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46話
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「ダメです。
絶対に認めません。
何があっても生き延びてもらいます。
例え男に貞操を奪われることになろうと、生き延びてください。
これは妻であり主人である私の命令です」
「閣下……」
「私も誓います。
どれほどの屈辱にまみれる事になっても、生き延びます。
オウエンが助けに来てくれると信じて、貞操を失うことになっても生き延びます。
だからオウエンも屈辱に耐えてください」
たぶん兄が言いたいのはこういう事なのでしょう。
女色というよりは、男色が普通の文化の国と戦う事になるのでしょう。
私の側を離れず、常に寄り添って護ってくれるオウエンが、捕虜になるかもしれないくらい攻め込まれる可能性がある敵なのです。
そしてオウエンに貞操の事を聞いたのは、私への遠回しな質問でもあるのです。
「そう決断してくれて助かるよ。
そこでだ、ゴードン公爵家は戦力増強をしているんだが、それをノドン男爵家のために使う事はできない。
自家のためにその戦力を使う当然なのだが、次に使うのはノドン男爵家ではなく王家と王国のために使わなければならない。
いざという時のためにノドン男爵家も戦力増強して欲しい」
なるほど、そういう話になっているのですね。
オウエンの貞操話から入って、私の貞操話になり、最後に戦力増強話ですか。
まあ今の状況なら仕方ないかもしれません。
四大公爵時代が終わり、二大公爵家時代が短期間で終わってしまった、今ではゴードン公爵家一強時代になりそうなのです。
隣国が侵攻のチャンスだと、落ち目の三公爵家やその寄子貴族に寝返りを持ちかけるのは当然の話です。
「オウエン。
どう考えますか?」
私の夫としての意見と、ミルド男爵としての考えに加えて、六竜騎士としてのオウエンの意見も聞いておかないといけません。
「レイズ卿。
我が国は割れるとお考えですか?」
「割れるだろうね。
半分とは言わないが、二割から三割の戦力は寝返ると思っている」
兄らしい考えです。
貴族家の家名や数ではなく、純粋な戦闘力として数値化しているのでしょう。
その考えで行けば、国内だけで七対三の戦力比になります。
侵攻してくる隣国との戦力比はどれくらいを見積もっているのでしょうか?
相手は一国とは限りません。
一国が侵攻してきたら、それを好機と他の国も攻め込んでくる可能性があります。
「レイズ卿は王都で迎え討たれるお考えですか?
それとも領都のゴードン城で迎え討たれるお考えですか?
我がノドン男爵家は、ゴードン城に合流してもいいのですか?」
絶対に認めません。
何があっても生き延びてもらいます。
例え男に貞操を奪われることになろうと、生き延びてください。
これは妻であり主人である私の命令です」
「閣下……」
「私も誓います。
どれほどの屈辱にまみれる事になっても、生き延びます。
オウエンが助けに来てくれると信じて、貞操を失うことになっても生き延びます。
だからオウエンも屈辱に耐えてください」
たぶん兄が言いたいのはこういう事なのでしょう。
女色というよりは、男色が普通の文化の国と戦う事になるのでしょう。
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そしてオウエンに貞操の事を聞いたのは、私への遠回しな質問でもあるのです。
「そう決断してくれて助かるよ。
そこでだ、ゴードン公爵家は戦力増強をしているんだが、それをノドン男爵家のために使う事はできない。
自家のためにその戦力を使う当然なのだが、次に使うのはノドン男爵家ではなく王家と王国のために使わなければならない。
いざという時のためにノドン男爵家も戦力増強して欲しい」
なるほど、そういう話になっているのですね。
オウエンの貞操話から入って、私の貞操話になり、最後に戦力増強話ですか。
まあ今の状況なら仕方ないかもしれません。
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隣国が侵攻のチャンスだと、落ち目の三公爵家やその寄子貴族に寝返りを持ちかけるのは当然の話です。
「オウエン。
どう考えますか?」
私の夫としての意見と、ミルド男爵としての考えに加えて、六竜騎士としてのオウエンの意見も聞いておかないといけません。
「レイズ卿。
我が国は割れるとお考えですか?」
「割れるだろうね。
半分とは言わないが、二割から三割の戦力は寝返ると思っている」
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その考えで行けば、国内だけで七対三の戦力比になります。
侵攻してくる隣国との戦力比はどれくらいを見積もっているのでしょうか?
相手は一国とは限りません。
一国が侵攻してきたら、それを好機と他の国も攻め込んでくる可能性があります。
「レイズ卿は王都で迎え討たれるお考えですか?
それとも領都のゴードン城で迎え討たれるお考えですか?
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