奴隷魔法使い

克全

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王都編

新魔法

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 『密輸船 上空』

 「彩、周辺の警戒を任せる。」

 「はい、殿様。」

 俺は無詠唱魔法を密輸船に叩き付けた。
 王国の秘蔵魔導書から新に習得した、初使用の魔法だ。
 魔導書に書かれていた通りの魔法か使ってみなければわからない。
 はっきり言って実戦で人体実験だ
 船上ではバタバタと人が倒れていく。
 とんでもなく効果的な魔法だ。

 「殿様、範囲睡魔法は効果的ですね。」

 「ああ、効果的面だね・・・・・無事に目が覚めてくれればだけど・・・・・」

 「そうか、何日も、いえ、何年も眠り続ける危険もあるのですね・・・・・」

 「ああ、下手したら死ぬまで眠ることもあり得る。」

 「では、小舟の一団は別の手段を取られるのですか?」

 「別の新魔法を試してみるよ。」

 俺は範囲麻痺魔法を密輸船周囲を遊弋している、無数の小船に放った。
 小船の人々も、密輸船の人と同じようにバタバタと倒れていく。
 密輸船と違うのは、鼾をかく者がいないことと、目を開けていることだ。

 「殿様、これも効果てきめんですね、後は持続時間ですね。」

 「ああ、早く魔境で魔竜に使えるのか試したいな。」

 「魔竜に使う必要があるのでしょうか? 魔竜相手なら、一撃で倒せるようになっておりますが?」

 「多分必要ないよ、でも何時か生け捕りする必要が起こるかもしれない、その時ブッツケ本番にならない方が好い、余裕のある時に考えられる限りの事象を想定し、その全てに対応した方策を実地訓練しておく、それこそが生き延びる最善の策だと思ってる。」

 「はい殿様、私も試してみます。」

 俺と彩は、捕虜の坊主や香具師、守るべき子供や被害者達を残してここに来た、それが出来たのには理由がある。坊主と香具師を捕虜として寺に籠城を決めたとき、俺は援軍を求めていた、多摩と常陸の冒険者村の魔法使いたちに念話を送ったのだ。彼らの中で飛行魔法で駆け付けることの出来る者が、応援に来てくれたのだ。彼ら魔法使いに寺の防衛を任せたのだ、彼らと秀子達になら、安心して子供たちを任せることが出来た。

 「彩、俺は船上に治療の必要な怪我人が居ないか見てくる、上空警戒を引き続き頼む。」

 俺は、府内近禎他の怪我人を魔法で治療した、そして直ぐに彩の待つ上空に飛び立った。

 「さて、こいつらをどうやって常陸軍に引き渡すかだが。」

 「殿様、風魔法で岸まで押しては如何ですか?」

 「それも手だが・・・・・面倒だしな、こんな馬鹿達の為に魔法は極力使いたくない。」
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