13 / 86
多摩編
サンドブレス対応
しおりを挟む
「彩、旧餌場に行こう」
「はい旦那様」
『魔境奥山境界線』
「木々が薙ぎ倒されてボロボロだな」
「ボスのサンドブレスでしょうか」
「恐らくそうだろう」
「予想通りか。何人もの冒険者が殺されたようだな」
「可哀想に」
「ボスのブレス射程を計算違いしたか、気付くのが遅れたのだろう」
「肉食魔竜が結構いる。素早く狩って逃げるが、彩はこの辺で待機していてくれ」
「支援させてください」
「もう少し彩の魔力が増えたら。今日はこの後で拠点造りをするから、魔力は温存していてほしい」
「はい御免なさい。頑張って鍛練いたします」
結構狩れたな。
ボスは来ないのかな。
戻るか。
を。
来たか。
射程ギリギリで遊弋だ。
迫力あるな。
来た。
サンドブレスだ。
被弾傾斜三角錐魔法壁展開。
ローブ魔法壁展開。
フルプレートメイル魔法壁展開。
よし。
一段目の魔法壁でも防御できるな。
「彩、砦に戻るよ」
「はい旦那様」
『冒険者村買取所』
「受付殿、買取お願いします」
「はい、尊殿。何時も通りの条件で宜しですか」
「結構です。ただ、ボスに殺された冒険者を見かけました。組合長代理に報告願います」
「え。それは誰か分かりますでしょうか」
「残念ながら、遺体は挽肉の様にズタズタで、遺品も原型がありません」
「そうなのですね。分かりました」
「リーゼ、組合長代理に報告してきて」
「はい!」
今日の収穫は以下だった。
プエルタサウルス:八十トン級:一頭
カマラサウルス :三十トン級:一頭
マメンチサウルス:二十トン級:一頭
サルタサウルス :十トン級 :二頭
エドモンサウルス:三トン級 :十一頭
カリミムス :四百キロ級:三十頭
合計百九十五トン:一億九八七四万銅貨
「受付殿、ボスを倒すのに、鋼玉、黄玉、石英を研究したいので、貸出願いたいのですが」
「買取の為の見本品で、売ることも貸すこともできないんです。非常事態ですが、私では判断できかねますので、組合長代理に聞いてみます」
丁度組合長代理がやってきた。
「組合長代理。尊様と彩様が、冒険者の遺体を発見したと」
「ああ、リーゼから報告を受けた。尊様、彩様、明日にでも調査隊を送ります」
「それと代理、御2人がボス討伐研究の為、鋼玉、黄玉、石英をお借りしたいと言われておられるのですが・・・・・」
「うん、預り金を出して頂いて、御貸ししろ」
「本当に宜しいのですか」
「牢屋入りしている人たちの為にも、組合は全力で御二人を支援しないとな」
「はい」
「尊様、彩様。容疑者への証言、よしなに御願いいたします」
「分かりました、御約束いたしましょう」
「では、組合の応接室で手続きさせていただきます。御二人とも付いて来てください」
「彩、地下に家を創る。手伝ってくれ」
「はい、旦那様。どうさせていただけば宜しいですか」
「手本を見せるね。」
まず土魔法で一センチメートル厚の岩盤板を成形しつつ、それを地上玄関の形に整えていく。
「彩、こんな形と強度の岩壁を創ってもらうから、覚えて」
「はい。旦那様」
玄関を開けて四方の壁を創りつつ、螺旋階段を地下へ創っていく。
十メートル位の深さまで創り進んで一旦とまる。
「彩、ここにダイヤモンドを創る窯を創る。これで俺の魔力は可也消耗するから、後の作成を頼むかもしれない」
「はい。お任せください」
窯の内径が三間(五・四メートル程度)の正方形の窯を創る。
窯厚 :一メートル
表面六面:火炎魔法陣が各六
:魔晶石が各三十六個
耐熱強度:三千度
気圧強度:十万気圧対応
止め :開閉用凸と本体を閂型一メートル厚の蓋を左右上の三個
まあ、圧力釜のでっけ~やつだね
「彩、更に下に壁と螺旋階段を創ってくれ」
「はい、やってみます。確認と修正をお願いします」
「ああ、焦らず確実にやればいいよ。うん、上手に出来てるよ。この調子で魔力三分の一まで使ってくれ。深さは三間」
「はい」
地下住宅の大きさは以下の通りだ
地下一階は窯室
地下二階(窯の反対側)
広さは三間四方
高さは一間半
壁厚一センチメートルが三枚
壁表面は防御魔法壁で、防御魔法陣が刻み込んである
部屋に入って右手に、二畳のキッチンと六畳のダイニング
ダイニング奥には地下三階に行く螺旋階段
左手に一畳の洋式水洗トイレ
更に左に二畳の浴室と一畳の洗面
ダイニングの隣に四畳半の個室
地下三階(二階の直下)は三十二畳のワンルーム
少し休んで俺も手伝い部屋を完成させた。
俺も彩も魔力の三分の一強を残して地下住宅を完成強化させた。
「彩、魔境の境界線外に原材料収集に行こう」
「旦那様。旦那様らしくありません。魔力が三分の一しかありません」
「うん。確かに普通ならやらないんだけど、万全の地下住宅が完成したし、魔力が完全充魔された魔晶石が腐るほどあるからね」
「でも・・・・・」
「ボスのサンドブレスも、被弾傾斜三角錐魔法壁なら防げるのが確認できたし、ボスが魔境から出れないのも確認できた。魔境には入らないし、狩りもしないよ」
「分かりました。御供させていただきます」
「うん。頼りにしてるよ。対人と対獣の警戒と攻撃を、彩に任せる」
「はい。旦那様の為なら、躊躇なく殺して見せます」
「うん。頼んだよ」
『旧餌場』
「彩、覚え置いて」
俺は、鋼玉・黄玉・石英を順番に魔力で収集した。
想像していた通り、サンドブレスには可也の量の宝石成分が含有されていたようで、十分宝石として生成できそうだ。
ついでに、魔界内の樹木も魔力で伐採運搬して魔法袋に詰め込んだ。
俺達はボスが来る前に、さっさと地下住宅に帰還した。
『地下住宅』
まず家の一枚目魔法壁を展開して防御をした。
一枚目に衝撃があれば、二枚目三枚目の魔法壁が自動展開する仕組みだ。
地下3階の倉庫兼用ワンルームに魔樹を置けるだけ置いて、鋼玉の材料を窯に入れて試験運転してみた。
「彩、飯にしよう。今日は自炊だよ」
「私が作ります」
「一緒に作ろう」
「でも、炊事は妻の仕事です」
「うん。でも僕たちは、夫婦であると同時にパーティーの相棒だよ。一緒に仕事をした日に自炊する場合は、一緒に作ろう」
「はい。嬉しいです。幸せです。旦那様」
非常用に袋に入れていた白飯を出して、厚切り豚ロース・コーン・ニンジン・ジャガイモ・玉葱・椎茸などの野菜を、岩盤板バーベキューで焼きながら食事にした。
俺は一枚目二枚目三枚目の豚は塩胡椒で食べた。
四枚目五枚目六枚目はバーベキューのタレで食べた。
七枚目八枚目九枚目は生姜醤油で食べた。
食欲の権化と化して、貪り喰った。
台所のコンロでは、明日の朝食用の蛤澄まし汁を作っている。
オーブンでは、塩鯖を一匹分焼いている。
『地下住宅』
「彩。今日の狩りだけど、何時も通り魔竜を狩ると同時に、ボスにサンドブレスを吐かせるから」
「はい。お気をつけてくださいませ」
「最初に窯のチェックをしよう」
「はい。上手くいっているでしょうか」
「どうかな。駄目元だけど、自力では魔金剛石は創生できたから、窯でも大丈夫だとは思う。でも何事も実験の積み重ねだから、何度も挑戦しないとね」
確かに、前世のうろ覚えの記憶で作った窯だし、生成法もうろ覚えだからな。
もしかしたら、触媒に色々な物を同時に窯に入れないと創れないかもしれない。
「はい。お手伝いさせていただきます」
「うん。正式に士族に成れば、正妻の彩は人質として王都を出られないかもしれない。その場合は、王都の屋敷で実験の日々に成るから‥‥‥」
「はい。旦那様のお役に立てるよう精進いたします。」
俺達は窯を開けてみた。
「旦那様。出来ています」
「うん、大丈夫なようだね。確認してみよう」
「はい」
大きく綺麗な青いサファイアが出来ていた。
「青鋼玉だね」
「大きいですね」
「ああ。見本が一カラットほどだけど、これは千カラットはあるかな」
「価値はどれくらいでしょうか」
「う~ん、同じ重さの金貨の四十倍前後かな?」
「それは、大金貨二百六十六枚と言うことですか?」
「たぶんね。買取所で確認してみよう」
「はい」
「じゃ、今から黄玉の創生実験をしようか」
「はい。勉強させていただきます」
俺は彩に丁寧に手順とコツを教えた。
「手順は分かった」
「はい」
「飯にしようか」
「はい。旦那様」
朝食のメニューは
白御飯
鯖塩焼き
ベーコンエッグ
具沢山の澄まし汁(大根・人参・里芋・水菜・薄揚・蛤)
『多摩冒険者村買取所』
「受付殿。鋼玉の研究を確認したいのですが」
「はい、どういうことでしょうか?」
「昨日お借りした鋼玉はこれなのですが、こちらの大きなものは、ボスにブレスを吐かせたものです。同じものとして、買取は可能でしょうか」
「これは。何と大きい」
「ええ。ブレスを魔法壁で受け止めて手に入れた物なのですが、お借りした青鋼玉と同じものでしょうか」
「私一人の判断では不安なので、買取長にも確認していただきます」
「まり、買取長呼んできて」
「はい」
「尊様。彩様。まずは私が鑑定さていただきます」
「お願いします」
細心の注意を払って鑑定してくれているな。
「尊様。彩様。私には同じものに見えます。あ、とびすけ買取長。鋼玉の鑑定をお願いします」
「ああ、まりから話は聞いた。確認させていただこう」
とびすけ買取長は時間を掛けて何度も確認していた。
「間違いない。鋼玉だ」
「では、お貸し頂いた鋼玉はお返しします。黄玉と石英は、もう少しお貸しください」
「それは構いませんが、このように巨大な鋼玉をどこで手に入れられたのですか」
「ボスのサンドブレスを魔法壁で受け止めた時に、手に入れました」
「なんと。サンドブレスに鋼玉が入っているのですか」
「ええ。やつのブレスがあまりに強力なので、成分を考えると、金剛石、鋼玉、黄玉、石英が含まれてると考えました」
「なるほど」
「今日も今から確かめに行ってきます」
「お気をつけて。御武運をお祈りしております」
「ありがとう。では」
「はい旦那様」
『魔境奥山境界線』
「木々が薙ぎ倒されてボロボロだな」
「ボスのサンドブレスでしょうか」
「恐らくそうだろう」
「予想通りか。何人もの冒険者が殺されたようだな」
「可哀想に」
「ボスのブレス射程を計算違いしたか、気付くのが遅れたのだろう」
「肉食魔竜が結構いる。素早く狩って逃げるが、彩はこの辺で待機していてくれ」
「支援させてください」
「もう少し彩の魔力が増えたら。今日はこの後で拠点造りをするから、魔力は温存していてほしい」
「はい御免なさい。頑張って鍛練いたします」
結構狩れたな。
ボスは来ないのかな。
戻るか。
を。
来たか。
射程ギリギリで遊弋だ。
迫力あるな。
来た。
サンドブレスだ。
被弾傾斜三角錐魔法壁展開。
ローブ魔法壁展開。
フルプレートメイル魔法壁展開。
よし。
一段目の魔法壁でも防御できるな。
「彩、砦に戻るよ」
「はい旦那様」
『冒険者村買取所』
「受付殿、買取お願いします」
「はい、尊殿。何時も通りの条件で宜しですか」
「結構です。ただ、ボスに殺された冒険者を見かけました。組合長代理に報告願います」
「え。それは誰か分かりますでしょうか」
「残念ながら、遺体は挽肉の様にズタズタで、遺品も原型がありません」
「そうなのですね。分かりました」
「リーゼ、組合長代理に報告してきて」
「はい!」
今日の収穫は以下だった。
プエルタサウルス:八十トン級:一頭
カマラサウルス :三十トン級:一頭
マメンチサウルス:二十トン級:一頭
サルタサウルス :十トン級 :二頭
エドモンサウルス:三トン級 :十一頭
カリミムス :四百キロ級:三十頭
合計百九十五トン:一億九八七四万銅貨
「受付殿、ボスを倒すのに、鋼玉、黄玉、石英を研究したいので、貸出願いたいのですが」
「買取の為の見本品で、売ることも貸すこともできないんです。非常事態ですが、私では判断できかねますので、組合長代理に聞いてみます」
丁度組合長代理がやってきた。
「組合長代理。尊様と彩様が、冒険者の遺体を発見したと」
「ああ、リーゼから報告を受けた。尊様、彩様、明日にでも調査隊を送ります」
「それと代理、御2人がボス討伐研究の為、鋼玉、黄玉、石英をお借りしたいと言われておられるのですが・・・・・」
「うん、預り金を出して頂いて、御貸ししろ」
「本当に宜しいのですか」
「牢屋入りしている人たちの為にも、組合は全力で御二人を支援しないとな」
「はい」
「尊様、彩様。容疑者への証言、よしなに御願いいたします」
「分かりました、御約束いたしましょう」
「では、組合の応接室で手続きさせていただきます。御二人とも付いて来てください」
「彩、地下に家を創る。手伝ってくれ」
「はい、旦那様。どうさせていただけば宜しいですか」
「手本を見せるね。」
まず土魔法で一センチメートル厚の岩盤板を成形しつつ、それを地上玄関の形に整えていく。
「彩、こんな形と強度の岩壁を創ってもらうから、覚えて」
「はい。旦那様」
玄関を開けて四方の壁を創りつつ、螺旋階段を地下へ創っていく。
十メートル位の深さまで創り進んで一旦とまる。
「彩、ここにダイヤモンドを創る窯を創る。これで俺の魔力は可也消耗するから、後の作成を頼むかもしれない」
「はい。お任せください」
窯の内径が三間(五・四メートル程度)の正方形の窯を創る。
窯厚 :一メートル
表面六面:火炎魔法陣が各六
:魔晶石が各三十六個
耐熱強度:三千度
気圧強度:十万気圧対応
止め :開閉用凸と本体を閂型一メートル厚の蓋を左右上の三個
まあ、圧力釜のでっけ~やつだね
「彩、更に下に壁と螺旋階段を創ってくれ」
「はい、やってみます。確認と修正をお願いします」
「ああ、焦らず確実にやればいいよ。うん、上手に出来てるよ。この調子で魔力三分の一まで使ってくれ。深さは三間」
「はい」
地下住宅の大きさは以下の通りだ
地下一階は窯室
地下二階(窯の反対側)
広さは三間四方
高さは一間半
壁厚一センチメートルが三枚
壁表面は防御魔法壁で、防御魔法陣が刻み込んである
部屋に入って右手に、二畳のキッチンと六畳のダイニング
ダイニング奥には地下三階に行く螺旋階段
左手に一畳の洋式水洗トイレ
更に左に二畳の浴室と一畳の洗面
ダイニングの隣に四畳半の個室
地下三階(二階の直下)は三十二畳のワンルーム
少し休んで俺も手伝い部屋を完成させた。
俺も彩も魔力の三分の一強を残して地下住宅を完成強化させた。
「彩、魔境の境界線外に原材料収集に行こう」
「旦那様。旦那様らしくありません。魔力が三分の一しかありません」
「うん。確かに普通ならやらないんだけど、万全の地下住宅が完成したし、魔力が完全充魔された魔晶石が腐るほどあるからね」
「でも・・・・・」
「ボスのサンドブレスも、被弾傾斜三角錐魔法壁なら防げるのが確認できたし、ボスが魔境から出れないのも確認できた。魔境には入らないし、狩りもしないよ」
「分かりました。御供させていただきます」
「うん。頼りにしてるよ。対人と対獣の警戒と攻撃を、彩に任せる」
「はい。旦那様の為なら、躊躇なく殺して見せます」
「うん。頼んだよ」
『旧餌場』
「彩、覚え置いて」
俺は、鋼玉・黄玉・石英を順番に魔力で収集した。
想像していた通り、サンドブレスには可也の量の宝石成分が含有されていたようで、十分宝石として生成できそうだ。
ついでに、魔界内の樹木も魔力で伐採運搬して魔法袋に詰め込んだ。
俺達はボスが来る前に、さっさと地下住宅に帰還した。
『地下住宅』
まず家の一枚目魔法壁を展開して防御をした。
一枚目に衝撃があれば、二枚目三枚目の魔法壁が自動展開する仕組みだ。
地下3階の倉庫兼用ワンルームに魔樹を置けるだけ置いて、鋼玉の材料を窯に入れて試験運転してみた。
「彩、飯にしよう。今日は自炊だよ」
「私が作ります」
「一緒に作ろう」
「でも、炊事は妻の仕事です」
「うん。でも僕たちは、夫婦であると同時にパーティーの相棒だよ。一緒に仕事をした日に自炊する場合は、一緒に作ろう」
「はい。嬉しいです。幸せです。旦那様」
非常用に袋に入れていた白飯を出して、厚切り豚ロース・コーン・ニンジン・ジャガイモ・玉葱・椎茸などの野菜を、岩盤板バーベキューで焼きながら食事にした。
俺は一枚目二枚目三枚目の豚は塩胡椒で食べた。
四枚目五枚目六枚目はバーベキューのタレで食べた。
七枚目八枚目九枚目は生姜醤油で食べた。
食欲の権化と化して、貪り喰った。
台所のコンロでは、明日の朝食用の蛤澄まし汁を作っている。
オーブンでは、塩鯖を一匹分焼いている。
『地下住宅』
「彩。今日の狩りだけど、何時も通り魔竜を狩ると同時に、ボスにサンドブレスを吐かせるから」
「はい。お気をつけてくださいませ」
「最初に窯のチェックをしよう」
「はい。上手くいっているでしょうか」
「どうかな。駄目元だけど、自力では魔金剛石は創生できたから、窯でも大丈夫だとは思う。でも何事も実験の積み重ねだから、何度も挑戦しないとね」
確かに、前世のうろ覚えの記憶で作った窯だし、生成法もうろ覚えだからな。
もしかしたら、触媒に色々な物を同時に窯に入れないと創れないかもしれない。
「はい。お手伝いさせていただきます」
「うん。正式に士族に成れば、正妻の彩は人質として王都を出られないかもしれない。その場合は、王都の屋敷で実験の日々に成るから‥‥‥」
「はい。旦那様のお役に立てるよう精進いたします。」
俺達は窯を開けてみた。
「旦那様。出来ています」
「うん、大丈夫なようだね。確認してみよう」
「はい」
大きく綺麗な青いサファイアが出来ていた。
「青鋼玉だね」
「大きいですね」
「ああ。見本が一カラットほどだけど、これは千カラットはあるかな」
「価値はどれくらいでしょうか」
「う~ん、同じ重さの金貨の四十倍前後かな?」
「それは、大金貨二百六十六枚と言うことですか?」
「たぶんね。買取所で確認してみよう」
「はい」
「じゃ、今から黄玉の創生実験をしようか」
「はい。勉強させていただきます」
俺は彩に丁寧に手順とコツを教えた。
「手順は分かった」
「はい」
「飯にしようか」
「はい。旦那様」
朝食のメニューは
白御飯
鯖塩焼き
ベーコンエッグ
具沢山の澄まし汁(大根・人参・里芋・水菜・薄揚・蛤)
『多摩冒険者村買取所』
「受付殿。鋼玉の研究を確認したいのですが」
「はい、どういうことでしょうか?」
「昨日お借りした鋼玉はこれなのですが、こちらの大きなものは、ボスにブレスを吐かせたものです。同じものとして、買取は可能でしょうか」
「これは。何と大きい」
「ええ。ブレスを魔法壁で受け止めて手に入れた物なのですが、お借りした青鋼玉と同じものでしょうか」
「私一人の判断では不安なので、買取長にも確認していただきます」
「まり、買取長呼んできて」
「はい」
「尊様。彩様。まずは私が鑑定さていただきます」
「お願いします」
細心の注意を払って鑑定してくれているな。
「尊様。彩様。私には同じものに見えます。あ、とびすけ買取長。鋼玉の鑑定をお願いします」
「ああ、まりから話は聞いた。確認させていただこう」
とびすけ買取長は時間を掛けて何度も確認していた。
「間違いない。鋼玉だ」
「では、お貸し頂いた鋼玉はお返しします。黄玉と石英は、もう少しお貸しください」
「それは構いませんが、このように巨大な鋼玉をどこで手に入れられたのですか」
「ボスのサンドブレスを魔法壁で受け止めた時に、手に入れました」
「なんと。サンドブレスに鋼玉が入っているのですか」
「ええ。やつのブレスがあまりに強力なので、成分を考えると、金剛石、鋼玉、黄玉、石英が含まれてると考えました」
「なるほど」
「今日も今から確かめに行ってきます」
「お気をつけて。御武運をお祈りしております」
「ありがとう。では」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる