと、直美の相手に修平を選んだのであった。
しかし同時に、ブレバリーズには暗い影もまた、歩み寄って来ていた。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ
朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】
戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。
永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。
信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。
この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。
*ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
織田信長 -尾州払暁-
藪から犬
歴史・時代
織田信長は、戦国の世における天下統一の先駆者として一般に強くイメージされますが、当然ながら、生まれついてそうであるわけはありません。
守護代・織田大和守家の家来(傍流)である弾正忠家の家督を継承してから、およそ14年間を尾張(現・愛知県西部)の平定に費やしています。そして、そのほとんどが一族間での骨肉の争いであり、一歩踏み外せば死に直結するような、四面楚歌の道のりでした。
織田信長という人間を考えるとき、この彼の青春時代というのは非常に色濃く映ります。
そこで、本作では、天文16年(1547年)~永禄3年(1560年)までの13年間の織田信長の足跡を小説としてじっくりとなぞってみようと思いたった次第です。
毎週の月曜日00:00に次話公開を目指しています。
スローペースの拙稿ではありますが、お付き合いいただければ嬉しいです。
(2022.04.04)
※信長公記を下地としていますが諸出来事の年次比定を含め随所に著者の創作および定説ではない解釈等がありますのでご承知置きください。
※アルファポリスの仕様上、「HOTランキング用ジャンル選択」欄を「男性向け」に設定していますが、区別する意図はとくにありません。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる