52 / 116
第3章
第52話:領地入り
しおりを挟む
「私もシャルマン公爵領に連れて行ってください。
最近のリドワーン様は、スライム従魔クラン設立に熱中されて、私の相手をしてくださらなくて、とても寂しかったのです。
ようやくクランの事が落ち着いてきて、一緒にいられる時間が増えると思っておりましたのに、シャルマン公爵領に行かれて離れ離れになるなんて、絶対に嫌です」
俺がティンド国王陛下とシャルマン公爵家継承に必要な領地入りの話をしていると、カチュア王太女殿下がプンプン怒りながら謁見の間に入ってこられた。
いや、怒っているというよりも甘えているのだろうか?
そんな風に思ってしまう俺は、自信過剰なのだろう。
だが、怒っているにしても甘えているにしても、その愛らしい表情と仕草に目が釘付けになってしまう。
「ふむ、確かにあまり離れ離れにするのは可哀想だな。
まあ、まて、シャルマン公爵、これは大切な政治的な行動でもあるのだ。
シャルマン公爵がいくら王家に忠誠を誓ってくれても、派閥に属する貴族の中には、公爵の力で王家にとって代わってもらおうと考える者もいる。
長年仕えている譜代家臣の中にも、同じように考える者が多くいるだろう。
ここはカチュアを連れて領地に乗り込み、仲の良い所を大いにアピールしてくれ。
それが王家にとってもシャルマン公爵家にとっても最良の方法だ」
ティンド国王陛下はもう俺を完全にシャルマン公爵として扱っている。
それにティンド国王陛下の言う事に嘘偽りは一切ない。
派閥貴族や譜代家臣は、俺の力で王家を圧倒して欲しいと思っている。
王朝交代が可能ならば、断じて行って欲しいと考えているだろう。
だが俺にそんな気がない以上、早々に諦めさせた方がいい。
俺の望みと違う欲望を放置していると、どこで内乱がはじまるか分からない。
俺がカチュア王太女殿下の王配となり、争うことなく王朝交代するのが一番だ。
俺の元いた世界では、男女平等でいい加減になってしまっていたが、父系の血統が変わる事は、王朝が乗っ取られて交代する事を意味するのだ。
その時代に権力を持っている者が女王や女皇を擁立し、武力などの権力で脅かして自分や息子を婿に選ばせれば、その国を乗っ取ることが可能になってしまう。
特定の宗教組織の教祖が、政党を創り出して世論を動かし、表に出ていない党員や教徒を女王や女皇の婿に押し込んで、影から支配する事も不可能ではないのだ。
まあ、俺は心からカチュア王太女殿下を愛しているから、カチュアが王太女の位を返上して、俺の妻になると言っても何の問題もない。
ティンド国王陛下が一番縁の近い男性王族に王位を譲ると言っても反対しない。
今回はたまたま俺が公爵家の跡継ぎで、一番近いわけではないが、男系王族だから大きな反対が起こらないだけだ。
「分かりました、国王陛下の御考え通り、カチュア王太女殿下と一緒に領地入りさせていただきます」
最近のリドワーン様は、スライム従魔クラン設立に熱中されて、私の相手をしてくださらなくて、とても寂しかったのです。
ようやくクランの事が落ち着いてきて、一緒にいられる時間が増えると思っておりましたのに、シャルマン公爵領に行かれて離れ離れになるなんて、絶対に嫌です」
俺がティンド国王陛下とシャルマン公爵家継承に必要な領地入りの話をしていると、カチュア王太女殿下がプンプン怒りながら謁見の間に入ってこられた。
いや、怒っているというよりも甘えているのだろうか?
そんな風に思ってしまう俺は、自信過剰なのだろう。
だが、怒っているにしても甘えているにしても、その愛らしい表情と仕草に目が釘付けになってしまう。
「ふむ、確かにあまり離れ離れにするのは可哀想だな。
まあ、まて、シャルマン公爵、これは大切な政治的な行動でもあるのだ。
シャルマン公爵がいくら王家に忠誠を誓ってくれても、派閥に属する貴族の中には、公爵の力で王家にとって代わってもらおうと考える者もいる。
長年仕えている譜代家臣の中にも、同じように考える者が多くいるだろう。
ここはカチュアを連れて領地に乗り込み、仲の良い所を大いにアピールしてくれ。
それが王家にとってもシャルマン公爵家にとっても最良の方法だ」
ティンド国王陛下はもう俺を完全にシャルマン公爵として扱っている。
それにティンド国王陛下の言う事に嘘偽りは一切ない。
派閥貴族や譜代家臣は、俺の力で王家を圧倒して欲しいと思っている。
王朝交代が可能ならば、断じて行って欲しいと考えているだろう。
だが俺にそんな気がない以上、早々に諦めさせた方がいい。
俺の望みと違う欲望を放置していると、どこで内乱がはじまるか分からない。
俺がカチュア王太女殿下の王配となり、争うことなく王朝交代するのが一番だ。
俺の元いた世界では、男女平等でいい加減になってしまっていたが、父系の血統が変わる事は、王朝が乗っ取られて交代する事を意味するのだ。
その時代に権力を持っている者が女王や女皇を擁立し、武力などの権力で脅かして自分や息子を婿に選ばせれば、その国を乗っ取ることが可能になってしまう。
特定の宗教組織の教祖が、政党を創り出して世論を動かし、表に出ていない党員や教徒を女王や女皇の婿に押し込んで、影から支配する事も不可能ではないのだ。
まあ、俺は心からカチュア王太女殿下を愛しているから、カチュアが王太女の位を返上して、俺の妻になると言っても何の問題もない。
ティンド国王陛下が一番縁の近い男性王族に王位を譲ると言っても反対しない。
今回はたまたま俺が公爵家の跡継ぎで、一番近いわけではないが、男系王族だから大きな反対が起こらないだけだ。
「分かりました、国王陛下の御考え通り、カチュア王太女殿下と一緒に領地入りさせていただきます」
1
あなたにおすすめの小説
辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい
ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆
気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。
チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。
第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~
第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~
第八章 クリフ一家と領地改革!?
第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第十章 自分探しと家族サービス
転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。
不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。
14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。
死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。
命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。
自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
異世界転移から始まるハーレム生活〜チートスキルを貰った俺は、妹と共に無双する〜
昼寝部
ファンタジー
2XXX年、X月。
俺、水瀬アキトは戦争の絶えない地球で『戦場の悪魔』と呼ばれ、数多の戦で活躍していた。
そんな日々を過ごしていた俺は、ひょんなことから妹と一緒に異世界へ転移することになった。
その世界にはダンジョンが存在しており、ライトノベルなどで登場する世界観と類似していた。
俺たちはその世界で過ごすため女神様からチートスキルを貰い、冒険者となって異世界での生活を満喫することにした。
これは主人公の水瀬アキトと妹のカナデが異世界へ転移し、美少女たちに囲まれながら異世界で無双するお話し。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる