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第10話主人公オリビア視点
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ジルはとても分かり易いです。
少し注意したら、慌ててやり直してくれます。
若くて美しい女性以外も荒地に逃げてくるようになりました。
私が指定した女性に老人や子供だけでなく、男性まで来るようになりました。
もっとも、女性の家族に限定されていましたが。
本当に面白い子です、ジルは。
荒地に逃げてくる人達が、多くの噂、情報を持って来てくれます。
それによると、ジョージ国王、チャールズ王太子、アバコーン侯爵家のオリバー卿とミレイナ嬢が処刑されたそうです。
フィッツジェラルド王国の未来を憂いた貴族士族が、臣籍降下していた王族を旗頭にして、王都王城に攻め込んだそうです。
普通なら王国を分裂させ、他国の侵攻を招くような内乱になるのですが、王達を庇う貴族士族がほとんどおらず、瞬く間に捕まって処刑されたそうです。
その噂を聞いた時には、荒地を捨てて逃げなければいけないかと心配しました。
新国王には、半ば独立しているような荒地は目障りだと思ったのです。
どう考えても守護獣にしか見えないジルを取り戻すために、攻め込んでくると恐れたのですが、そんな兆候は全くありません。
新国王がジルと争うのを恐れたのか、ジルが新国王を脅かしたのか?
私には分かりませんし、ジルに聞いても犬のフリをして答えてくれません。
ですが、よく考えればこれが一番いいのかもしれません。
新国王が荒地を守護獣の聖地として放置してくれるのなら、私も安心して暮らせますし、虐げられて逃げてきた人も安心します。
これからも不当に虐げられる人が逃げる場所が場所になります。
王都や有力貴族の領都などとは比べものになりませんが、士族の領都くらいには繁栄していますし、人口も多いです。
三千人の人口といえば、準男爵に匹敵する人口です。
何重にもめぐらされた城壁は、城伯の城に匹敵します。
なによりも変わったのは、オアシスが現れた事です。
今迄は井戸に頼っていましたが、これからはオアシスから水を引くことができますし、オアシスを利用した農業や漁業も可能になります。
これからもこの地には多くの人が逃げてきて、どんどん大きな都市に変貌していくと思います。
問題はこの繁栄が私が死んでしまうまでかもしれない事です。
ジルは命の恩人である私のために働いてくれているのでしょう。
だから、私が死んだ後まで同じように守り繁栄させてくれるかは未知数です。
私が生きている間に、後々の事も考えて、都市計画をしなければいけません!
「ねえ、ジル、お願いがあるんだけれど……」
少し注意したら、慌ててやり直してくれます。
若くて美しい女性以外も荒地に逃げてくるようになりました。
私が指定した女性に老人や子供だけでなく、男性まで来るようになりました。
もっとも、女性の家族に限定されていましたが。
本当に面白い子です、ジルは。
荒地に逃げてくる人達が、多くの噂、情報を持って来てくれます。
それによると、ジョージ国王、チャールズ王太子、アバコーン侯爵家のオリバー卿とミレイナ嬢が処刑されたそうです。
フィッツジェラルド王国の未来を憂いた貴族士族が、臣籍降下していた王族を旗頭にして、王都王城に攻め込んだそうです。
普通なら王国を分裂させ、他国の侵攻を招くような内乱になるのですが、王達を庇う貴族士族がほとんどおらず、瞬く間に捕まって処刑されたそうです。
その噂を聞いた時には、荒地を捨てて逃げなければいけないかと心配しました。
新国王には、半ば独立しているような荒地は目障りだと思ったのです。
どう考えても守護獣にしか見えないジルを取り戻すために、攻め込んでくると恐れたのですが、そんな兆候は全くありません。
新国王がジルと争うのを恐れたのか、ジルが新国王を脅かしたのか?
私には分かりませんし、ジルに聞いても犬のフリをして答えてくれません。
ですが、よく考えればこれが一番いいのかもしれません。
新国王が荒地を守護獣の聖地として放置してくれるのなら、私も安心して暮らせますし、虐げられて逃げてきた人も安心します。
これからも不当に虐げられる人が逃げる場所が場所になります。
王都や有力貴族の領都などとは比べものになりませんが、士族の領都くらいには繁栄していますし、人口も多いです。
三千人の人口といえば、準男爵に匹敵する人口です。
何重にもめぐらされた城壁は、城伯の城に匹敵します。
なによりも変わったのは、オアシスが現れた事です。
今迄は井戸に頼っていましたが、これからはオアシスから水を引くことができますし、オアシスを利用した農業や漁業も可能になります。
これからもこの地には多くの人が逃げてきて、どんどん大きな都市に変貌していくと思います。
問題はこの繁栄が私が死んでしまうまでかもしれない事です。
ジルは命の恩人である私のために働いてくれているのでしょう。
だから、私が死んだ後まで同じように守り繁栄させてくれるかは未知数です。
私が生きている間に、後々の事も考えて、都市計画をしなければいけません!
「ねえ、ジル、お願いがあるんだけれど……」
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そのように思わず突っ込んでしまいました。恐らく自分だけでは無い筈ですよ。
感想ありがとうございます。
2話で貴族院がどうしてこう言う裁判を承認したか、理由が明かされます。
この国は北朝鮮ですか?
この国が独裁国家しかあり得ません。裁判で一切発言出来ずにこんな事してれば独裁者で無ければあり得ませんよ。
感想ありがとうございます。
この話では、敵は徹底的に下劣です。